当日の様子

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第6回名古屋大学ホームカミングデイが、10月16日(土)、東山キャンパス及び大幸キャンパスにおいて開催されました。

当日は、汗ばむほどの陽気の中、同窓生、在学生及び卒業生・修了生とその家族や近隣住民の方々を中心に3,000名を超える参加がありました。

今年は、「ひと生命いのち未来みらい」をメインテーマとし、人間を含めた多様な生物の根幹にある生命、また、それらを支える医療や健康的な未来について考えました。

昨年同様、当日の運営には学生も加わり、名大祭本部実行委員会や水泳部、サッカー部、陸上部、卓球部、テニス部に所属する多くの学生が、教職員と力を合わせ総合案内、会場整理などの業務にあたりました。

また、今年は、かつて本学の課長補佐相当以上の職にあった者と、現職の事務局長、部長、課長、事務長等との相互交流を深め、本学の運営に資することを目的とした「第33回名古屋大学シニアの会」も併せて開催され、今回は、98名が出席しました。会場となったシンポジオンホールでは、会員らが旧友を温める輪が会場のあちらこちらで見られました。

豊田講堂企画

豊田講堂では、「名古屋大学の集い〜世界を翔る同窓生〜」と題した催しが行われました。


名古屋大学男声合唱団OB

最初に、第1部として、オープニングコンサートとして名古屋大学男声合唱団OBによる合唱があり、続いて、M口総長、豊田章一郎全学同窓会会長によるあいさつ、ホームカミングデイディレクターである伊藤義人全学同窓会代表幹事からの活動報告がありました。引き続き、国際的人材群創出のさらなる促進を目的として今年度設立された「名古屋大学国際交流貢献顕彰」の授与式が行われ、韓国支部の王成宇氏及びバングラデシュ支部のモハメッド・サイドゥル・イスラム・カーン氏に、総長から表彰状と記念品が授与されました。


M口道成総長


豊田章一郎全学同窓会会長


名古屋大学国際交流貢献顕彰


益川敏英特別教授


活躍する卒業生


デュオリサイタル

その後、益川敏英特別教授による講演会、益川特別教授と世界で活躍する海外同窓会支部の方々とのふれあいトークが行われ、続いて、第2部として、フルート奏者である高木綾子氏とヴァイオリン奏者である吉田恭子氏によるデュオリサイタルが行われました。

これまでも、同窓生、学生の保護者の方々などにホームカミングデイ開催のお知らせを送付していましたが、今年度からは新たに、卒業後10周年、20周年、30周年、40周年、50周年を迎えた周年記念同窓生の方々に、招待状を送付することとし、これまで以上に同窓生を迎えるようにしました。

多数の申し込みがあり、周年記念同窓生約300名と、抽選で選ばれた約300名が参加しました。

なお、名古屋大学基金に対し、100口以上の寄附をいただいた高額寄附者の方で鑑賞を希望された方には、ご支援に対する感謝の意を表するため、指定席を用意しました。

学術講演会


トークセッション

今年度のテーマに基づき、シンポジオンにおいて、学術講演会『名大教員の描く「ひと生命いのち未来みらい」の円環』を開催しました。

文学部卒業生の丹野みどり中部日本放送アナウンサーの司会のもと、第1部として、近藤高等研究院長から「生命の時間をはかるタンパク質」、安藤雄一医学部附属病院化学療法部長から「生きていく未来」、松尾附属病院長から「未来につなげる生命」と題した講演がそれぞれ行われました。


鳥越俊太郎氏

第2部では、ニュースキャスターの鳥越俊太郎氏をパネリストとして迎え、第1部で講演した教員とともに、ご自身のがんの闘病生活の話などを交えながらトークセッションを行いました。

特別講演会

幅広く多くの方々にホームカミングデイを楽しんでいただくために、今年は、2会場で特別講演会を開催しました。


杉山愛氏

シンポジオンホールでは、「杉山愛の残した足跡とその意味」と題して、プロテニスプレーヤーの杉山愛氏が、ダブルスで世界1位のタイトルを獲得したキャリアを通じて、人と人とのつながりの大切さについて講演しました。


篠田正浩氏

IB電子情報館では、「わたしのデジタル映像体験」と題して、映画監督の篠田正浩氏が講演しました。篠田監督の語る映画論に、参加者は興味深く耳を傾けていました。

体験企画「名大東山キャンパス雑木林の生物多様性を観察しよう!」

東山キャンパス内の雑木林の散策と東山キャンパス内で見ることができる樹木、昆虫、鳥など写真パネルを展示する催しである「名大東山キャンパス雑木林の生物多様性を観察しよう!」が昨年大変好評を博したことから今年も開催しました。


山本進一教授

雑木林の散策では、参加者が散策コースで確認できる携帯サイズの「雑木林マップ」を片手に、山本進一生命農学研究科教授の説明を聴きながら、約1時間かけて散策しました。小学生が山本教授に質問する姿も見られ、参加者は、樹木や草などを観察しながら地球環境について熱心に学んでいました。

野依記念学術交流館1階では、「雑木林の生物多様性」と題し、散策コースに見る樹木、散策コースに生息する昆虫や鳥、名古屋大学の記念樹などに関するポスター展示が行われました。

体験企画「名大ウォーキングツアー」


前総合保健体育科学センター長である島岡清名誉教授の監修の下、ウォーキングで健康づくりを意識しながら、ツアー形式で東山キャンパス内を散策する「名大をウォーキングツアー」を行いました。


