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化学

2024.09.12

新規分析法により含水有機物試料の3次元可視化を実現しました! ~ナノからマイクロの領域における分子の存在状態を3次元で観察できます~

愛知県と公益財団法人科学技術交流財団では、産学行政連携の研究開発プロジェクト「知の拠点あいち重点研究プロジェクトⅣ期※1」を2022年度から実施しています。
この度、「プロジェクトCore(コア) Industry(インダストリー)※2」の研究テーマ「塗膜/外用剤の次世代分子デザインに向けた3次元可視化法の確立※3」において、名古屋大学の青木(あおき)弾(だん)准教授、あいち産業科学技術総合センター(豊田市)、中京油脂ホールディングス株式会社(あま市)、日本メナード化粧品株式会社(名古屋市中区)の共同研究チームは、水分を含む有機物試料を3次元で観察できる新規分析法を開発しましたのでお知らせします。開発した新規分析法は、水分を含む食品、生体組織、工業材料等を実際の状態を維持したまま測定することで、より正確な情報を得られるようになり、製品開発や安全性の評価に役立てることが期待されます。

 

◆詳細(プレスリリース本文)はこちら

 

【用語説明】

※1 知の拠点あいち重点研究プロジェクト
付加価値の高いモノづくりを支援する研究開発拠点「知の拠点あいち」を中核に大学等の研究シーズを活用したオープンイノベーションにより、県内主要産業が有する課題を解決し、新技術の開発・実用化や新たなサービスの提供を目指す産学行政の共同研究開発プロジェクト。2011年度から2015年度まで「重点研究プロジェクトⅠ期」、2016年度から2018年度まで「重点研究プロジェクトⅡ期」、2019年度から2021年度まで「重点研究プロジェクトⅢ期」を実施し、2022年8月から「重点研究プロジェクトⅣ期」を実施しています。

 

「重点研究プロジェクトⅣ期」の概要

実施期間 2022年度から2024年度まで
参画機関 16大学 7研究開発機関等 88社(うち中小企業59社)
(2024 年8月時点)
プロジェクト名 プロジェクトCore Industry
・プロジェクトDX
・プロジェクトSDGs

 


※2 プロジェクトCore Industry

概要 世界を牽引して未来を創りつづける愛知の基幹産業の更なる高度化に資する技術開発に取り組む。
研究テーマ 【研究開発分野】自動車・航空宇宙等機械システム(ハード)
① スマートファクトリーの完全ワイヤレス化に向けた非接触電力伝送
② 超高効率エレクトロニクスを実現するMBDと融合した革新的素材開発
【研究開発分野】高効率加工・3Dプリンティング
③ 金属3D造形技術CF-HMの進化による航空機部品製造用大型ジグの革新
④ 積層造形技術の深化によるモノづくり分野での価値創造とイノベーション創出
【研究開発分野】次世代材料・分析評価
⑤ 塗膜/外用剤の次世代分子デザインに向けた3次元可視化法の確立
⑥ カーボンニュートラル社会実現に向けた先端可視化計測基盤の構築
⑦ 人工シデロフォア技術を用いた大腸菌群検出技術・装置の開発
⑧ 高機能複合材料CFRPの繊維リサイクル技術開発と有効利用法
⑨ ナノ中空粒子を用いた環境対応建材の研究開発
参画機関 大学 3研究開発機関等 35社(うち中小企業22社)(2024年8月時点)

 

※3 塗膜/外用剤の次世代分子デザインに向けた3次元可視化法の確立

概要 製品開発において目的とする性能・機能を実現するために必要な化学構造・存在状態等の分子科学パラメータを最適化させる次世代分子デザインを強力に推進するために、有機系含水試料の3次元可視化法を開発する。
研究リーダー 名古屋大学 准教授 青木 弾 氏
事業化リーダー 中京油脂ホールディングス株式会社 開発課長 加藤 裕貴(かとう ゆうき) 氏
日本メナード化粧品株式会社 主幹研究員 山羽 宏行(やまば ひろゆき) 氏

参加機関

(五十音順)

〔企業〕
 中京油脂ホールディングス株式会社(あま市)
 日本メナード化粧品株式会社(名古屋市中区)
〔大学〕
 国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学(名古屋市千種区)
〔公的研究機関〕
 あいち産業科学技術総合センター(豊田市)
 公益財団法人科学技術交流財団(豊田市)

 

【研究代表者】

大学院生命農学研究科 青木 弾 准教授福島 和彦 教授
https://forestchem.sakura.ne.jp/