企画詳細

卒業生へ送る、名古屋大学の今

メイン企画

こちらのイベントには事前申込みが必要です

ライブ配信:13:00~15:30

アーカイブ配信:なし

生配信!!

※申込期限は10/9(金)です。

名古屋大学をとりまく現在の環境と、名古屋大学が誇る最先端研究について2部構成でお届けします。

  

第一部 進化する名古屋大学

 東海国立大学機構とは?法人統合で私たちの名古屋大学はどうなるのか?コロナ禍で後輩学生たちの学びの環境は?...みなさまのそんな素朴な❝?❞に名古屋大学の2トップがお答えします。

  

◆司会:杉山 直(名古屋大学統括副総長)

◆対談者:松尾 清一(名古屋大学総長/東海国立大学機構長)

 sugiyama01-1.jpg matsuo.jpg

  

第二部 未来に挑む異次元の猛者たち

 みなさまが巣立っていった名古屋大学では、今も昔も、日本の、いえ、世界の最先端を担う研究が、勇気ある挑戦により脈々と続けられています。

 今回は、そんな勇気ある知識人たち4名から、未来に挑む研究の一端をご紹介し、視聴者の皆さまの質問も随時取り上げながら、パネルディスカッションまでを行います。

◆司会:杉山 直(名古屋大学統括副総長)

◆パネリスト:松尾 清一(名古屋大学総長)

      :伊東 早苗(名古屋大学副総長)

◆講演者:小川 浩平(名古屋大学大学院工学研究科 准教授)

     河江 肖剰(名古屋大学高等研究院 准教授)    

     上川内 あづさ(名古屋大学大学院理学研究科 教授)

     坪木 和久(名古屋大学宇宙地球環境研究所 教授)

  

★ロボットを通じて人を知る★

講演者:小川 浩平(名古屋大学大学院工学研究科 准教授)

 自分で情報を認識・判断して動くロボットや、人の発言に的確に返答をするエージェント(ソフトウェア)など、「ある程度の」自律性をもったロボット等が、わたしたちの生活に浸透し始めています。

 しかし、それらが「真の意味で」人と共に活動できる社会が近いうちに実現すると、確信を持って言える人は少ないのではないでしょうか。私もその一人です。

 その理由について、人と対話ロボットのインタラクション(相互作用)研究を通じて分かってきたことを紹介しながら、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

小川先生.jpg unnamed-1 (1).jpg image1 (1).jpeg

  

★ピラミッド研究最前線★

河江 肖剰(名古屋大学高等研究院 准教授)

 世界有数の古代建造物であるエジプトのギザのピラミッドは、近年、ドローンとGNSS(全球測位衛星システム)による3D計測や宇宙線ミューオンによる最先端研究調査、隣接する古代都市の発掘、最古パピルス文書の発見と解読などによって、その神秘のイメージが大きく変わりつつあります。

 この講演では、長年、最前線で研究活動を行っている講師が、異業種・異分野の専門家たちと推進しているオープンイノベーション・プロジェクト『Giza 3D Survey』を紹介しながら、ギザの三大ピラミッドの建造方法に新たな光を当てます。

 さらに、今年公開した、世界初となる、ギザの三大ピラミッドの8K 360° 3Dヴァーチャル・リアリティー『PYRAMID VR』の制作過程や、その究極の目的などについても、いち早く語ります。

河江先生.jpg

  

★「求愛の歌」を理解する脳のしくみを探る★

上川内 あづさ(名古屋大学大学院理学研究科 教授)

 ムシからヒトに至るまで、歌は普遍的な求愛の手段です。小鳥のさえずりや鈴虫の歌など、世界は、様々な生き物が発する求愛歌の音であふれています。では、求愛歌を聴いた受け取りて側の脳は、その情報をどのように理解して、求愛を受け入れるかどうか、という決断に反映させていくのでしょうか。

 私たちは、この謎を解き明かすために、私たちの脳と比べてはるかに小さな脳を持つ「ショウジョウバエ」という昆虫を対象とした研究を進めています。これまでに私たちは、求愛歌を認識するためにショウジョウバエの脳が行っている音の特徴抽出のしくみや、経験による歌の識別能力の発達機構など、様々なことを解き明かしてきました。

 今回の講演では、その一端を紹介することで、求愛コミュニケーションを成立させる脳のしくみを考えたいと思います。

上川内先生.jpg Fig7yoko_180227v001(CS5).jpg

  

★航空機で台風を観測する★

坪木 和久(名古屋大学宇宙地球環境研究所 教授)

 かつて旧大気水圏科学研究所を中心として、名古屋大学が気象観測用の航空機をもとうとした時代がありました。そのときはうまくいきませんでしたが、近年、地球温暖化と台風や豪雨などの激甚な気象の頻発により、再び航空機観測が強く求められています。

 そこで宇宙地球環境研究所では、激甚気象のなかでも特に大きな災害を毎年のようにもたらす台風の航空機観測を開始しました。これまで2つのスーパー台風について、それらの最盛期に航空機で目の中に入って、新しく開発した観測器ドロップゾンデによる観測に成功しました。これによって不正確だった台風の中心気圧を直接測定し、さらに観測データを台風予測に利用できるようにしました。

 まだ観測専用機を所有するには至っていませんが、この実績を積み重ね、台風の理解と日本の台風防災を進め、さらに国際共同観測を通じて東アジア地域への貢献を目指し、名大がその台風の目となりたいと考えています。

坪木先生.jpg 00000080.jpg