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アジアで初めて米国化学会「歴史的化学論文大賞(Citation for Chemical Breakthrough)」を受賞しました

2022年01月20日

2001年にノーベル化学賞を受賞した野依良治 本学特別教授らの不斉触媒反応に関する論文(研究機関は本学、自然科学研究機構 分子科学研究所、高砂香料工業株式会社)及び1981年にアジアで初めてノーベル化学賞を受賞した故 福井謙一 京都大学教授(当時)のフロンティア電子理論に関する論文(研究機関は京都大学)が、2021年米国化学会「歴史的化学論文大賞」に選出されました。この賞は、18世紀の後半から今日に至る自然科学研究における膨大な数の論文の中から、人類の発展に著しく貢献した歴史的な化学論文が選定され、その研究が行われた研究機関を顕彰し、歴史的研究現場のモニュメントとして記念盾が贈られるもので、米国化学会が2006年に設立した極めて特色ある賞です。

これまで、アボガドロの分子説に関する論文(1811年)、パスツールの光学活性体の発見に関する論文(1848年)、メンデレーエフの元素の周期律に関する論文(1869年)、キュリー夫妻の放射性元素発見に関する論文(1898年)、ワトソンとクリックのDNA二重螺旋に関する論文(1953年)など、画期的な約80篇の論文が選出され、歴史を塗り替えた研究の現場として、それぞれの研究機関が顕彰されてきました。同顕彰の中で、アジアの研究機関が受賞対象となるのは今回が初めてのことです。

このことについて、2022年1月20日(木)、自然科学研究機構 分子科学研究所、高砂香料工業株式会社及び京都大学と共同でオンライン記者会見を行い、それぞれの機関の代表者が、受賞した論文の内容、背景を説明するとともに、受賞の喜びを語りました。野依特別教授からは、「今後とも本学がこの顕彰の精神に沿って、長期的な視野に立つ科学の発展に努め、志ある若者を育成されることを祈念している」と、若手研究者に対し激励の言葉がありました。

なお、米国化学会から授与した記念盾は、名古屋大学東山キャンパス内に設置される予定です。

 

米国化学会 Citation for Chemical Breakthrough Awards

 

記念盾