2026年5月

 

5月19日

本日は教育研究評議会があるなど、会議・打ち合わせ続きの1日でした。でもその最後に、キャンパスコンサートがあり、満たされた気分で帰ることができました。

このキャンパスコンサート、これまでも紹介してきた通り、愛知県立芸術大学とタイアップして、年に2回程度、豊田講堂で行われます。県立芸術大学在学、卒業・修了の新進気鋭の若手演奏家が、毎回、渾身の演奏を聴かせてくれます。本当によく準備して下さっっていて、毎回、楽しく参加させてもらっています。コンサート、無料ですので、ぜひ、皆様もお越しいただければ幸いです。

今回は、ピアノと、フルート+ピアノ伴奏の二組の演奏でした。全体で1時間となります。

最初はピアノの関志帆さん、曲はドイツ系ロシア人のニコライ・メトネルの「おとぎ話ソナタ」と、ロシア・ソビエトのアナトーリー・アレクサンドロフの「エレジー」と「おとぎ話」の3曲でした。どちらも日本ではあまり知られていない作曲家ですが、帝政ロシアからパリ・ロンドンに亡命したメトネルはロマン派に目されていて、今回の演目も美しい調べが特徴的でした。メトネルを尊敬していたというアレクサンドロフは、生涯の途中でモダンからロマン派へ回帰した作曲家とのことですが、今回のメトネルに捧げた「おとぎ話」は、最晩年、90歳の過ぎの曲で、少しおしゃれな、聞きやすい曲でした。関さん、全体にピアノがすごく美しく鳴っていたと感じました。

後半はフルートの福田京さん、ピアノ伴奏が宮下結さんです。曲は、ロマン派のフランスの作曲家、セザール・フランクのヴァイオリンソナタのフルート編曲版、ジャン=ミッシェル・ダマーズの演奏会用ソナタ、そしてフィリップ・ゴーベールのソナタ3番です。19世紀に活躍したフランクは著名です。ダマーズは20世紀、21世紀に活躍した作曲家で現代音楽に背を向けた新古典主義の作曲家、今回の曲も美しい調べの佳作でした。ゴーベールは20世紀前半に活躍した作曲家で、自身も演奏したフルートの曲やバレエ音楽などで知られています。

福田さんのフルート、金の楽器で、楽器の特徴であるクリアで朗々たる響きを豊田講堂に行き渡らせて、素晴らしかったです。最後にアンコールで、こちらもフランスの作曲家、クロード・ドビュッシーの小組曲から「小舟にて」を素敵に合奏されていました。この曲は元々はピアノ連弾用なのですが、よくフルートでも演奏されます。

 

 

5月14日

本日は朝から名古屋駅直結のJPタワーにある株式会社トヨタシステムズに行ってきました。産学連携の協定を結ぶためです。

トヨタシステムズは、トヨタグループのIT関係を一手に引き受けている会社で、情報セキュリティの問題が大きくクローズアップしている現在、非常に重要な役割を果たしており、またソフトウェア・ディファインド・ヴィークルという、ソフトが自動車の機能や価値を決めたり制御したりする次世代の自動車の概念を推進している会社でもあります。今までは、自動車は移動の手段だったのが、さまざまな機能がある中に移動も含まれる、といったような変革を目指していると思っています。

トヨタシステムズとは、卓越大学院プログラム「ライフスタイル革命のための超学際移動イノベーション人材養成学位プログラム」(TMI)のコーディネーターでもある未来社会創造機構の河口信夫教授を通じて、この数年間連携が進んできて、共同研究や人材育成をこれまで以上にガッツリと一緒にやっていこう、ということで、今回の協定の運びとなりました。その中で2つの目玉があります。

1つ目が、名大構内にトヨタシステムズとのジョイントラボを設置することです。ここにトヨタシステムズの社員の方が常駐することで、共同研究や学生教育に積極的に関わっていただく計画です。

2つ目が量子コンピュータです。トヨタシステムズが購入した量子アニーリングという現象を使う量子コンピュータを使って、物流の最適ルート探査などを河口さんとの共同研究で行っていくとのことでした。この量子アニーリングという方式では、このような組み合わせ最適化問題を非常に効率よく解くことができると期待されています。トヨタシステムズの北沢宏明代表取締役社長に言わせると、この量子コンピュータは「河口先生のために購入した」とのこと、大きな成果を期待しています。

