名大生ボイス

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大学生活全般

2024.06.10

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おもしろい授業紹介~2年春学期編~

はじめに

こんにちは。文学部社会学専攻2年の平松です。先日、高校の教科書や入試問題集をようやく処分しました。当時の頑張りに感化されて、大学生活も頑張らねばという気持ちになりました。
さて、今回も前回に引き続き「おもしろい授業紹介」です。今回は、まさに今(2年生の春学期)受講している授業の中からの紹介になります。文学部は2年生から専攻分属があるので、専門的な授業が始まりました。一方で、週に2日は全学教育科目(言語や教養)があります。どちらも紹介しているので、文学部希望でない人や理系の人も読んでみてください!

 

社会学講義Ⅳa [専門科目]

この講義は、社会統計学の授業です。『数字で語る 社会統計学入門』という本を教科書として、パーセントについてという基本的な内容から、回帰分析のような本格的な内容も学びます。難しい話もありますが、身近な例が挙げられていておもしろい内容も多いです。
例えば、裁判の前に和解に向けて協議する「公判前協議」を行う、と選択する場合と選択しない場合で、公判前に和解した割合を比べます。公判前協議を選択する方が和解の確率が高いというデータが出ますが、そもそも公判前協議を行う選択をしない場合は、公判前協議なんかでは解決できないような深刻な対立である場合が多いのです。つまり、このデータでは公判前協議の効果を正確に測定できていないというわけです。伝わりづらい例示になってしまいましたが、このようなことを学んでいます。

 

社会学概論A [専門科目]

この講義は、社会調査(インタビュー調査)について学ぶもので、情報学部生も多く受講しています。最終課題は、インタビュー調査を実際に行ってレポートを書くことです。実際にインタビューをすることを念頭に置きながら授業を受けるので、自然に内容が頭に入ってきました。そして、先生自身の研究内容についても話してくださり、とてもおもしろかったです。

調査には量的調査と質的調査があり、インタビュー調査は質的調査にあたるのですが、量的調査についても少し学びました。社会学の概論や講義では、理論的な内容や社会学者について学ぶことが多いですが、この授業では実践的なことを学べて楽しいです。

 

人文学基礎演習Ⅳa [専門科目]

この授業は文学部の共通選択科目で、受講生は5人と少人数です。インドのムスリムの寺院冒涜や略奪についての英語論文を読み解くという演習なのですが、これがとてもおもしろいのです。ミクロな内容ですが、英文を読むのも、かつてのインドやイスラム教について詳細に知るのもとても楽しいです。高校卒業以来世界史に触れてこなかったので、「ガズナ朝」や「スーフィー」のような懐かしいと思えるワードがたくさん出てくるのもわくわくします。この授業は4限にあるのですが、1~3限にがっつり社会学を学んだ後、社会学から逸れて別の内容に触れて息抜きできる機会になっています。

 

英語(上級リーディング) [全学教育科目]

20240610h1.JPGどの学部にも英語の授業はありますが、「上級リーディング」は文学部のみの授業です。担当の先生によって内容は異なりますが、私が受講した授業では、英語多読本を読んでその内容や感想をグループで話し合う授業でした。高校で英語多読本を読んでいたという人もいたのですが、私は読むのが初めてで、いろいろな話があっておもしろいと思いました。それをどうやってまとめるか、好きな場面をどう伝えるかを考えるのも楽しいです。そして、他の人がどんな本を読んだのかを聞くのも楽しいです。英語の授業は、日本人の先生とネイティブの先生がいます。最初はネイティブの先生の授業を履修することを敬遠してしまっていましたが、いざ受講してみると、おもしろいお話が聞けるうえリスニングの勉強にもなります。

 

クリエイティブイノベーション講座 [全学教育科目]

20240610h2.pngなかなかすごい授業を取れたな、と思っているのが、この「クリエイティブイノベーション講座」。講義名がかっこいいねとよく言われますが、一言でいうと「アントレプレナーシップ(起業家精神)」の講義です。毎回さまざまな講師の方が来てくださって講義をしてくださいます。
名古屋大学には「Tongali」というアントレプレナー教育の機関があり、講演会やイベントも開催されています。アントレプレナーシップは、必ずしも起業をしようというものではなく、新しい事業を創造しリスクに挑戦する姿勢であり、あらゆる職業で求められるものです。少し難しく聞こえるかもしれませんが、私は起業しようという気持ちは特になくても、自分の成長や将来のためになるものだと思っています。この講義はなんといっても、いろいろな実績を持つの起業家の方の理念や体験談を聞くことができるところが素晴らしいです。また、「Padlet」というツールを使って、受講生の感想や質問をリアルタイムで見ることができるのもおもしろいです。

 

おわりに

今回の記事も楽しんでいただけたでしょうか?専門的な授業もある一方で、教養も幅広く学べることを感じていただけたら幸いです。秋学期に何を履修しようか、早くもある程度の計画を立ててみたのですが、秋学期もおもしろい授業がたくさんありそうです!
1年生のときは、課外活動に熱中しすぎて授業が嫌だなと感じていた時期がありましたが、2年生になって授業数が増えたり専門性が増したりしたことで、難しくて大変ながらも楽しく授業を受けられています。熱心に教えてくださる先生や、欲しい本がほぼ必ず置いてあるうえ快適に自習できる図書館など、名古屋大学の充実した学習環境に感謝です。

Profile

所属:文学部社会学専攻2年生

出身地:愛知県

出身校:愛知県立安城東高等学校