名大生ボイス

名大生ボイス

大学生活全般

2024.11.19

  • 大学生活全般

看護学生の実習のある1日

〇はじめに

こんにちは、保健学科看護学専攻3年の土方です。今日は、私が病棟実習で過ごす1日の流れを紹介したいと思います。実習は毎日新しい発見や学びがあり、看護の魅力や難しさ、現場の大変さに触れることが出来る貴重な時間です。世の中では忙しい、大変そうという印象がありますが、実態はどうなのか……看護学生の実習のある1日を紹介していきます!

 

〇実習の1日

6:00 起床
朝はかなり早起きする必要があります。私の周りでは6時台に起きている人が多いですし、少し遠い場所に住んでいる学生はなんと5時台に起きることもあります。実習期間中は生活リズムを整えるためにも、実習に遅刻しない為にも、早寝早起きは欠かせません。
毎朝、身だしなみを整え忘れ物がないか確認します。実習先では清潔感が大事です!患者さんに不信感を持たれないためにも、適切な髪型やメイクで行く必要があります。髪型が崩れていないか、忘れ物がないかしっかり確認してから出発します!バタバタしがちですが、実習させていただく患者さんや看護師さんに失礼のないようにという気持ちで、準備を心がけています。

 

8:00 病院に到着
病院に到着したら、まずは更衣室で実習服に着替え、名札やメモ帳、聴診器、参考書など、必要な持ち物を確認します。特にメモ帳は、日々の学びや必要なデータをすぐに書き留められるように、常に持ち歩いています。このメモ帳には、事前に調べて学習したこと、看護師さんや患者さんとのやりとりで知ったこと・気づいたことなどを書いています。実習中は分からないことだらけなので、メモ帳を肌身離さず持ち歩いて適宜確認しています。

 

9:00 実習開始
200241119h.png実習が始まると、まずは担当の看護師さんに今日の目標・計画を報告し、その日担当する患者さんの情報や予定とすり合わせを行います。看護師さんや患者さんの予定を把握し、それに合わせて柔軟に動かなければなりません。患者さんの状態や予定によって動きが変わるので、臨機応変な対応力が求められます。また、看護師さんから今日の目標に沿ってどのような行動を行い、何を観察するかを尋ねられるため、事前に調べたり考えたりしておく必要があります。
実際に患者さんと接する際には、細やかな観察や声かけが必要になります。現在の症状や体調に合わせて声かけを変えてみたり、どんなことに困っているのか傾聴したりします。看護とは、患者さんの病態だけでなく全体を観察し、アセスメントすることが求められるため、患者さんに関する病態・環境・バックグラウンドなど様々な情報の収集が必要となります。毎日、気づきや学びが多く、教科書には載っていない臨床看護を学べていると感じます。

 

12:00 お昼
お昼は1時間ほど休憩時間をいただきます。お昼休憩に入る前に看護師さんに、休憩をとること、午前中に気づいたことや考えたこと、午後やることの報告を忘れずに行います!
多くの学生が手作りのお弁当を持参していますが、コンビニや病院内の学食で昼食をとる人もいます。
昼休みに同じ実習をしている友達と情報交換や、気になったことを話し合うこともあります。美味しいものを食べて元気を出して、午後も頑張ろうという気持ちになります。

 

13:00 午後の実習始まり
看護師さんに休憩が終わったことを伝え、午後の実習が始まります!患者さんとコミュニケーションを取ったり、検査に同行したりします。患者さんとの関わりの中でどんな悩みを抱えているかを考え、私たち看護学生にどんな介入ができるかを考えていきます。

 

17:00 実習終わり
病棟実習が終了すると、実習記録をまとめたり先生に質問をしたりする時間です。実習では電子カルテの見方や記録の書き方など、分からないことがとても多いです!また看護問題の選出や患者さんへの看護介入に迷うこともあります。そういった課題や疑問点を先生に質問し、記録や明日の計画へ反映していきます。実習記録にはその日の学びや課題、改善点などを具体的に記入します。記録をまとめることで、その日得た知識を振り返ることができ、明日の実習、また次の実習へと繋げていくことが出来ます。
病院という慣れない場に一日中いて疲労が貯まります。また、看護師さんや患者さんとコミュニケーションをとる中での気疲れもあるため、病院からの帰り道はいつもヘトヘトです。それでも、残った実習記録を終わらせるために、家に帰ってからも机に向かいます。

 

22:00 自由時間
人によりますが、記録や調べ物が終われば、自由な時間も少しあります。お風呂にゆっくり浸かったり、スマホで動画を見たりしてのびのび過ごしています。明日の実習に向けて、不安なこと・分からなかったこと・気になったことをネット検索することもあります。

 

23:00 就寝
実習記録が終わり、実習を通して分からなかったことを調べ終わったら布団に入ります。どれだけ早く調べ物や記録が終わるかによって、寝る時間は変わってきます。朝早く起きて実習に遅刻しないために、私はできるだけ早く寝ることを心がけています。

 

〇実習中は寝れない……かも?

実習期間中はどうしても忙しく、夜遅くまで起きて実習記録や調べ物を行うことも少なくありません。実際に私も初めての基礎実習の時は、記録の書き方も患者さんの状態も全く理解出来ず、深夜まで調べ物をしたり記録を進めたりした日が数日ありました。しかし実習を何回か重ねると、記録を書くのになれてきたり、病態理解がスムーズに行えたりすることもあります。また、記録が沢山ある日とそこまで多くない日があるため、早く寝れそうな日はできる限り早く寝るということを心がければ、睡眠時間が極端に短くなることは無いと思います。
患者さんの状態を整理出来ていないと、明日観察すべきポイントが分からないため、調べ物は大切です。しかし、睡眠を疎かにしては看護する側の私たちが体調不良になってしまいます。患者さんにより良いケアを提供できるよう、少しでも準備して自信を持って臨むことを心がけながら、自分の体調管理も万全に行っていくことが大切だと感じています。

 

〇まとめ

病棟での実習は、看護の現場を肌で感じ、座学では学べないことを実際の経験から学べる貴重な場です。患者さんや看護師さん、指導者さん、先生方から教わることが多く、一歩一歩成長している自分を実感できる時間でもあります。大変ですが、看護師としての将来を考えると、この経験がかけがえのないものに思えます。
看護学生の1日を通して、私たちがどんなことを学び、どんな気持ちで実習に取り組んでいるかを少しでも感じていただけたでしょうか。読んでくださり、ありがとうございました!

Profile

所属:医学部保健学科看護学専攻3年生

出身地:愛知県

出身校:愛知高等学校