名大生ボイス

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大学生活全般

2021.03.11

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経済学部の講義~2020年度秋学期編~

1. はじめに

みなさんこんにちは!経済学部経済学科2年の早川です。今回は、私が2020年度秋学期に履修した経済学部の講義を紹介したいと思います。名古屋大学の経済学部では、所属している学科(経済学科・経営学科)に関わらず、経済・経営・会計・ファイナンスなどの分野の科目を幅広く履修することができます。(学科ごとに卒業に必要な単位数が異なる部分があるので、その点は注意してくださいね。詳細は後述の経済学部HPにある、「総則規定」pp.6-8を参照してください。)

 

 

2. 経済学部の履修システム

まずは簡単に経済学部の履修システムについて解説したいと思います。皆さんは晴れて名古屋大学経済学部に入学してしばらくすると、「経済学科」と「経営学科」から所属する学科を選択することになります。(大学でのGPA(評定平均)で今年度は振り分けが決まったそうなので、ぜひ頑張ってくださいね!)全学教養科目(いわゆる一般教養科目)については、学科に関わらず同様の科目を履修しますが、専門科目(特に専門科目、関連専門科目)については、学科ごとに履修科目が少し異なります。簡単にまとめると、経済学科の人は半分以上経済学科の専門科目を履修する必要があり、経営学科の人は半分以上経営学科の専門科目を履修する必要があります。つまり、どちらの学科の人でも最低限半分自分の学科の科目を履修すれば、もう半分は違う学科の講義を履修できるということです!

このように経済学と経営学を横断的に学ぶことができるカリキュラムが、名大経済学部の最大の強みだと私は思います。経済と経営、一方に集中したい方・両方に興味がある方、どちらにもぴったりな学部です!

 

3. 講義の紹介

3.1 国際経済 - 経済学科専門科目

この講義では、国際経済学の中でも特に国際貿易の基礎的な理論について学習しました。「なぜ貿易が行われるのか?」、「関税を課すとどのような効果があるのか?」、「輸出と現地生産どちらがよいのか?」、「GATTやWTOの役割は何か?」などの問いに対して、数式やグラフ・図を用いて検討しました。(数式やグラフは、言葉より理解しやすくするための手段なので、数学に少し不安がある方も決して心配しないでくださいね。)

高校の政治経済の授業で「リカード」の名前を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、その分野の発展を学ぶという感じになります。また、高校で学ぶ「需要と供給のグラフ」の発展としての「ミクロ経済学」を分析の道具として主に用います。このように高校で学んだ事柄の仕組みが「ちゃんと」理解できることも、大学での学習の楽しさだと私は思います!

 

3.2 財務会計 - 経営学科専門科目

皆さんがよく聞く「簿記(帳簿記入)」の延長線上にあるのが会計学で、その会計学はさらに「財務会計」と「管理会計」の2つに分かれます。(ちなみに経済学部では「簿記」の資格を取る学生もたくさんいます。)外部の利害関係者(その会社の株や債券を買っている投資家など)に向けての財務諸表(帳簿)作成を目的とする会計が、今回の「財務会計」です。ある会社の株をもし自分が持っていたら、「この会社はどんなことにお金を使っているのか」や、「この会社には借金がどれくらいあるのか」、「この会社は今後も儲かりそうなのか」などを知りたいですよね。そのための基礎的な会計情報の提供が、財務会計の目的です。

この講義では、財務会計の仕組みについて「日本会計基準」と「国際会計基準(IFRS)」を比較しながら学びました。企業が利益を現実よりも多く見せたり、負債を少なく見せたりできないように、会計には「基準」があるのですが、この基準がそれぞれの国や地域で実は違います。しかし、近年ではグローバルにビジネスを展開する企業などにおいて、国際基準を採用する企業も増えているため、日本基準だけでなく、国際基準についても理解することが必要です。私は、英語で書かれた教科書を用いて国際会計基準について学習するのがとても楽しかったです!

 

3.3 グローバル・コーポレート・マネジメント - 経済学科・経営学科関連専門科目

この講義では、日本を代表する企業の社員の方々を毎回講師としてお招きし、その企業の戦略や各業界の動向について詳しく教えていただきました。具体的には、商社やIT企業、メーカー、金融機関、物流業、中央省庁など、毎回異なる業種の第一線で働くプロのお話を聞くことができ、非常に興味深かったです。他の講義で学んだ経済学や経営学の理論が実際に活かされているところを、発見することができる講義でした。経済学部の良さの一つに、こうした実際の仕事との近さがあると私は考えています。皆さんも経済学・経営学を学びながら、自分のキャリア観を深めてみてはいかがでしょうか?

 

4. 終わりに

以上が、今学期私が履修した講義の紹介でした。皆さんの興味がある講義はあったでしょうか?もっと詳しく経済学部の講義について知りたい方は、経済学部HP(http://www2.soec.nagoya-u.ac.jp/campusinfo/)の下の方、「Download」の中の「学部」というところに、シラバス(講義内容のカタログ)や時間割表があるので、ぜひチェックしてくださいね。

最後になりますが、ここまで長時間ご覧いただきありがとうございました!

 

Profile

所属:経済学部経済学科2年生

出身地:愛知県

出身校:愛知県立旭丘高等学校