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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大下における、総長からのメッセージ

大学からのお知らせ

総長からのメッセージ~新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大下における、名古屋大学の活動継続のための基本方針~

2020年04月07日

名古屋大学の構成メンバーとしての自覚を持ち、自律的で理性的な行動を求む!

1. はじめに

昨年末に発生した新型コロナウイルス(COVID-19)感染症は我々の住む地球上で急速に拡大し、感染者は110万人、死者も6万人を超える事態になっています。その影響はあらゆる分野に及んでおり、医療崩壊や経済への大打撃など人類社会は深刻な危機に見舞われています。感染者数の増加が比較的緩やかであったわが国においても、最近急速な感染の拡大がみられ、自治体においては危機感が日増しに高まっています。

 

名古屋大学が位置する愛知県、名古屋市においても感染はさらに拡大しており、本年度から発足した東海国立大学機構における本学のパートナーである岐阜大学では全学閉鎖と附属病院機能の一部停止に至っています。今後、名古屋大学においても今より一層深刻な状況が生じる事態を想定して、大学本部、部局、各部署、そして学生教職員一人ひとりが一致協力して名古屋大学の活動への影響を最小限にとどめ、名古屋大学としてのミッションを持続可能な形で果たしていきたい、またこれを機に、「リスクに強く、安全安心で働きやすい名古屋大学」を実現したいと強く願っているところです。

 

この機会に、総長から全学の皆さん一人ひとりに、今回の危機を克服するための名古屋大学の方針を発信して皆さんと共有し実行するとともに、私たち名古屋大学構成員一人ひとりが自覚を持ち理性ある行動を日々実践することが必要と考え、この総長メッセージを発表します。

 

2.新型コロナウイルスに係る本学の最新情報の発信について

社会情勢、本学情勢は日々刻刻と変化しています。このため、構成員の皆さんに対して、本学の最新情報(方針等)については、本学ホームページを通じてお知らせしますので、毎日必ずホームページをご確認いただきますようお願いします。

 

大学執行部からの発信の仕方も、情報共有する上では極めて重要ですので、わかりやすく見やすいものに変更してゆきます。ピンチをチャンスに変えて、素晴らしい名古屋大学をみんなで創っていきましょう。

 

3.大学機能を維持するための総長及び大学執行部の決意と基本方針、進捗状況について

総長及び執行部としては、迫りくる新型コロナウイルス感染による大学の機能崩壊を避けるため、4月6日の運営会議で以下の決議を行い、先頭に立ってこの難局を乗り切る覚悟を決めました。すなわち、①名古屋大学はいかなる状況においても、そのミッションを達成するために、大学機能を維持するよう努めること、②現在の状況では感染拡大防止と本学構成員の安全を第一優先とし、国や自治体の要請に積極的に応えるとともに、本学独自の対策を併せて行うこと、③教育研究評議会など学内意見を聞きつつ、包括的で実行可能な対策を策定し、全構成員と共有するよう力を尽くすこと、④総長以下大学執行部は全学を指揮し、部局や組織、構成員と協力して対策の迅速な実行に責任を持つこと、⑤全学を挙げてリスク対応能力を高め、大学機能を継続しつつ、将来に向けた大学づくりを加速すること、であります。

 

以上のことから、春学期については、原則対面授業は実績せずNUCTを用いたデジタル授業に切り替えること、現在のところ例外としている実験・実習の授業、個別の研究室などでは3密を避けるための方策を徹底することなどをすでに構成員の皆さんには通知しているところです。
状況は流動的ではありますが、大学がロックアウト(閉鎖)になった場合の対応について、大学機能を維持するために出勤が最低限必要な人員、在宅勤務のあり方などについて、早急な検討を進めております。

 

1) 教育と授業に関する基本方針

大学の重要なミッションの一つは学生教育です。コロナ禍では世界の多くの大学でキャンパスが閉鎖され、授業継続のために遠隔授業の重要性が再認識されています。またこれは学生や教職員の感染機会を低減して構成員の安全安心にもつながり、ひいては大学全体の機能維持に大きく貢献します。そこで名古屋大学は大学の教育現場での感染拡大防止策として、二つの対策をとる方針です。第一は、担当教員と学生等が3密を避けることができるような措置を迅速にとることであり、第二は大学教育における遠隔授業を促進し、学生が在宅で授業を受けられるようなシステムの整備を迅速に進めることです。

