2025年11月

11月12日

本日は午前中に、JICA中部から上町透所長、研修業務課の池田久恵課長、斉藤美保子主事(市民参加協力課も兼任)、武長千裕様の4名の方にお越しいただきました。連携の打ち合わせと、連携協定の更新のためです。

連携については、これまで、JICAから何人もの方に出向いていただいていること、ウズベキスタンをはじめアジア諸国での本学の活動をサポートしてもらっていることなどのお礼を述べました。

さらにこれから、本学の戦略的パートナー大学を中心とした国際戦略でどのように協力関係を持つことができるのかについて議論を交わすことができました。やはりインド、そしてアフリカといったところが本学としてもターゲットになっていくと思っています。

インドではすでにJICA中部との連携で、PGPEXというビジネス系の研修を本学が受け入れています。具体的には、インドの大学からの学生と、本学の学生、そしてこの地区の社会人が一緒にフィールドワークを行い、ビジネスアイデアを考えるというものになります。またJICAはインド工科大学(IIT)の中でも、ハイデラバード校を支援してきたという実績があり、今週金曜日から私が訪問する予定となっていますので、そのあたりについてもお話しさせてもらいました。

アフリカは農業、特に稲作を中心に本学とJICAが組んで支援をしているところです。ITbMもケニアで実証実験をしています。また本年、アフリカ開発会議(TICAD)のプレイベントとしてJICA中部にて日本・アフリカ・ユースキャンプが開催されました。若者たちの出会いの場ですが、本学からも12名が参加したとのことです。

これら以外にも、具体的な連携としての教育プログラムの提案などが環境学からあり、JICA中部とはまだまだ多くの連携ができそうです。

最後に、連携協定更新の調印を行いました。先方は、JICAの理事長になりますが、今回は来られていないので上町所長にお立ち合いいただきました。上町所長、本日はありがとうございました。

 

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11月11日

本日は、午前中から夕方まで、ITbMのWPIアカデミー再認定に係る現地視察がありました。すでに大きな補助金は終了してしまったのですが、アカデミーに認定していただいて、いくばくかの支援をもらっているところです。

すでに何度も訪問いただいて顔馴染みになった専門家の皆さん、また取りまとめの先生、ご尽力には本当に感謝です。

午前中は、吉村拠点長からアカデミーになって3年間の活動と今後についての1時間の報告と質疑、それから数名のPI(主任研究者)からの研究成果報告があってランチです。ランチまで皆さんとご一緒させていただきました。

午後は少し他の打ち合わせをして、4時から総合討論と最後にまとめのコメントをいただくところに立ち会いました。総じて良い感触でしたが、せっかく良い分子をたくさん作っているのだから創薬会社などと是非連携して資金を得るべきだ、というようなコメントもあり、大変参考になりました。将来構想がまだまだ大まかで、この後どこに向かうのか、例えばAIとどのように向き合っていくのか、課題を指摘されましたので、しっかりと受け止めてさらに発展させていきたいと思います。

夕方からは、伏見まで出かけて、名大マスコミ会に参加させていただきました。こちら名大の卒業生・修了生で、名古屋の民放TV5社と中日新聞の社員の方々が集まる会です。昨年は挨拶文をお願いされたので、今年は是非ちゃんと参加したいと申し上げていたところ、木村副総長共々ご招待いただきました。

今回は80名程ととても大きな会となっていてびっくりしました。年齢構成も幅広く、今年の春入社の方々もいらっしゃいました。当然卒業式では私の挨拶を聞いているはずなのですが、何も覚えていない、と言われてがっくり。まあ予想はしていました。ただ3年前、Chat-GPTについて話したときに卒業した人たちはちゃんと覚えていてくれました。やっぱり挨拶はインパクトが大切ですね!

 

 

11月10日

本日は、午後イチに中国科学技術大学の表敬訪問を受けました。本学でポスドク、そして助手・助教をされていた経験のある核科学技術学部のイエ・ミンユウ(叶民友)教授が代表です。イエ教授の専門は核融合プラズマで、大野哲靖低温プラズマセンター長とは古くからの親交があるとのことでした。訪問団には、化学が専門で本学において野依先生や北村先生の下で博士研究員をされたワン・イーフェン教授、さらに同じく化学が専門のファン・ハンミン教授、物理の光学が専門のワン・ペイ教授、化学・マテリアル工学が専門のリュウ・ドン教授、化学が専門のチャン・ハイジュン教授、熱工学が専門のマ・ハオ教授が参加くださいました。

本学と縁のある教員、そして化学系の方が多いことがわかるかと思います。

今回は、この表敬訪問のあとに、本学の工学研究科の松尾豊教授が主催で有機化学のシンポジウムが開催されることとなっています。松尾教授は、実は本学に赴任する前は中国科学技術大学で教鞭を取っておられた方です。

