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数物系科学

2021.12.20

歴史的観測から蘇る1957~1958年のオーロラ観測の全貌:過去4世紀最大の太陽活動極大期に起きた太陽嵐の痕跡

国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学大学院高等研究院/宇宙地球環境研究所の早川 尚志 特任助教は、京都大学生存圏研究所の海老原 祐輔 准教授、東京大学木曽観測所の畑 英利氏とともに、過去4世紀で最大の太陽活動の際(1957~1958年)に日本で観測された一連のオーロラについての記録を精査し、その低緯度境界が日本の上空まで広がり、通常の低緯度オーロラと異なる色を見せていた事を明らかにしました。
本研究で検討したオーロラ記録群は、過去64年で3番目と4番目に巨大な磁気嵐に伴い現れたものです。巨大磁気嵐の発生頻度は低いものの、一度発生すれば停電や通信障害が起こる可能性があります。本研究の成果は、現代社会に大きな影響を及ぼす激甚宇宙天気現象の発生メカニズムを正確に理解するための手がかりとなることが期待されます。
本研究成果は、学術雑誌「Geoscience Data Journal」に掲載が決定し、2021年12月20日付プレプリント・サーバー「arXiv」にも公開されました。

  

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【論文情報】

雑誌名:Geoscience Data Journal
論文タイトル:A Review for Japanese auroral records on the three extreme space weather events around the International Geophysical Year (1957 ? 1958)
著者:早川尚志(名古屋大学 高等研究院/宇宙地球環境研究所)、海老原裕輔(京都大学 生存圏研究所)、畑英利(東京大学 木曽観測所) 
DOI:10.1002/GDJ3.140

URL : https://rmets.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/gdj3.140

 

 

【研究代表者】

https://researchmap.jp/hisashi.hayakawa