赤﨑 勇本学特別教授及び天野 浩工学研究科教授が2014年ノーベル賞授賞式に出席

赤﨑 勇本学特別教授及び天野 浩工学研究科教授が、12月10日(水)、スウェーデンのストックホルムで挙行された2014年ノーベル賞授賞式に出席しました。今年の物理学は、赤﨑特別教授、天野教授、中村修二カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授の3名の共同受賞で、『明るく省エネルギーの白色光源を可能にした高効率の青色発光ダイオード(LED)の発明』を受賞理由として10月7日に発表されました。

授賞式へは本学から濵口総長、松下工学研究科長、本田善央工学研究科准教授、三枝国際部長らが天野教授のゲストとして出席しました。

10日の授賞式が行われる1週間(12月6日から12日)はノーベルウィークと呼ばれ、連日、記念講演(ノーベルレクチャー)などノーベル財団が主催する様々な行事が行われます。これらの行事へ出席するため、天野教授は、12月5日(金)、中部国際空港(セントレア)からストックホルムへ向け出発しました。出国時には、天野教授夫人、太田光一豊田合成株式会社顧問同席のもと、セントレアにおいて記者会見が行われました。会見では、天野教授から、ノーベルレクチャーでは若い年代の研究者たちに向けたメッセージを伝えたいとの意気込みが述べられました。

また、6日未明には、赤﨑特別教授が羽田空港からストックホルムへ向けて出発しました。出発前に行われた記者会見では、赤﨑特別教授から、ノーベルレクチャーではこれまで研究に協力いただいた方への感謝を伝えたい旨が述べられました。

 

【12月6日】

受賞者懇談会が開催され、天野教授はノーベル博物館を訪れました。天野教授は受賞に関連した自身の研究にゆかりのある品として、青色LED の開発に使用した窒化ガリウムの結晶化装置の部品や、LED の紫外線照射装置を寄贈しました。また、博物館を訪れた受賞者の間では恒例となっている博物館内にあるカフェの椅子の裏へのサインを行いました。

 

【12月7日】

スウェーデンの王立科学アカデミーにおいて受賞者共同記者会見が行われ、天野教授は、ノーベル物理学賞を共同受賞する中村修二氏ら他のノーベル賞受賞者と共に会見に出席しました。記者会見終了後には、翌日のノーベルレクチャーの会場となるストックホルム大学おいてレクチャーのリハーサルが行われました。

また、同日には、授賞式等の行事に出席するため、総長一行がセントレアからストックホルムに向けて出発しました。

 

【12月8日】

ストックホルム大学においてノーベルレクチャーが行われました。レクチャーには、現地の学生ら約1,000名の聴衆が訪れ、赤﨑特別教授、天野教授の親族や関係者、前日から現地に到着した総長一行も出席しました。

赤﨑特別教授は「青い光に魅せられて」と題して、高品質GaN 結晶の作成、Pn 接合GaN 系青色LED の実現に至るまでの道のりについて、また、ともに研究に取り組んできた方々への感謝が述べられました。引き続き、天野教授からは、低温バッファ層とP 型窒化ガリウムの実現についての講演が行われました。講演の中では、受賞のきっかけとなった研究は自身が学生時代に取り組んでいたものであったことなどを取り挙げ、レクチャーに参加した学生など若者へ向けたメッセージを述べました。発表後には、会場全体から赤﨑特別教授、天野教授、中村教授の3名へ盛大な拍手が送られました。

レクチャー終了後には共同記者会見が行われ、10月の受賞発表後はじめて、受賞者3名が揃っての会見となりました。

 

【12月9日】

スウェーデン王立工科大学を訪問した天野教授は、現地の学生たちと交流を深めました。

夕方には、赤﨑特別教授、天野教授はともにノーベル博物館を訪問しました。当初は赤﨑特別教授のみの訪問予定でしたが、6日に訪問を済ませていた天野教授も同行し、師弟での訪問となりました。赤﨑特別教授も恒例である博物館にあるカフェの椅子の裏へのサインを行い、ノーベル博物館への寄贈の品として、MIS 型と呼ばれる青色LEDなどの装置5点を贈りました。

 

【12月10日】

16時30分からストックホルムコンサートホールにおいて、ノーベルウィークのメインイベントである授賞式が挙行されました。授賞式では、物理学賞選考委員会から、今回の物理学賞は、青色LED の発明により文字どおり世界を明るく照らしたことが、人類に多大な利益をもたらした者に物理学賞を贈るという、ノーベル氏の遺志を完全に満たしていることが述べられました。その後、赤﨑特別教授、天野教授の順にスウェーデンのカール16世グスタフ国王からメダルと賞状が手渡されました。

