名古屋大学のT-GExプログラム(※1)とフライブルグ大学のYAS(※2)の共同開催により、2月8日から9日の2日間において、国際・異分野共創ワークショップが開催されました。
杉山総長および名古屋大学T-GExのメンバーとフライブルグ大学YASのメンバー
「世界共通課題とその解決に向けて」(“Overlapping crises and pathways to solutions”)というテーマのもと、植物学、政治学、医学など様々な分野からの研究発表が行われ、持続可能な社会を実現するためのアイデアについて議論が交わされました。
T-GExのFanny Bellegarde特任助教(左)とYASのThilo Wiertzリサーチ・アソシエイト(右)
2日目には名古屋大学内の施設、研究室の見学ツアーが組まれました。ワークショップ最後にはワールドカフェ形式による議論が行われ、世界課題とその解決策、若手研究者のキャリアアップなどをテーマに意見交換を行いました。
減災館の見学の様子と案内を行う副センター長・田代喬特任教授
ワールドカフェ形式での議論の様子
名古屋大学とフライブルグ大学は2023年11月21日に戦略的パートナーシップ大学協定を締結し、今後も様々な交流が行われることが期待されています。
今後の交流に向けて、Michael VOLLSTÄDT博士(YASコーディネーター)と、今回のワークショップのメインオーガナイザーを務めたFanny Bellegarde特任助教(名古屋大学 高等研究院 / 大学院生命農学研究科)に以下のようにコメントをいただきました。
Michael VOLLSTÄDT博士:
世界課題の解決には、学際的、国際的に共同して、異なる観点や解決の道を探ることが大事だと思います。名古屋大学とフライブルグ大学の連携について、世界課題の解決に向けて、異なる観点や共通する考え方を見つけられるのではないかと期待しています。
Fanny Bellegarde特任助教:
研究において、異なる視点を取り入れるのはとても大切です。違う国の研究者に会えば、たとえ分野が同じでも違う視点が得られますし、学際的なイベントなどではもちろん、また異なった視点を得られます。危機というものの定義すら人によって違うこともあり、そのような異なる視点と向き合うことも大事ですね。
メッセージ動画
※1:T-GEx (Tokai Pathways to Global Excellence)
世界的課題を解決する知の「開拓者」育成事業。東海圏の学術機関や企業から選ばれた新進気鋭の若手研究者たちが集まる研究支援・人材育成プログラム。研究環境整備や研究費の支援が行われ、異分野・異文化コミュニケーションやマネジメントといったスキル向上のプログラムが多数設けられている。
WEBページ
※2:YAS (Young Academy for Sustainability Research)
エヴァ・マイヤー・スティール財団(Eva Mayr-Stihl Foundation)から資金援助を受け、フライブルグ大学の高等研究所FRIAS (Freiburg Institute for Advanced Research)により発足した博士号取得者向け人材育成・支援プログラム。持続可能性をテーマとし、様々な分野の研究者が各国より集まる。研究費等の支援が行われ、自身の研究活動を推進するだけでなく、メンバーによるプロジェクトへの参加や立上げを通し国際性と学際性を身に着けることができる。