ごあいさつ
名古屋大学は、明治維新直後、江湖の期待に応え、西洋の近代教育研究機関を目指して仮病院・仮医学校としての開設をみてから140年の星霜を重ねてきており、昭和14年(1939年)に総合大学としての名古屋帝国大学が創設されて以来、平成21年(2009年)で創立70周年を迎えました。
この間、4名もの本学関係者がノーベル賞を受賞するなど、自由闊達な、批判精神に富む学風の中から、世界に誇る研究成果や幾多の優秀な人材を輩出するとともに、教育・研究を通じた地域貢献にも力を注いでまいりました。
今回で5回目を迎える名古屋大学ホームカミングデイは、本学の長い歴史を支えてくださった卒業・修了生、元教職員の方々が集い、在校生の保護者等の方々に、本学の教育・研究の理念等を理解していただく重要な行事として位置付けられてきました。また、地域の皆様に、本学が行っている教育・研究活動の一端に触れていただくことは、相互に信頼関係を築き、協力し合い、豊かな社会を形成することに繋がり、延いては、社会の要請に応える大学へと進化し続けることに繋がっていくと確信しております。
今年度は、メインテーマを「人と人とを結ぶメッセージ」とし、本学の優れた教育・研究活動やその成果等を通して、様々な表現手段から見るコミュニケーションの重要性について考えていくこととしております。午前に行われるトークセッションでは、町田教授を中心に、世界に誇る日本文化の一つとなった漫画を題材とし、独創的な表現技法について考えていきます。また、午後からは、辰巳琢郎氏をパネリストに迎え、台湾映画、朝鮮半島に漂着した日本人と朝鮮人官僚との筆談、江戸時代の画家伊藤若冲作『果蔬涅槃図』、『からすまる帖』といった様々な題材を通して、「
なお、各学部・研究科においても同窓生・保護者等を対象とした行事を実施することとしております。さらに今年度は、創立70周年を記念し、名古屋フィルハーモニー交響楽団コンサートや、記念展示等を企画し、皆様に有意義で楽しい一日をお過ごしいただけるよう、全力を挙げて準備を進めてまいりますので、ご家族、ご友人もお誘い合わせの上、是非お越しくださるようお願い申し上げます。
名古屋大学総長