協定締結式は、JPタワー32階で行われました。トヨタシステムズがきっちりと準備をしてくださって、テレビや新聞社などマスコミも多数詰めかけ、大盛況でした。CBCやメ~テレでは昼のニュースですぐに流れたようです。会場前方の壇上には、名大側として、私、小橋副総長(産学官連携・スタートアップ担当)、河口教授、トヨタシステムズ側は北沢社長、加納取締役(コーポレートファイナンス分野担当)、塩谷取締役・管理本部本部長と、お互い3名ずつ、6名が並びました。実はこの6人のうち北沢社長と私を除く4名は名大の出身です。北沢社長は慶應出身とのこと、我々二人は早慶戦でした。なお横のテーブルには、共同研究の主人公である本学の教員4名も参列していました。情報学研究科の井手一郎教授、東中竜一郎教授、藤井慶輔准教授、そして工学研究科の小川浩平准教授です。

マスコミにも大きく取り上げられ、今回の協定締結式は大成功だったと思います。しかしここからがスタート、北沢社長は3年がまず一つの目処、と話されていました。実のある連携になることを大いに楽しみにしています。

 

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5月12日

本日は、昼に名古屋観光ホテルまでいって名古屋ロータリークラブで宇宙について講演をしてきました。先日も守山のロータリークラブで話したのですが、今回はその親組織、参加人数も100名を超えていて盛大な会でした。この地域で自身で事業をされていらっしゃる方と大きな企業のこの地域の代表のかたが中心です。毎週例会を持っているのとのこと、強い結束を感じました。

私の話は1時から1時半までの30分で、ということで頼まれたのですが、ロータリークラブの新入会員の紹介などで少し時間が押して、結局25分ほどで話すことになったので、かなり最後の方は駆け足になってしまいました。皆さん、お忙しい方々なので、終了は1時半厳守です。

途方もない宇宙の話なので、普段は実業家の方々、耳にしない内容だったと思いますが、興味深く聞いていただけたのではないかと思っています。貴重な機会、ありがとうございました。

 

名古屋大学に帰ってきて、3時からは卓越大学院TMIのオープニングセレモニーに出席してきました。場所はES館です。

文系・理系6つの研究科から学生を集めているTMIですが、今回は、4月から参加する17名の学生に加えて昨年10月から参加している1名を加えて18名の参加です。経済、工、情報、人文、法学、環境と6つ全ての研究科から集まってくれました。

プログラムの責任者の小橋副総長、そして私の挨拶に続いて、連携先企業のブリヂストン株式会社から川原隆宏CIO付参与からご挨拶いただきました。このプログラム、文理から学生を集めているだけでなく、多くの企業にご協力いただいているのも大きな特徴となっています。

その後は、実質的なプログラム責任者である河口信夫コーディネーターから、挨拶とプログラムの紹介がありました。

一連の挨拶の後は、学生一人一人に河口コーディネーターからアドミッション・サーティフィケートを授与、また決意表明がありました。最後に先輩5期生からの激励のメッセージがあり、セレモニーは終了です。ところでこの5期生、この春にアメリカのイラン攻撃に巻き込まれて、アブダビで足止めをくらってしまった経験について語っていました。幸い、現地に知人がいて空港が使えるようになるまでそこにいられたとのこと、そのまま、ケニアの研修に飛び立った猛者です。3月にだいぶ心配したことを思い出しました。

TMIの新しい参加者の皆さん、これから分野を超えた学びを得て、大いに成長してください。楽しみにしています!

 

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5月11日

ゴールデンウィーク明けの今日から、予定満載の日々がスタートです。今日は、午前中は総長戦略室会議、運営会議があり、午後も全て予定が詰まっていました。

その中で、午後1時からは、サイバーセキュリティの交換留学プログラムに参加している学生さんからの表敬訪問を受けました。このプログラムは2023年からスタートしたもので、名古屋大学の学生とノースカロライナ大学チャペルヒル校(UNC)の学生が同数、6〜7名ずつ参加して、お互いの大学を訪問、サイバーセキュリティの講習を受ける、というものです。

今年が3回目、7名ずつの参加になります。昨年までとの違いは、これまでは女子学生のみだったのですが、昨今の米国の事情もあり、今年は男女混じった構成になっています。

すでに2月には本学の学生がUNCを訪問、今回はUNCの学生が本学を訪問する番です。9日土曜日に来日、ちょうど一週間、16日までの予定のプログラムになります。

表敬訪問は、私と周藤副総長が対応、最初に私から挨拶をして、学生全員の自己紹介がありました。名大の学生は、2月の研修に参加した7名に加えて、昨年度のプログラムに参加した4名が出席してくれました。情報、教育、工学、創薬科学、法学とバラエティに富んでいて、さらに学部学生、大学院生が混じった構成でした。

