丹羽 公雄 名誉教授が、2022年パノフスキー賞を受賞しました。
本賞は、米国の物理学者、W.K.H.Panofsky博士(1914-2007)を記念して1988年に創設された素粒子実験物理学分野の功績に対してアメリカ物理学会から送られる賞です。日本人の本賞受賞者は5人目になります。
丹羽名誉教授は、1970年代より原子核乾板用いた素粒子実験を主導しました。いち早く原子核乾板に蓄積された飛跡情報の顕微鏡による自動読み取りを発案し、現在の大規模実験への道筋を作りました。短寿命素粒子のチャーム粒子、ビューティー粒子の寿命測定実験(E531, E653,WA75)、ニュートリノ実験(CHORUS, DONuT, OPERA)を主導しました。DONuT実験での原子核乾板によるタウニュートリノの直接検出が本賞の直接の受賞理由となりました。その後のOPERA実験でのタウニュートリノの出現確認によるニュートリノ振動検出の基礎になっています。
アメリカ物理学会HP