2016年07月08日
名古屋大学大学院理学研究科は、平成28年10月から、英国で6番目に長い歴史をもち、 これまでに11名のノーベル賞受賞者を輩出したエディンバラ大学との共同学位(ジョイント・ディグリー)プログラム「名古屋大学・エディンバラ大学国際連携理学専攻」を開設します。これは、両大学がそれぞれの強みを活かし、統一された学位プログラムを設けることにより国際的次世代研究者の養成を目指すものであり、ジョイント・ディグリープログラムとしては全国で3番目の取り組みとなります。
1)新専攻の概要
研究科 |
大学院理学研究科 |
専攻名 |
名古屋大学・エディンバラ大学国際連携理学専攻 |
学位 |
博士(理学) |
入学定員 |
2名(名古屋大学を主大学とする学生1名、エディンバラ大学を主大学とする学生1名) |
教育方法 |
使用する共通言語は、国際通用性のある英語を使用。
3年制博士課程で、在学中6~12ヶ月の期間を副たる大学で研究を行う。
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その他 |
留学中は経済的支援を行う予定。 |
※平成28年10月入学生から募集します。
2)期待できる効果
学生へもたらされる効果
- 6~12ヶ月、連携先の外国大学での学修や研究活動に参加し、国際性を身につけるためにまたとない機会となる。
- 2つの研究室に所属して両大学の教員から指導を受けることによって、研究活動の幅が広がり、問題解決のための多角的な視座が養成される。
- 両大学から質保証された学位取得者というステータスを得ることができる。
- 2つの大学において学修や研究活動に参加することによって、国際的な人材ネットワークを築くことができる。
- 実社会に求められる研究リテラシーやキャリアパス教育を目的とした"Transferable Skills Training"を利用することで、アカデミックな世界で培った専門性と、実用スキルが習得でき、将来のキャリアパス形成が容易になる。
大学へもたらされる効果
- 博士学生を共同で指導することよって、2大学間の共同研究の機会が増えるとともに、研究施設や装置の共用や共同利用が促進され、大学全体の研究が活性化し、新しい研究領域の創出や研究資金の獲得につながる。
- 人類が直面する環境問題やエネルギー問題などの解決には、複眼的な視点からの課題解決が必須である。国際連携理学専攻における共同研究や人材育成を通じて、このような問題に関しても対応策が見えてくる。
- 国際連携理学専攻のもとに、両大学の世界トップレベルの研究室が共同研究を実施することによって、革新的な研究成果をもたらす。
- 両大学とも産学連携に実績があり、特に本学は産業集積地に立地する。国際連携理学専攻の編成・実施により、技術移転機会が増大し、産学連携の研究・協同プロジェクトがさらに活発となる。
- 別の大学との新たなジョイント・ディグリー制度にも拍車がかかり、両大学の更なる国際化が進む。
- 共同学位授与の仕組みは、学位の国際的な質保証につながり、双方の学位の国際的評価が高まることが期待できる。
- 両大学の特徴ある教育・研究活動を共有することによって、国際的な認知度と競争力を一段と高め、世界トップレベルの大学として、教育・研究を牽引していくことが期待される。
3)養成する人材像例
- 学問の確固たる基礎力を身につけ、勇気を持って新たな研究フロンティアを切り開く国際的な研究者
- 知識と技術を基礎から応用に至るまで伝承し、次世代を育てる国際的教育者
- 最先端技術を習熟し、国際共同研究スキルやネットワークを活かして活躍する国際高度専門職業人