授賞式終了後には、ノーベル財団主催の晩餐会がストックホルム市庁舎「青の間」で開かれました。晩餐会では天野教授の左隣りにスウェーデンのシルビア王妃が座られ、天野教授は時折、笑顔をみせながらシルビア王妃との談笑を楽しみました。

 

【12月11日、12日】

天野教授は、11日、スウェーデンのテレビ番組「NobelMinds」の収録を行い、夜には、スウェーデンのカール16世グスタフ国王主催による晩餐会へ出席しました。また12日には、スウェーデン王立工科大学においてスウェーデンエネルギー庁セミナーに出席後、Norra Real 高等学校を訪問しました。その後、夕方からはノーベルウィーク最後の行事となるノーベル財団主催による閉会レセプションに出席しました。

また日本時間の12日夕方には、赤﨑特別教授が帰国し、羽田空港において記者会見が行われました。会見では、ノーベル賞受賞メダルが披露されるとともに、赤﨑特別教授からはノーベルウィークを振り返り、ノーベルレクチャー後の大きな拍手に感激したなどの感想が述べられました。

 

【12月13日~16日】

ノーベルウィークの一連の行事終了後、天野教授は13日にはウプサラ大学、15日にはルンド大学とスウェーデン国内の大学を訪問し、講演等を行いました。各大学では、多くの現地学生、日本人留学生に迎えられ、学生たちと交流しました。

15日午後には現地を発ち、16日午前に帰国しました。到着ロビーでは、総長、荒島 正豊田合成株式会社社長が出迎え、花束の贈呈が行われました。引き続きセントレアにおいて行われた帰国記者会見では、ノーベル賞受賞メダル、賞状が披露されました。天野教授はノーベルウィークを振り返り、ストックホルムにおいて国を挙げて今回の受賞を祝ってもらったことへの感謝とともに、現地での出来事に対して、夢のような1週間だったと感想が述べられました。

1授賞式会場の様子※

授賞式会場の様子
Copyright©Nobel Media Photographer:Niklas Elmehed

2赤﨑特別教授※

赤﨑特別教授
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Photographer:Alexander Mahmoud

3天野教授※.jpg

天野教授
Copyright©Nobel Media
Photographer:Alexander Mahmoud

4出国時の天野教授(12月5日)

出国時の天野教授(12月5日)

5講演を行う赤﨑特別教授(12月8日)

講演を行う赤﨑特別教授(12月8日)

6講演を行う天野教授(12月8日)

講演を行う天野教授(12月8日)

7レクチャー終了後の会場から拍手を受ける3氏(12月8日)

レクチャー終了後の会場から拍手を受ける3氏(12月8日)

8受賞者3氏の共同記者会見での記念撮影(12月8日)

受賞者3氏の共同記者会見での記念撮影(12月8日)

9学生と交流する天野教授(12月9日)

学生と交流する天野教授(12月9日)

10ノーベル博物館での記念撮影(12月9日)

ノーベル博物館での記念撮影(12月9日)

11物理学賞受賞者3氏がサインしたノーベル博物館の椅子(12月9日)

物理学賞受賞者3氏がサインしたノーベル博物館の椅子(12月9日)

12ノーベル博物館において寄贈品の説明をする赤﨑特別教授と天野教授(12月9日)

ノーベル博物館において寄贈品の説明をする赤﨑特別教授と天野教授(12月9日)

13授賞式に臨む3氏(12月10日)※

授賞式に臨む3氏(12月10日)
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Photographer:Alexander Mahmoud

14メダル、賞状を授与される赤﨑特別教授(12月10日)※

メダル、賞状を授与される赤﨑特別教授(12月10日)
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15カール国王と握手を交わす天野教授(12月10日)※

カール国王と握手を交わす天野教授(12月10日)
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16赤﨑特別教授の帰国記者会見の様子(12月12日)

赤﨑特別教授の帰国記者会見の様子(12月12日)

18天野教授の帰国記者会見の様子(12月16日)

天野教授の帰国記者会見の様子(12月16日)

 

 

赤﨑 勇本学特別教授及び天野 浩工学研究科教授が2014年ノーベル物理学賞を受賞

スウェーデンの王立科学アカデミーは、10月7日(火)、2014年のノーベル物理学賞を赤﨑 勇本学特別教授及び天野 浩工学研究科教授ら3名に贈ると発表しました。両氏の受賞理由は、『明るく省エネルギーの白色光源を可能にした高効率の青色発光ダイオードの発明』です。両氏は本学において、当時、20世紀中には実現不可能と考えられていた青色発光ダイオード(LED)の開発に取り組み、1985年にはLED の材料となる無色透明な結晶を作ることに成功、その後、1989年には高輝度青色LED の開発に世界で初めて成功しました。現在では様々な分野において活用されています。

 

赤﨑特別教授は、昭和34年に本学工学部助手になられ、同学部講師を経て昭和39年に同学部助教授に就任、同年、本学において博士学位を取得されました。その後は民間企業に移られ、昭和56年に本学工学部教授、平成4年に本学名誉教授、平成16年12月からは、本学特別教授に就任いただいています。

