UPWARDS夏季受入特別プログラムを実施しました

公開日:2024年08月30日
お知らせ

本学では本年度、7月29日(月)~8月9日(金)までの10日間、UPWARDS夏季受入特別プログラム(Nagoya University UPWARDS Summer Intensive Program)を新たに実施し、米国から半導体を学ぶ6名の学生を受入れました。

「半導体の人材育成と研究開発に関する未来に向けた日米大学間パートナーシップ(UPWARDS for the Future)*」は、マイクロン財団、Micron Technology Inc.、東京エレクトロン株式会社及び米国国立科学財団(NSF)、米国の6大学及び本学を含む日本の5大学が参画し、日米大学間での半導体分野における人材育成・研究活動強化等を行う取り組みです。

この度、本学では、UPWARDS夏季受入パイロット版プログラムとして、本学最先端半導体研究戦略室を中心として、半導体分野の特別プログラムを行い、UPWARDSに参画するワシントン大学、バージニア工科大学、ボイシ州立大学及びロチェスター工科大学から計6名の学生がプログラムに参加しました。

 

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開講式での集合写真

プログラム期間中、本学の半導体関連研究施設である未来材料・システム研究所(IMaSS)、未来エレクトロニクス集積研究センター(CIRFE)や低温プラズマ科学研究センター(cLPS)の研究所見学、大学院工学研究科の半導体関連研究室のラボツアーや、ワイドギャップ半導体、プラズマ科学、半導体ナノ構造など半導体工学に関わる特別講義、特別実験などが実施されました。また、7月31日には、あいちシンクロトロン光センター、株式会社デンソーへの県内見学旅行が行われ、参加学生が日本の研究機関、半導体産業を広く学ぶ機会となりました。さらに8月6日には日本文化紹介イベントとして、本学名誉教授・末松良一先生による日本伝統のからくり人形から産業ロボットまで続く機械工学の歴史を紹介する特別講義も行われました。最終日の成果報告会では、米国学生からそれぞれの研究紹介や滞在中の活動に関する成果と感想が発表され、最後に小橋眞工学研究科長から参加学生6名へプログラムの修了証書が授与されました。プログラム全体を通して、大学院工学研究科および工学部から17名の大学院生、学部学生がチューターとして参加し、米国学生の支援にあたるとともに、日米間の国際交流も楽しみました。 

 

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半導体プロセス用クリーンルームの見学実習

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半導体シリコン太陽電池の試作・動作の体験

今回の特別プログラムは、米国学生が日米の半導体研究・産業や国際共同研究により興味を持つ契機となるとともに、本学学生にとっても国際交流や海外留学に向けたマインドセットが得られるよい機会となりました。本学では、今後もUPWARDS for the Futureの趣旨に則り、米国連携大学からの学生受け入れ、本学学生の米国派遣を進め、半導体工学の学修、研究に関わる日米学生の国際交流を促進し、海外活動の機会を一層増やしていく予定です。さらに、本学の大学院生や女性・若手教員の米国機関への長期滞在研究や日米国際共同研究の活性化にも繋いで、半導体分野における人材育成・研究活動強化を進めていきます。

 

UPWARDS for the Future:

2023年5月に開催された広島サミットにおいて創設が発表され、ブリンケン米国務長官と永岡文部科学大臣(当時)、日米11大学(名古屋大学、東北大学、東京工業大学、広島大学、九州大学、ワシントン大学、バージニア工科大学、ボイシ州立大学、ロチェスター工科大学、レンセラー工科大学、パデュー大学)、マイクロン財団、Micron Technology Inc.、東京エレクトロン株式会社が覚書に調印。 日米両国でのより強固で高度な技術を持つ半導体人材の育成を目的とする。

 

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