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情報学

2022.04.15

世界初!国際共同研究により、大腸内視鏡AI医療機器の精度が実証される

国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学大学院情報学研究科の森 健策 教授が、昭和大学横浜市北部病院消化器センター長の工藤 進英 教授らと共同開発した人工知能(AI)内視鏡診断ソフト(EndoBRAIN)の有用性が、国際共同研究により検証されました。
大腸がんの治療では、大腸内視鏡検査中に、リアルタイムで切除すべき病変か経過観察してよい病変かを見分ける必要があります。
今回の研究では、EndoBRAINを使用した内視鏡検査を実施しました。EndoBRAINを使用することで、医師は治療が不要である非腫瘍を、高い確信度で識別することが可能となりうることが分かりました。
本邦発の内視鏡AI医療機器の精度を評価したこの国際共同研究は、世界初の試みです。また、EndoBRAINを使用することで、医師の診断精度が向上し、不要なポリープ治療数を減らすとともに、患者負担が軽減することが期待されます。
本研究成果は、2022年4月14日午前0時(日本時間)付国際医学雑誌「NEJM Evidence」に掲載されました。
本研究は、文科省科学研究費・ノルウェー科学研究費・ノルウェー癌協会研究費の支援のもとで行われたものです。
 

【ポイント】

・人工知能(AI)内視鏡診断ソフト(EndoBRAIN)の有用性を検証した。
・AI医療機器を使用することで、医師の診断精度が向上し、不要なポリープ治療数を減らすとともに、患者負担を軽減し得ることが、実臨床研究で明らかになった。
・本邦発の内視鏡AI医療機器の精度を評価した国際共同研究としては、世界初の試み。

 

◆詳細(プレスリリース本文)はこちら

 

【論文情報】

雑誌名:NEJM Evidence
論文タイトル:Real-Time Artificial Intelligence-based Optical Diagnosis of Neoplastic Polyps during Colonoscopy
著者:Ishita Barua*, Paulina Wieszczy*, Shin-ei Kudo*, Masashi Misawa, ?yvind Holme, Shraddha Gulati, Sophie Williams, Kensaku Mori (名古屋大), Hayato Itoh (名古屋大), Kazumi Takishima, Kenichi Mochizuki, Yuki Miyata, Kentaro Mochida, Yoshika Akimoto, Takanori Kuroki, Yuriko Morita, Osamu Shiina, Shun Kato, Tetsuo Nemoto, Bu Hayee, Mehul Patel, Nishmi Gunasingam, Alexandra Kent, Andrew Emmanuel, Carl Munck, Jens Aksel Nilsen, Stine Astrup Hvattum, Svein Oskar Frigstad, Petter Tandberg, Magnus L?berg, Mette Kalager, Amyn Haji#, Michael Bretthauer# and Yuichi Mori#. 
(*Co-first authors; *Co-last authors) 
DOI:10.1056/EVIDoa2200003
URL:https://evidence.nejm.org/doi/10.1056/EVIDoa2200003

 

【研究代表者】

http://www.mori.m.is.nagoya-u.ac.jp