中国科学技術大学とは、教員そして学生の交流実績も豊富です。実際、今回の訪問では、本学の工学部から中国科学技術大学の大学院に進学して、ワン・ペイ教授の下で光学の研究をしている池田貴一さん、そして、私の分野で東大のカブリ数物連携宇宙研究機構と中国科学技術大学のジョイントでの研究指導を受けていて現在は柏に滞在中の大学院生マ・シャオハンさんのお二人も参加され、短い時間ですが、研究について発表してくれました。池田さんは、学部での中国語の授業から中国に興味を持ち進学を決めたとのこと、勇気ある知識人のモデルになってくれそうです。達者な中国語を披露してくださいました。

私自身、今月の後半には中国を訪問する予定で、中国科学技術大学にも表敬訪問させていただきます。学長にお会いできそうですので、その際に、ますますの連携への期待を述べたいと思っています。

 

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夕方は鶴舞のステーションAiまで行き、内閣府と名古屋大学が共同で開催したタウンミーティングに出席してきました。こちら現在内閣府が策定中の第7期科学技術・イノベーション基本計画の周知と意見交換を目的としています。名古屋を皮切りに、大阪、東京で今後開催とのことです。

今回のテーマは、イノベーション・エコシステム、特に「次世代型のスタートアップ・エコシステムの形成」になります。

最初にStation Aiの佐橋社長から1年を迎える施設の説明がありましたが、スタートアップ600社、一般企業400社が入居しているとのこと、素晴らしいスタートです。

さて、内閣府からは藤原史隆企画官が来られて、基本計画の議論の現状共有ということでの講演をされました。そのあとは三人の講演です。まず本学・東海機構でスタートアップの統括をしている武田一哉総長特別補佐が自身の経験を交えながらの基調講演、続いてスタートアップ2社、名大発・がん診断のクライフからは水沼COO、豊橋技科大発・ワイヤレス給電のパワーウェーブからは種田CEOが会社の紹介をされました。パネルディスカッションでは、武田さん、佐橋さん、水沼さん、種田さん、そして藤原さんがパネラー、モデレーターは、慶應の標葉隆馬准教授です。社会科学社の標葉さん、素晴らしい仕切りでした。

全体になかなか盛り上がった会だったのではないでしょうか。聴衆もスタートアップをされている方から、支援する金融機関の方、官公庁関係者など多様な方々で、オンラインからも多くの参加があったようです。

最後には、30分ほどネットワーキングをして終了、18時過ぎだったので、今日はそのまま自宅に帰りました。

 

 

11月9日

日曜日ですが、名古屋大学総合保健体育科学(保体センター)センターの50周年記念式典に出席してきました。

1960年代の大学紛争を経験し、教養部の改革が進行したのが70年代です。教養部の保健体育科目の担当教員と、71年に設置された保健管理センターを統合して75年にできたのが保体センターです。健康・スポーツに関する教育・研究を行うとともに、学生・職員の健康管理、健康増進に関する専門的業務を行うことをミッションに、本学の学生や教職員、さらには一般市民の心身の健康の維持・増進に貢献してきました。

本学がコロナ禍という未曾有の危機に見舞われたときに、保体センターは保健科学部の内科医の先生を中心に、大学の対応指針を決める際、そしてそれを運用していく際に、大いに貢献いただきました。また同じ保健科学部の精神科医の先生方には、学生や教職員のメンタルケアの点で大いにお世話になっています。一方で、体育科学部の教員の皆さんには全学教育科目の健康・スポーツ科学の講義・実習、教職員むけの健康・運動教室などで大学全体に貢献いただいています。ジムなどの施設の管理も担当くださっています。

野依記念学術交流館で行われた記念行事は、記念式典、記念講演、パネルディスカッション、そして祝賀会と13時から19時半までの長丁場で充実した内容でした。これらを通じて、保体センターのこれまでの歩みと、次の50年に向けた取り組みの計画などが披露されました。特に記念講演では、佐藤祐造名誉教授が、保体センター設立時の背景やその後の研究などについて熱く語り、当時を思い出した聴衆も多かったようです。

なかなか保体センターのような日常的な業務を地道に行ってくださっている部局に予算が回せないでいるのは本当に申し訳なく思っています。本学の構成員のウェルネス・ウェルビーイングを支えている重要な部局です。石田浩司センター長はじめ、歴代センター長、そして関係者の皆様のこれまでのご尽力に感謝いたします。また、これからの発展を大いに期待しています。

ところで、この週末のように土日に出張やイベントが入ると、どうにも時間が足りなくなります。特に自由闊達通信を書く時間が捻出できなくなって、投稿が遅くなってしまいます。どうか、ご容赦ください。

 

 

