名古屋大学の最先端半導体研究戦略室では、日米の大学間で半導体分野の人材育成と研究交流を推進する「UPWARDS for the Future」プロジェクトの一環として、2026年7月27日(月)から8月7日(金)までの2週間、「UPWARDS for the Future Summer Intensive Program(夏季受入特別プログラム)2026」を実施し、米国のボイシ州立大学(BSU)、ワシントン大学(UW)、バージニア工科大学(VT)、レンセラー工科大学(RPI)、ロチェスター工科大学(RIT)の5大学から9名の学生を受け入れました。
「半導体の人材育成と研究開発に関する未来に向けた日米大学間パートナーシップ(UPWARDS for the Future)*」は、マイクロン財団、Micron Technology Inc.および東京エレクトロン(株)からの資金提供に基づき、本学を含む日本の5大学と米国の6大学が本枠組みに参画し、日米大学間での半導体分野における人材育成・研究活動強化等を行う取り組みです。

修了式での集合写真
7月28日に開催した開講式には、周藤芳幸副総長(国際・計画評価・IR担当)および鈴木達也工学研究科長が出席し、参加学生を歓迎しました。また、須田淳教授(最先端半導体研究戦略室長)から、本プログラムの趣旨や半導体分野における国際的人材育成への期待について紹介がありました。午後には日本文化体験およびキャンパス内の博物館見学を実施しました。日本文化体験では折り紙の歴史に触れ、実際に作品制作を体験することで、日本文化への理解を深めました。
7月29日には、未来エレクトロニクス集積研究センター(CIRFE)および低温プラズマ科学研究センター(cLPS)のラボツアーを実施しました。参加学生は半導体研究を支える最先端の研究設備や研究環境を見学し、本学で行われている研究活動への理解を深めました。翌30日には、プラズマ科学・技術に関する講義と実験に参加し、半導体分野を支える基礎科学と応用技術について実践的に学びました。
7月31日には、トヨタ産業技術記念館および株式会社デンソー幸田製作所を訪問しました。日本のものづくりの歴史や先端技術に触れるとともに、研究開発と産業応用とのつながりについて理解を深める機会となりました。

プラズマ科学・技術に関する討論風景 プラズマ科学・技術に関する討論風景
8月3日から6日にかけては、名古屋大学工学研究科の四つの研究室の協力のもと研究室実習を実施しました。参加学生は半導体デバイス評価やフォトダイオード作製、フォトリソグラフィをはじめとする半導体プロセス技術などの実践的な実験に取り組みました。教員や大学院生との交流を通じて、日本の大学における研究活動を身近に体験するとともに、最先端の半導体研究への理解を深めました。
最終日の8月7日には成果報告会および修了式を開催し、参加学生がプログラムを通じて得た学びや研究体験について発表しました。修了式では修了証書が授与され、2週間にわたる活動を締めくくりました。

半導体プロセス・ナノスケール実習風景 シリコンダイオード作製・評価実習風景
また、本プログラムでは名古屋大学の学生13名がチューターとして参加し、研究活動や日常生活を支援しました。学生同士の交流は研究室や見学先だけでなく、日常のさまざまな場面でも活発に行われ、互いの文化や将来の進路について語り合う様子が見られました。日米双方の学生にとって、学術的な学びのみならず国際的な視野を広げる貴重な機会となりました。
今回のプログラムは、参加した日米両国の学生にとって学術的・文化的に実りある経験となりました。名古屋大学では今後も「UPWARDS for the Future」の理念のもと、半導体分野における国際的な人材育成と研究交流を推進し、世界で活躍する次世代人材の育成に貢献してまいります。

株式会社デンソー幸田製作所での集合写真
* UPWARDS for the Futureは、2023年のG7広島サミットを契機に発足した、日米大学・企業連携による半導体分野の国際的人材育成および研究交流推進プログラムです。