ごあいさつ

 名古屋大学は、明治維新直後、西洋の近代教育研究機関を目指して開設された仮病院・仮医学校を創基とし、今年で145周年を迎えました。総合大学としての名古屋帝国大学として、昭和14年(1939年)に創立されてから77年を経て、今日に至っています。名古屋大学では、学術憲章でも掲げておりますとおり、「自由闊達」な学風の下、人間と社会と自然に関する研究と教育を通じて、人類の幸福に貢献する「勇気ある知識人」の育成を使命としております。21世紀に入り、6名のノーベル賞受賞者を輩出し、世界に誇る研究成果と幾多の優秀な人材育成により、中部地域の基幹的総合大学として、人類社会の発展に貢献しております。

 さて、名古屋大学ホームカミングデイは、卒業生・教職員OBの方々との緊密な連携強化、保護者の皆様との相互理解、並びに本学の優れた教育・研究の成果を地域住民の皆様に広く発信することを目的に、平成17年度から毎年開催しており、今回で12回目を迎えることができました。これもひとえに、本学の長い歴史を支えてくださった卒業生・修了生、教職員OBの方々をはじめとする多くの皆様のご支援の賜物と心から厚くお礼申し上げます。

 今年度の名古屋大学ホームカミングデイはメインテーマを『環境と経済が共存する持続可能社会の実現に向けて』とし、名古屋大学における新しい発見や技術革新が社会の持続的発展にどのように寄与できるのか、皆様と共に考えていきたいと思います。また、本学ではこれまでの教育研究などの成果を継続し、さらに発展させるために"NU MIRAI2020"を公表しました。社会の多様なニーズに応えるため、教育、研究、産学連携、国際貢献、マネジメント改革などの諸課題にチャレンジし、名古屋大学を世界屈指の研究大学として発展させていきたいと思います。

 主な行事としましては、今年度、日本学士院賞を受賞された宮本憲一先生による学術講演会、名古屋フィルハーモニー交響楽団によるコンサート、キャンパス内各施設の公開・見学ツアー等、皆様に楽しんでいただける多彩な催しを実施いたします。また、各学部・大学院では、同窓生・保護者等の方々を対象とした行事なども実施いたします。

 本日お越しいただいた皆様には、このガイドブックを片手に名古屋大学の新たな魅力を再発見していただき、今後とも温かいご支援とご理解を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

平成28年10月15日

名古屋大学 総長