天野教授は、昭和58年に本学工学部を卒業、昭和63年に本学大学院工学研究科博士課程後期課程単位修得後、同年工学部助手に就任、平成元年に本学において工学博士の学位を取得されました。その後、名城大学に移られ、平成22年から本学工学研究科教授に就任されています。

 

当日は、午後6時45分頃、インターネット上で受賞決定が発表されると、報道陣が待機していた広報プラザは騒然となりました。発表時、フランスへ出張中であった天野教授の研究室では、学生らが作成した天野教授の等身大パネルを囲み、受賞の喜びを分かちあいました。

午後7時15分からは、現在、赤﨑特別教授が終身教授に就任されている名城大学において記者会見が行われ、本学から濵口総長が出席しました。会見の中で赤﨑特別教授は本学在籍時の研究について、自分の好きな分野を自由に研究することができたこと、当時から続く本学の自由闊達な学風などについて述べられました。総長からは、赤﨑特別教授らの発明が私たちの日常生活に欠かせない技術となっていることなど、今回の授賞に対する祝福のことばが述べられました。

その後、午後9時から、本学広報プラザにおいて記者会見が行われ、総長、松尾副総長、松下工学研究科長をはじめ、両氏にゆかりのある澤木宣彦本学名誉教授、竹田美和本学名誉教授が出席しました。会見では記者からの質問に対して、今回の授賞理由における学術的な説明、両氏の間柄、研究のエピソード、人柄などが述べられました。また、2008年ノーベル物理学賞を受賞した素粒子宇宙起源研究機構長の益川敏英本学特別教授もインターネット電話により会見に出席し、両氏の受賞に対して祝福のことばを述べました。

 

受賞発表の翌日、8日(水)の午前には赤﨑記念研究館において両氏の受賞を記念した、垂れ幕が設置され、総長をはじめ、役員、教職員、学生など、その場に集まった方々のカウントダウンにより垂れ幕が下ろされました。

 

また、天野教授が帰国された10月10日(金)には、シンポジオンホールにおいて、記者会見が行われ、本学関係者、報道関係者ら約200名が出席しました。前半は、天野教授、総長、松下研究科長の3名が登壇され、後半は赤﨑特別教授、中根名城大学学長同席のもと、合同記者会見となりました。赤﨑特別教授がシンポジオンホールに到着すると、受賞後、初めて会われた両氏の間で握手が交わされました。会見の中で、赤﨑特別教授からは、天野教授とともに受賞が決まったことへの喜びのことばが述べられ、天野教授からは、今回の受賞に対する喜びと日本での盛り上がりの大きさへの驚きなどが述べられました。

 

天野 赤碕

空からみた名古屋大学東山キャンパス

青色LEDを手に持つ赤﨑特別教授(左)と天野教授

名城大学での記者会見で花束を受け取る赤﨑特別教授

名城大学での記者会見で花束を受け取る赤﨑特別教授

広報プラザでの記者会見の様子

広報プラザでの記者会見の様子

赤﨑記念研究館での垂れ幕設置の様子

赤﨑記念研究館での垂れ幕設置の様子

空港で学生から出迎えを受ける天野教授

空港で学生から出迎えを受ける天野教授

会見上で総長から花束を受け取る天野教授

会見上で総長から花束を受け取る天野教授

合同記者会見の様子

合同記者会見の様子

豊田講堂に設置された横断幕

豊田講堂に設置された横断幕

 

 

名古屋大学総長濵口道成からのコメント

この度、赤﨑 勇本学特別教授及び天野 浩大学院工学研究科教授がノーベル物理学賞を受賞される栄誉に輝かれましたことは、誠におめでたいことであります。

両教授におかれましては、赤﨑特別教授が工学部教授として本学在籍時に天野教授が学部生として共に研究を進められ、当時、20世紀中には実現不可能と考えられていた高性能GaN 系p-n接合青色発光素子(青色発光ダイオード)を実現し、半導体研究に革命を起こされました。赤﨑特別教授及び天野教授が、本学在職中に進められた研究が評価

されたことは大学として大変名誉なことであり、心から嬉しく思います。

両教授のご研究は、現在、携帯電話のバックライト、大型ディスプレイ、植物栽培用光源、省エネ効果が高い交通信号などに役立てられ、また、情報の高密度記録・高速処理を可能にするなど、私たちの日常生活にとって必要不可欠なものとなっています。現在でもその用途は広がりを見せており、更なる発展が期待されています。

この度の受賞により、本学の研究教育活動が大いに奨励され、併せて我が国における学術研究が更に一層強力に推進されることを心から信じて期待しております。

 

平成26年10月7日

名古屋大学総長 濵口 道成

 

 

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