11月7日

本日は、国立大学協会(国大協)総会出席のため、旭川に出張です。年一回、この時期に地域開催となります。昨年は秋田でした。

朝に羽田まで移動、そこから旭川までJAL便で飛びました。現地は雪が降っていましたが、積もるほどではありませんでした。気温は1℃とのこと、名古屋からだととても寒く感じます。

国大協総会は、旭川の老舗、アートホテル旭川で行われました。飛行機の出発時刻が最近改定されて遅くなったこともあり、30分ほど遅刻しての参加です。とはいっても、文科省の幹部による最近の動きの報告が最初にありますので、そこを一部逃しました。

その後、総会がスタートです。議事は事業報告や理事会等審議状況報告など通常通りのものでした。自由討論では、大学病院の経営の厳しさ、さらに毎度おなじみですが、運営費交付金が足りずに厳しいこと、授業料の値上げを決定した、などについて、悲鳴にも似たご意見がいくつも出されていました。国立大学協会として、一致団結してことに当たっていかないとなかなか突破口は開けない印象です。

夜には同じホテルで意見交換会があり、その後多くの方々は二次会に行かれたようですが、風邪気味なので失礼してすぐに休みました。アートホテル旭川、なかなかにきれいで、部屋もそこそこ良く、翌朝の朝食も充実していました。今回は、国大協特別料金だったのでしょうか、非常に安価に泊まることができたのはラッキーでした。一方で、空港のラーメン、1500円前後ととても高くなっていてびっくりです。飛行機が午後だったので、午前中のエクスカーションに参加、旭山動物園に行ってきました。ちょうど休園期間中だったのですが、国大協のために対応くださり感謝です。噂の行動展示、すごかった。まだ行かれていない方、是非行ってみてください。

 

 

11月6日

本日午前中は、北名古屋市にある名古屋芸術大学で、市民向けの講座、学長リレー講演会で1時間半、宇宙のお話をしてきました。以前表敬訪問をいただいた來住尚彦学長から頼まれたものです。

北名古屋市、初めて行ったのですが、名古屋のベッドタウンで、あまり高い建物がなく、講演をした東キャンパス1号館の7階にある控え室からは名古屋駅のあたりが一望できました。

講演には200名ほどの市民が集まり、非常に熱心に聞いてくださいました。1時間半、みっちり話した後にも多くの質問があり、満足してもらえたのかなと思っています。ただ、ちょっとエネルギーを使いすぎて、疲れました。ペースを考えないとダメですね。

午後には、富士通と本学(東海機構)が一緒にやっている宇宙テーマでの研究の進展の報告を受けました。詳細は言えないのですが、Aiを使ってこれまでできなかったことができるようになる実例を見せていただきました。研究の現場、どんどんと変わっています。

 

 

11月4日

すっかり涼しくなって初冬の雰囲気です。日本には秋はなくなってしまうのでしょうか。

本日は、夕方から、恒例の名古屋大学体育会結果報告会がありました。内容は、優秀な成績を挙げた個人と団体を表彰し、加盟クラブの一部による結果報告、その後、体育会幹部の交代式です。

総長が体育会の会長なので、私からの表彰になります。今回は、個人は馬術部の中部学生賞典総合馬術競技大会優勝と全日本学生馬術大会MD障害馬術競技大会優勝の学生、中部学生馬術選手権大会優勝の学生、中部学生ヨット個人選手権大会の470クラス優勝とスナイプクラス優勝二人ずつの2組、そして、WFDF20205世界U24アルティメット選手権大会ウィメン部門に日本代表の一員として加わって準優勝したフライイングディスク部の学生を表彰しました。また、団体では、全国七大学総合体育大会で優勝した男子硬式テニス部、相撲部、女子卓球部、そして中部学生賞典総合馬術競技大会の団体で優勝した馬術部、最後に学生フォーミュラ日本大会2025ーものづくり・デザインコンペティションーEVクラスで優勝したフォーミュラチームFEMが表彰の対象です。

皆さん素晴らしい成績です。本当におめでとうございます。相撲部の巨漢の留学生、昨年に続いての表彰ですが、今年が最後とのこと、後輩の皆さんの活躍を期待しています。

名古屋大学、スポーツ、特に七大戦では苦戦していますが、個々では光る活躍を見せてくれています。来年こそ期待です!

終了後は、懇談会を持ちました。基本的には困り事を聞かせてもらう会です。例えば、七大戦などと授業が重なったときに、教員によって授業への出席の対応が異なっていることへの不満、ジムをもっと独占的に使わせて欲しい、海外遠征での金銭的サポートが欲しいなどの要望です。なかなか難しい問題ですが、学生支援課ともども、できることは対応していきたいと思っています。

帰り道、まだ金木犀が香っていました。

 

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