UNC側は、平和・戦争・防衛を学ぶ学科とコンピュータサイエンスの学生が多かったです。サイバーセキュリティということでまさにドンピシャの学科ということなのでしょう。なお皆さん、マイナーとして他の学部・学科も履修しているとのことでした。このプログラム、日本の米国大使館がスポンサーをしてくれて学生の負担がないこともあり、とても人気で相当の倍率だったそうです。大使館には本当に感謝です。UNCの引率は、いつも本学との連携に骨を折ってくださっているTimothy RoseさんとMelissa McMurrayさんになります。なお、本学の米国事務所兼ノースカロライナキャンパスの河田さんがこの研修中、学生の面倒を見てくれています。

自己紹介の後は、皆さんから質問をたくさん受けました。大学の目指す方向性は、とか、名古屋大学でサイバーセキュリティの問題は起きていないか、などといったシビアな質問ばかりで、タジタジです。本学の学生からは、総長は普段一体何をしているのか教えてください、という質問をもらいました。確かに想像もつきませんよね。それ以外にも名古屋でおすすめの場所とか、おすすめの食事なども聞かれました。後者は無難に手羽先とひつまぶしを紹介してきましたが、この後、ひつまぶしはプログラムの中で楽しむ機会があるとのこと、堪能いただければ幸いです。

サイバーセキュリティは、昨年に起きたアサヒビールの問題でわかるように、現代社会の非常に重要な問題です。今回も日本側、素晴らしい講師が揃っていますので、しっかり学んでほしいと思います。でもそれ以上に学生同士、すでに2月の研修ですっかり打ち解けているようですが、この機会に長きにわたる友人となることを願っています。

プログラムに参加している皆さん、とても積極的です。名古屋大学の学生は英語もとても達者です。ぜひこれをきっかけに、国際的に活躍する勇気ある知識人に育っていくことを大いに期待しています。

 

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5月8日

ゴールデンウィークももう最終盤、金曜日の今日は夕方に名誉教授称号授与式及び名誉教授懇談会が豊田講堂でありました。

今回新たに名誉教授の称号を授与させていただいたのは、46名の先生方になります。その中で都合のつかない方を除いた32名の先生に、称号授与式にご参列いただきました。

本学の名誉教授の条件は、7年間を名古屋大学教授として過ごされることです。なお特別な事情があれば、この条件は緩和されます。条件を満たした方の中から、各部局から推薦をあげていただき、教育研究評議会で投票の上、称号授与を決定しています。今回の新たな名誉教授の方々、すでに3月の教育研究評議会で決定していますが、退職されたこの時期にいつも称号授与式を行なっています。ちなみに、他大学へ転出されるなど、定年年齢前の方についても条件を満たせば称号を授与しています。なおこの場合は60歳を過ぎてからの授与となります。今回も数名の先生が定年前でした。

とはいえ、ほとんどの先生は65歳の定年を迎えての称号授与となります。今回は、例年に比しても非常に多い46名というだけでなく、その中には、副総長経験者が5名、研究科長経験者は8名、研究でも目立っていた方も多く、ノーベル賞の天野先生も含まれています。これだけの人が抜けて大学は大丈夫か、と心配されそうです。皆さんしっかりと後進を育成いただいていますし、そこは大丈夫と信じています。

なぜこの学年がこんなに多くの優秀な人材を生み出したのか、ご挨拶するに当たって少し考えたのですが、ハタと思いつきました。この先生方、まさに共通一次試験1期生なのです。私自身は一学年下で2期生だったのですが、マークシート方式で散々ダメになる、と言われたのを覚えています。そんなことはありませんでした!共通一次世代、見事に素晴らしい人材を生み出した、その証拠が今回の先生方になります。

皆さん、名誉教授の証書を受け取る際には晴れ晴れとした顔をされていました。ストレスから解放され、また新たなチャレンジに取り組んでいらっしゃると思います。これからのご活躍、大いに期待しています。名古屋大学にも引き続き、ご指導、ご鞭撻、そして応援をどうかよろしくお願いします。

授与式の後は、豊田講堂の壇上で記念撮影、その後は懇談会に出席されるこれまでの名誉教授の先生も交えて、豊田講堂の前で写真撮影です。その後、シンポジオンホールで懇親会を行いました。

懇親会、以前は昼にやっていたのですが、流石にそうなるとお酒も飲めないし、我々としては後ろが気になります。そこで昨年から夕方に移しました。一部の先生方からは、帰る時間が暗くなってからになるので参加しづらい、と言われましたが、申し訳ありません、しばらくこれでやらせてください。今回は、学内外で活躍されいらっしゃる先生方も終業後に参加いただけたので、新任の名誉教授31名に加えてこれまでの名誉教授の方42名にもご参加いただけました。皆さんから懐かしい話をいろいろ聞かせていただき、楽しいひとときでした。名誉教授の先生方、来年も元気な顔を見せてください。お願いします!

 

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