 

第一の課題については3密を避ける方策(特に入学式、新規入学者の諸手続きやガイダンスなど多人数が密集する場面)についてすでに対策を決めて実施をしていますが、これまで部局や様々な組織の協力が得られており、感謝している次第です。今後は部局や担当組織と連携して、一層、対策の強化に努めます。

 

第二の課題については、これを機に、遠隔授業システムの環境整備と拡充を加速し、今後様々な事態が生じても、教育が継続できるシステムの構築を図るのが本学の方針です。名古屋大学では、法人統合における教育上の課題として遠隔授業についても検討してきましたが、今回のコロナ禍を契機として、2月初旬からは遠隔授業の準備を一層急がせているところです。

 

名古屋大学の遠隔授業の基本方針(NUCTをメインとし、適宜その他の双方向システムを加える)はすでに学内に公表しているところですが、先週、国立情報学研究所(NII)が主宰した7大学を含む遠隔授業の取り組み状況を見る限り、我々は最も進んだ取り組みを行っている大学の一つであることを確信しました。その際、教員や大学側の一方的な決定ではなく、学生の側のIT環境(即ちネット環境や容量の問題)も考慮に入れた学生フレンドリーなシステムとすることに留意する必要があることも指摘をされていました。どうか皆さんには自信をもって、名古屋大学で行っている遠隔授業ツールを活用していただくようお願いいたします。

 

さて、名古屋大学は岐阜大学との法人統合を機に未来型の教育システムを創ることを目指してこれまで精力的に協議を進め、未来型教育の司令塔となる「アカデミックセントラル」を作ることで合意し実現のための作業を進めてきました。新法人「東海国立大学機構」では、この機にこの取り組みを一気に加速させたいと考えています。また、ここではウエブやオンライン授業だけでなく、将来を展望して未来型の教育システムの開発も考えているところです。一方で、教育コンテンツに関する著作権の問題や、教育の質担保の問題、個人情報などサイバーセキュリティーの問題、環境の整備や教員の研修など、課題も多く存在しますし、実習や実験などの遠隔授業が難しいものについては工夫が必要です。現在国立情報学研究所(NII)でも7大学を中心に、遠隔授業に関わる課題整理とグッドプラクティスの収集を行っています。著作権の問題については、すでに文化庁はじめ国に申し入れを行い、教育に支障の出ないような形の取り決めを目指しています。

 

教員の皆様には、このように教育ツールが変化する中で、遠隔授業の拡大に可能な限りご協力をいただきたいと思います。また、カリキュラムや授業内容の見直し、教授方法の工夫、学生中心の授業、教育の質の向上など、多角的に検討していただき、効率的で質の良い教育を創っていただくことを強く希望します。COVID-19感染症がおさまった後は、世界中で教育システムや学生のモビリティーが一変していることが容易に推測されます。名古屋大学においても、これを契機にこれからの大学教育の在り方を見据え、世界中から学生が学びたいと思うような未来型教育を構築するように、意欲的に取り組んでいきたいと思っています。

 

2)会議やテレワークに関する基本方針

総長としては一昨年から進めてきた事務改革を一層加速し、働きやすい環境、生産性の高い環境、多様性に富みインクルーシブな環境を実現し、もって国立大学としてのミッションが確実に達成できるとともに、世界屈指の研究大学を実現させたいと考えています。教育、研究、事務など、今のままの事業実施体制では、名古屋大学の発展が望めないどころか、個々人への負担は増えるばかりです。学内で行われている諸会議を見直し、戦略に基づいて簡略化と効率化を行うため、会議や事務作業のオンライン化や在宅テレワーク導入に向け、大胆な業務改革を行うべく、担当各部署には今大号令をかけて作業にあたってもらっています。

 

また、「まず、隗より始めよ!」という言葉があるように、執行部廻りの会議を総点検して可能なものは原則オンライン化し、会議の効率化、意思決定の迅速化、決定事項の周知の徹底、などを図ることにします。教育でもそうですが、ここで重要なことは、会議の質の向上とセキュリティー対策です。参加者が「集まって出るだけの会議」から、「効率的で実質のある会議」へいかに変えてゆくか、システム環境の整備とともに実際にやってみること(習う、慣れる、広める)が重要かと思います。その中で確実にマインドセットの転換が起こります。教職員の皆様には、積極的に業務を変えることにご理解とご協力をいただき、まだ慣れていない方は積極的にチャレンジしてください。今週から、教育研究評議会はウェブ会議としますし、運営会議も集まる人数を大幅削減し、陪席者は原則ウェブ会議システムでの参加にします。