島岡清名誉教授

豊田講堂をスタートして、赤ア記念研究館やノーベル賞展示室など、東山キャンパス内にある教育研究施設や公開施設などの見どころを、現役学生のツアーガイドが案内しました。

本学の隠れた名所を楽しめる上、学生とのふれあいができると、大変好評を博しました。

体験企画「科学実験を体験しよう!」


あかりんご隊

野依記念学術交流館1階カフェスペースでは、本学の理系女子学生が創るコミュニティ「あかりんご隊」による、小学生以上の児童を対象とした科学実験体験企画が行われました。参加者は白衣を着て、化学反応を利用して人工イクラを作る実験や、風船を使った実験を体験しました。

スポーツ行事



親子ふれあいサッカー教室

陸上競技場ではスポーツ行事が開催され、今年は、午前中に「名古屋グランパススクールコーチによる親子ふれあいサッカー教室」が行われました。

名古屋グランパスは、名古屋市を中心に地域に根ざした愛されるクラブづくりをその理念として掲げており、ホームカミングデイの「知識基盤社会」の中核として地域貢献の使命を果たすという目標と合致しています。



親子ふれあいテニス教室

また、午後からは、「杉山愛氏による親子ふれあいテニス教室」が行われました。杉山愛氏は、午前の特別講演会に続き、ハードなスケジュールでしたが、笑顔で子どもたちにテニスの楽しさを伝えていました。

両教室とも事前申し込みを行い、大変多数の応募がありました。サッカー教室については、名古屋グランパスの好意により申込者全員を受け入れ、テニス教室については抽選を行い、当選した親子がそれぞれ、楽しく汗を流しました。

多彩な講演会・展示の数々

テーマに関する講演、展示に加えて、各学部・大学院が主催する催しも数多く行われました。

野依記念学術交流館2階カンファレンスホールでは、環境医学研究所市民公開講座2010「不整脈突然死からあなたを守る」が開催され、学内外から招いた講師5名により、「怖い不整脈、怖くない不整脈」をはじめとした講演や、パネルディスカッションが行われました。

附属図書館では、水田文庫新収蔵記念「アダム・スミスと啓蒙思想の系譜」と題した秋季特別展、オープンライブラリー、附属図書館見学ツアー等が開催されました。

博物館では、第14回特別展「熱帯林−多様性のゆりかご−」の開催に併せ、様々な学部・研究科の学生がそれぞれの専門を活かして博物館内をガイドする博物館ガイドツアー、参加者とともに貝塚標本から温暖化や食生活を考えたり、貝を使って縄文時代のアクセサリーを作ったりする「考古学ワークショップ:触れて感じて学ぶ!考古学」など、多彩な行事が行われました。

また、職員創作美術展をホームカミングデイに併せて開催し、豊田講堂2階ギャラリーには、M口総長の作品をはじめ力作が展示されました。

その他趣向を凝らしたイベント


本のリユース市

豊田講堂南側ピロティの販売コーナーでは、昨年と同様に本のリユース市、大学院生命農学研究科附属フィールド科学教育研究センター東郷フィールドで育てられた農産物の販売、大学生協による名大グッズ等の販売が行われました。

本のリユース市は人気の行事の一つですが、今年度も大変多くの方が来場しました。附属図書館で不用となった貴重な学術書や珍しい辞典などが数多く出品され、多くの方に有償あるいは無償で譲ることができ、「一般の古書店では入手できないような品揃えだ」との意見も聞かれました。この収益金は、学生によって選書される学生のための図書購入費に充てられる予定となっています。


ベロタクシー

今年は、地球環境にも配慮し、学内の移動手段としてベロタクシー(自転車タクシー)を導入しました。ホームカミングデイの1週間前には、ホームカミングデイのラッピングを施したベロタクシーが名古屋の街を走り、広報活動にも一役買いました。ホームカミングデイ当日には、学内をのんびり走るベロタクシーに子どもたちが手を振っていました。

同窓会、保護者対象企画行事、運営

各学部・大学院の同窓会関係行事については例年どおり行われました。「水風景との対話−<水>と<生命>を視つめて−」(文学部)、「The‘DNA’of Teaching−イラン、日本、そして世界の授業研究をめざして−」(教育学部)、「足利事件が教えるわが国の刑事司法の課題」(法学部)、「長良川鵜飼と岐阜の観光産業」(経済学部)等の講演会は、同窓生のみならず在校生の保護者等、一般の方々にも開放し、開催されました。その他、同窓会ならではの行事も数多く行われ、キャンパスのそこかしこで学生時代の思い出を語り合う姿が見受けられました。

また、教育・研究をはじめとする大学の取り組みをご理解いただき、強力な支援者となっていただくため、保護者等を対象とした企画行事についても併せて開催し、今年度は13部局において、教育目標・教育課題及び進路・就職状況等に関する説明や教員と保護者との面談形式での相談会が、部局毎に趣向を凝らした内容で行われました。

昨年同様に、保護者等対象企画行事に参加された方全員に、大学生協の無料食事券が配布され、日頃、学生が食べている食事を体験していただく企画が実施されました。

さらに、今年は、あらかじめ希望のあった周年記念同窓生の方々に大学生協の無料食事券を送付しました。多くの同窓生が、懐かしい「学食」の味を本年4月にオープンしたばかりの南部食堂をはじめ、北部食堂、ダイニングフォレストで楽しんでいました。