名古屋大学は9月29日、エジプト政府観光局の協力のもと、ザヒ・ハワス博士の特別来日に合わせ名誉博士号授与式および講演会を開催しました。多くのエジプト考古学ファンが駆けつけ、会場は超満員の賑わいとなりました。
ザヒ・ハワス博士は、エジプト学の最高権威として国際的に極めて著名な考古学者であり、これまでエジプトにおける学術研究調査、文化遺産の修復保存と保護に尽力し、教育普及や啓蒙活動にも精力的に取り組むなど、古代エジプトへの世界的な関心を広く喚起し続けてきました。また、昨年12月には日本政府より旭日重光章を受勲されました。日本・エジプト間の文化・学術交流の発展に尽くしたザヒ・ハワス博士に対し、名古屋大学名誉博士の称号を授与しました。
名誉博士号授与式・ガウン装着
(左から、阿波賀邦夫 高等研究院長、杉山直 名古屋大学総長、ザヒ・ハワス 博士、周藤芳幸 人文学研究科長、門松健治 名古屋大学副総長)
授与式に続き、ザヒ・ハワス 博士、河江肖剰高等研究院准教授、森島邦博理学研究科准教授による講演会が開催されました。国境や学問分野を越えて発展するピラミッド最新研究の話題が次々と展開されました。ザヒ博士講演会後の質問時間では来場者の手が次々と挙がり、会場は熱気に包まれました。ザヒ・ハワス博士は、「まだエジプト学には多くの謎が残されている」とし、「これからも情熱をもって研究にとりくむことが大事」と話しました。
名誉博士号授与式および講演会をとおし、エジプトと名古屋大学の国境を越えたつながりを再確認し、盛況のうちに終了しました。