2026.10.05
- 大学生活全般
学部4年の研究と院試準備をどう両立するか
学部4年になると、多くの学生は研究室に配属され、本格的に卒業研究が始まります。一方で、大学院進学を考えている場合は、院試の準備も並行して進めなければなりません。研究、授業、ゼミ、院試勉強が重なるため、想像していた以上に時間の使い方が難しくなる時期です。
私自身も、研究室生活と院試準備を同時に進める中で、どちらか一方だけを優先すればよいわけではないと感じました。特に大切なのは、研究室の年間スケジュールを早めに把握し、院試までの時間を逆算して動くことです。
研究室に入ったら、まず院試休みの有無を確認する
大学院入試を受ける学生が多い研究室では、院試前に一か月程度、場合によっては二か月程度、研究を一時的に減らして試験勉強に集中できる期間が設けられていることがあります。いわゆる院試休みです。
ただし、すべての研究室に同じ制度があるわけではありません。休みの長さや開始時期、研究室に来る必要があるかどうかも異なります。そのため、4年生になるタイミングや研究室配属直後に、先輩や教員へ確認しておくことをおすすめします。
ここを確認せず、「院試前になれば勉強する時間が取れるだろう」と考えてしまうと危険です。もし院試休みがほとんどなければ、研究を続けながら勉強する必要があります。その場合は、4年生の春から少しずつ準備を始めておく必要があります。
院試休みがあっても、そこから始めない
一方で、院試休みが一か月や二か月あると分かると、それまでは勉強しなくても大丈夫だと感じるかもしれません。しかし、私は院試休みを「勉強を始める期間」ではなく、「それまでに積み上げた内容を仕上げる期間」と考えた方がよいと思います。
例えば、院試休みに入るまでの期間は、毎週土曜日だけでも院試勉強をすると決めておく方法があります。平日は研究室で実験や解析が続き、帰宅後には十分な集中力が残らないこともあります。その場合でも、週に一日は院試用の時間を確保しておけば、完全に勉強から離れることを防げます。
春の段階では、過去問を一度見て出題範囲を確認し、自分が忘れている分野や苦手な分野を把握するだけでも十分です。その後、少しずつ復習を進め、院試休みに入ったら過去問演習や弱点の補強に集中するという流れにすると、直前にすべてを詰め込まずに済みます。
研究室生活は、思ったより予定通りに進まない
学部3年生までの大学生活では、授業や試験の日程があらかじめ決まっています。一方で、研究は予定通りに進むとは限りません。実験が失敗してやり直しになったり、解析でエラーが出たり、予想以上に時間がかかったりすることがあります。
私自身も、午前中に終わると思っていた作業が午後まで続き、予定していた勉強時間が取れないことがありました。そのため、「研究が早く終わった日に勉強する」という考え方だけでは、院試準備が安定しません。
研究室生活では予定が崩れることを前提にして、毎週どこかに固定した勉強時間を入れておく方が現実的です。平日に少しずつ進めてもよいですし、土曜日の午前中を院試勉強にすると決める方法でも構いません。重要なのは、自分の研究生活の中で続けられる形を作ることです。
研究室の先輩は、院試を突破した身近な情報源
研究室にいる先輩は、研究について教えてくれるだけではありません。同じ大学院の入試を受けた先輩であれば、実際にその試験を経験し、突破した人でもあります。
どの時期から勉強を始めたのか、どの科目に時間をかけたのか、過去問を何年分解いたのか、どの参考書を使ったのかなど、実体験に基づく情報を聞くことができます。もちろん、年度によって試験内容が変わることはあるため、先輩の方法をそのまま再現すればよいわけではありません。それでも、何から始めればよいか分からない段階では非常に参考になります。
研究室にいる間に質問できることも大きな利点です。専門科目の問題で分からない部分があれば、関連分野を研究している先輩に聞くこともできます。院試前になって突然相談するよりも、普段から研究や勉強について会話しておく方が質問もしやすくなります。
卒論研究を雑にしない方がよい理由
院試が近づくと、試験勉強を優先したくなるのは自然です。特に、現在の研究室とは違う研究室に進学したい場合、今の卒論研究にどこまで力を入れるべきか迷うこともあります。
それでも、私は卒論研究を雑にしない方がよいと考えています。卒論研究は、院試面接で自分が何を考えて研究してきたかを説明する材料になるからです。現在取り組んでいる研究の目的、方法、難しかった点、そこから何を考えたのかを整理して話せることは、自分自身の研究への向き合い方を示すことにもなります。
また、卒論研究を通して、自分がどのようなテーマに興味を持つのかが見えてくることがあります。実験をしていて面白いと感じた部分や、逆にもっと別の方法で調べたいと思った疑問は、進学後の研究室を選ぶ理由にもつながります。
違う研究室に進む場合でも、今の研究経験はつながる
現在とは異なる研究室や分野への進学を考えている場合、今の研究と進学後の研究が直接つながらないこともあります。しかし、その場合でも現在の研究経験が無意味になるわけではありません。
例えば、実験を通じて既存の評価方法に疑問を持ったことが、新しい解析手法に興味を持つきっかけになることがあります。論文を読む中で、自分がより深く取り組みたい分野に気づくこともあります。
志望理由書の具体的な書き方は別の記事で扱いますが、研究中に考えたことや疑問に感じたことを簡単にメモしておくと、後で志望理由を整理するときの材料になります。自分がなぜ次の研究に進みたいのかを、自分の経験から説明しやすくなります。
研究と院試準備の優先順位は、時期によって変えてよい
研究と院試勉強を常に同じ割合で進める必要はありません。研究室配属直後は、研究テーマや実験方法を理解しながら、院試については出題範囲や過去問を確認する程度でも構いません。
その後、少しずつ院試勉強の比重を上げ、院試休みに入ったら試験対策を中心にするという形でもよいと思います。大切なのは、直前になるまで何もせずに待たないことです。
研究室ごとの制度や生活リズムは異なります。だからこそ、まずは先輩に院試休みの有無と時期を確認し、自分が使える時間を把握してください。そのうえで、毎週一度でもよいので院試勉強を続け、研究で考えたことも残しておくと、試験だけでなく面接や進路選択にもつながります。
研究と院試準備を両立するために必要なのは、毎日完璧にこなすことではありません。研究室生活の現実を知り、使える時間を早めに把握し、少しずつ準備を進めることです。
Profile
所属:創薬科学研究科 修士2年
出身地:愛知県
出身校:愛知県立岡崎高等学校