国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学大学院医学系研究科総合保健学専攻看護科学の丹羽 史織 助教、久野 史椰 助教、間脇 彩奈 助教、中西 啓介 講師らの研究グループは、乳がん術後のリンパ浮腫患者の上肢の皮下組織におけるリンパ液貯留状況について、超音波画像の画像解析をすることで予測することができないか探索を行いました。
その結果、仮想体積を用いたフラクタル解析の”complexity”が、皮下組織のリンパ液貯留の有無の検出に有効な指標であることを、新たに発見しました。
将来的には、超音波診断装置のみでリンパ浮腫の皮下組織の水分貯留状況を簡便に判定できるプログラムが実現することにより、現在の浮腫の状態をリアルタイムに的確にアセスメントし、その状態に合わせた治療・ケアを選択することが可能となります。本研究の研究結果は、そのための基礎データになることが期待されます。
Niwa Shiori , Hisano Fumiya , Mawaki Ayana , Nakanishi Keisuke , Watanabe Sachiyo , Fukuyama Atsushi , Kikumori Toyone , Shimamoto Kazuhiro , Imai Kuniharu , Fujimoto Etsuko , and Oshima Chika （下線：本学教員を示す）
本研究成果は、2023年5月16日付 国際学術雑誌『Lymphatic Research and Biology』に掲載されました。
・乳がん術後リンパ浮腫患者の上肢の超音波画像の画像解析を行い、リンパ液貯留状況を予測することができないか探索した。
・仮想体積を用いたフラクタル解析”complexity”が、皮下組織のリンパ液貯留の有無の検出に有効な指標であることを、新たに発見した。
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雑誌名： Lymphatic Research and Biology
論文タイトル： Exploring indicators of subcutaneous tissue fluid accumulation in breast cancer-related lymphedema patients using fractal analysis with virtual volume.
著者： Niwa Shiori , Hisano Fumiya , Mawaki Ayana , Nakanishi Keisuke , Watanabe Sachiyo , Fukuyama Atsushi , Kikumori Toyone , Shimamoto Kazuhiro , Imai Kuniharu , Fujimoto Etsuko , and Oshima Chika （下線：本学教員）
DOI: 10.1089/lrb.2022.0062