 

事務処理等に関しては、名古屋大学として、今後はテレワークの導入を積極的に推進していくことにします。現在すでに事務部において、必要な環境整備、テレワークで行う事務作業の選別、必要な研修や人材等につき、各部署で鋭意検討中です。これまでの様に、「検討のための検討」で意味のない負荷がかからないよう、またサービスとしての事務業務の質が低下しないよう、迅速に実施することを目指します。具体的には、会議のオンライン化や事務作業のテレワーク化については直ちに実施方針をまとめ、可能なところから試行を開始することとします。ただし各部署においては準備が整ったところから前倒しで実施してください。コロナ禍の事態がさらに厳しくなりキャンパス閉鎖になった場合でも、基本的な大学機能が維持できるよう、走りながら考えたいと思っています。そして、出勤がマストな教職員の人数を極力減らすようにしてゆきます。教職員の皆様には何卒、積極的な協力をお願いいたします。

 

4.附属病院等に対する大学執行部の方針

名古屋大学医学部附属病院においては、早い時期にCOVID-19対策をまとめ、現在、それに従って、病院長を先頭に全職員あげて細心の注意を払いながら日々診療にあたっています。感染拡大に伴い、重症患者(コロナ感染者を含む)受け入れ要請は高まる可能性があります。病院職員にかかる負担は業務の性質上、在宅勤務を導入するというわけにはいきませんし、感染拡大防止のための業務などで、むしろ職員への負担はすでに増えていると考えられます。極度の緊張の中での業務は継続が困難です。
 総長並びに執行部としては、病院を除く全学職員のテレワークや会議のオンライン化とともに、大学の持つ様々なリソースを、当面、附属病院、学生教育など、必要な部署に重点配分することにします。このことにより、学生教育の維持と地域医療の要である名大病院の医療機能継続のために大学としてサポートする体制をとりたいと考えています。

 

5.COVID-19禍の危機的状況に打ち勝つために、一人ひとりが名古屋大学構成員として高い自覚と科学的思考を持った勇気ある知識人に相応しい行動を!

現在、わが国はCOVID-19の爆発的感染がいつ起きてもおかしくない状況に立ち至っており、国民一人ひとりの行動が極めて重要になっています。従って、感染予防に努めるとともに、現況下で名古屋大学構成員としての高い倫理観や使命感をもって、日常生活を送っていただきたいと思います。感染機会の減少、3密の回避、手洗い・うがい・咳エチケットの励行、はもちろんのこと、今回の総長声明を受けて、大学の方針に従い、行動をしていただきたいと思います。職員や学生にCOVID-19感染患者が発生した場合にどのような事態になるかは、他大学の例を見ればわかるように、全学に甚大な影響が及びます。本学構成員の皆さんはこの難局を乗り越えるべく、名古屋大学の一員としての矜持をもって行動することをお願いいたします。

 

6.国立大学法人東海国立大学機構(東海機構)の一員としての名古屋大学

今年度から名古屋大学と岐阜大学は法人統合により、東海機構の一員となりました。今回のコロナ禍においても両大学は機構のもとに緊密に連携しながら、協力をしてこの事態を乗り切る方針ですので、機構直轄の重点事業、遠隔授業システムに加え、テレワーク、病院業務などについても、必要な諸作業を共同で進めていっていただきたいと思います。

 

7.コロナ禍を機に名古屋大学を未来型のデジタルユニバーシティーに変革

今回のコロナ禍は、名古屋大学における働き方を見直す良い機会でもあります。これまで進めてきた様々な改革を質量ともに一気に進めたいと思います。コロナ禍がおさまった後の世界は、考え方や社会の在り方、そして高等教育までもが、その姿を一変させていることでしょう。今の政治、経済、医療も含めた社会システムは極めて脆弱であることが明らかになっています。

 

従って、総長としては現在進めている諸対策はそのまま未来につながる改革である、との認識でいます。デジタル革命時代に相応しいデジタルユニバーシティーの実現に向けて、名古屋大学をみんなの力で変えてゆきたいと考えていますので、すべての構成員の皆様にもこの方針を共有して、前に進んでいただきたいと思います。(以上)

 

名古屋大学総長  松尾 清一

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