
学長会議参加者集合写真:最前列の左から、平田大使、ラジャボフ第一副大臣、佐分名古屋経済大学学長、ハルムラドフサマルカンド国立大学学長、杉山名古屋大学総長、シャリポフ大臣、増子次官、永田筑波大学学長、永田総合研究大学院大学学長
10月30日(木)・31日(金)の2日間、第5回日本ウズベキスタン学長会議が、ウズベキスタン共和国高等教育・科学・イノベーション省の主催によりサマルカンド市のサマルカンド国立大学にて開催されました。 本学は、日本側幹事校として企画段階から携わり、本学ウズベキスタン事務所のネットワークも十分に活用して、ウズベキスタン共和国高等教育・科学・イノベーション省と密に連携しながら、プログラムの企画・連絡調整・現地での会議運営等を行いました。
本学長会議は、ウズベキスタン政府の熱心な誘致により、ユネスコ本部(パリ)以外では約40年ぶりの開催となった第43回ユネスコ総会の開会式と同日に、同国が特に力を注いで開催されました。日本からは15大学及び日本学術振興会が、ウズベキスタンからは32大学及びエル・ユルト・ウミディ財団(海外留学奨学金事業等を実施)が参加しました。
開会式では、ホストのサマルカンド国立大学のルスタム・ハルムラドフ学長の歓迎挨拶に続いて、ウズベキスタン側から、コンゴラットバイ・シャリポフ高等教育・科学・イノベーション大臣の主催挨拶、ソディク・サフォエフ世界経済外交大学学長・上院議員のビデオメッセージがあり、日本側からは、増子宏文部科学事務次官、平田健治在ウズベキスタン日本国特命全権大使による来賓挨拶が行われました。最後に、日本側幹事校として、杉山直名古屋大学総長から、「この学長会議が、両国の高等教育と学術研究の更なる発展の契機となり、次世代リーダーの育成に向けた新たな機会が創出されることを願っています」と挨拶しました。

杉山総長の挨拶

増子次官の挨拶

平田大使の挨拶

シャリポフ大臣の挨拶
初日の30日(木)には、開会式を皮切りに、サルドール・ラジャボフ高等教育・科学・イノベーション第一副大臣及び両国の大学による事例紹介、エル・ユルト・ウミディ財団及び日本学術振興会による講演、3つの分科会に分かれての各大学の取組紹介と協議、さらに昼食・夕食懇談会が行われました。本学からは、事例紹介において、水谷法美副総長から本学の取組の全体像を、鈴木康弘減災連携研究センター教授から減災研究の事例を紹介しました。また、分科会の1つでは、水谷副総長がウタム・サロモフ・フェルガナ国立工科大学学長と共同議長を務め、15以上の両国の参加大学により取組紹介と活発な協議が行われました。

水谷副総長による事例紹介

鈴木教授による事例紹介
二日目の31日(金)には、大学間の個別懇談を行うネットワークセッションやサマルカンド市内の歴史文化施設の視察等が実施されました。ネットワークセッションでは、日本の15大学の個別ブースに、ウズベキスタンの大学が15分交代で訪問して懇談が行われました。本学は、大学間協定を締結している3大学を含む7大学と懇談することができました。懇談した各大学からは、それぞれの特色を活かした様々な連携の提案があり、主に学生交流や教員間の連携について協議したほか、工学系の学部を有する大学からは、いずれもAIやITに加えて、地震学や防災分野への高い関心が示され、鈴木教授とも活発な意見交換が行われ、協議を継続することとなりました。また、タシケント国立法科大学とは、本学の日本法教育研究センター(CJL)による人材育成の成果を再確認し、協力強化について意見交換を行いました。

ネットワークセッションの個別懇談
さらに、会議期間中、杉山総長は、エル・ユルト・ウミディ財団のイスマイロワ・グルノーザ事務局長と懇談し、日本、そして本学への奨学生を拡大するための方策について意見を交換し、有意義な機会となりました。

エル・ユルト・ウミディ財団との懇談
2日間にわたる充実したプログラムを通じて、両国の高等教育及び学術研究の更なる発展に向けた議論が深まり、未来を担う人材育成に向けた新たな協力の礎が築かれました。