名大生ボイス

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大学生活全般

2022.05.09

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春から就活生の皆さんへ~ESの書き方~

こんにちは。名古屋大学経済学部4年生の伊藤舞です。春から就活生の皆さんへ、就活と呼べる何か、もう始めていますか。就活生と言われる学年になったことは分かっていても、何をすれば良いのか分からず漠然とした不安に襲われている人も少なくないはずです。私も就活生になりたての頃は、片っ端からいろんなことを試してみて、それでも正解が分からず困ったことがあります。そこで、今回は、就活についての記事を書いてみようと思います。

 

はじめに

伊藤220509.jpgエントリーシート、ES、ガクチカなどの言葉は、聞いたことがあっても、それらが一体どういうものなのかについてあんまりよく分かっていない...という人はいませんか。私も、ガクチカが「学生時代に力を入れたこと」の略称だと知るまでには結構時間がかかりました。笑
ここでは、就職活動においていわばスタートラインに経つためのスキルである、エントリーシートの書き方について私の体験談を交えたアドバイスが出来ればなと思います。

 

エントリーシートとは

まず、エントリーシートとは何かについて簡単に説明します。エントリーシートは、ESと略されることが多いです。一言で言うと、企業への志望書のようなものです。企業に対し、自分がどうしていきたいのか、また、自分のどんな強みを生かしてその企業で貢献できるのかをアピールします。学生時代に力を入れたこと、通称ガクチカもここで書くことが多いです。私が就職活動を行っていく中で、このエントリーシートは、ほとんどがWeb上での提出でした。設問一つに対して字数が決まっており、それに合わせて文章を作ります。「学生時代に力を入れたことはなんですか」以外に、「あなたの長所は何ですか」や、「学生時代にあなたがチームで成し遂げたことはなんですか」などの項目があります。企業によっては、「あなたを花で表すとどんな花だと思いますか。」や、「弊社の商品の中で一番好きなものとその理由を教えてください」という珍しい設問もありました。基本的に一つの設問を400字程度でまとめます。たまに、書式自由のA4一枚という指定で、図や表を交えて自由に表現するエントリーシートや、紙媒体で郵送する形のエントリーシートもありますが、業界や企業によってバラバラです。エントリーする予定の企業までまだ全然決まっていないよ、という人は、ドキュメントなどでテキスト入力して残しておくと、インターンエントリー時に似たような設問の回答はコピペして使い回せることもできて便利です。

 

エントリーシートの書き方

エントリーシートの書き方についてですが、私が意識していたことが二つあります。一つ目は、結論ファーストで書くことです。二つ目は、書き言葉を意識して書くことです。

 

一つ目についてですが、これは面接でも言えますが、結論ファーストを心がけてください。「あなたの長所はなんですか。」の質問に対しては、「私の長所は、粘り強さです。」というのを最初の一文に持ってくる、といった感じです。正解はないですが、設問に対して、最初に答えを持ってくるのは、かなり大事だと私は考えています。人事の人は膨大な数のエントリーシートをずっと読んでいる、と仮定すると、設問に対してのこの人の答えはなんなのかを先に伝えないと読み疲れてしまうだろう、という予想です。最初に結論を述べて、それから、どうしてそう思うかの理由を説明する、という流れが、どんな設問でも意識すると良いと思います。これは、当たり前のことのように感じますが、意識して行わないと、はじめはとても難しいです。自分がこの設問で答えたい内容はなんなのか、一言で表せるくらいにコンパクトに言語化しておくことがちょっとしたコツです。400字の中で、それがぶれてしまうと、結局この文章で何が言いたいのか分からない、という文章になってしまい、物語調の作文のようなものになってしまいます。結論ファースト、是非意識してみてください。

 

二つ目の、書き言葉を意識して書く、について詳しくお話しします。簡単にいうと、エントリーシートは文語で自分をアピールするもので、面接は口語で自分をアピールするものです。どうして就職活動において選考フローが、エントリーシートと面接の両方あるのかについて考えたときに、これが答えなのではないか、と私は結論づけました。自分が学生時代に力を入れたことや、その会社の志望動機について答える際に、エントリーシートでは文字でしか伝えることができません。字数も限られている中でどうしたら自分のアツい思いや、学生時代に成し遂げたことの意義について伝えられるか、それは、必然的にワーディングや構成などの内容になってくると思います。ですので、「〇〇を”頑張った”」や、「〇〇に~という”影響を与えた”」という抽象的な表現を避け、「〇〇を立ち上げ、~というイベントを運営し、〇%の満足度を達成した。」や、「〇〇%の売り上げ上昇に貢献した。」のように、説得力のあるファクトを事実ベースで述べることを意識していました。
また、なるべく熟語や漢字を多く使い、限られた字数の中で密度の濃い文章を書けるように心がけていました。面接で、口語で説明しようとすると、少し堅い表現になってしまうことも、エントリーシートの文章上では気になりません。少しでも無駄な表現を省くようにしていました。例えば、「自ら〇〇を学び、店舗のwebサイトを作成し、売り上げを上昇させることに成功しました。」という文章も、「自ら〇〇を学び、店舗のwebサイト作成を通して、売り上げ上昇に成功した。」とコンパクトにまとめることができます。これで、42文字が36文字になります。その分、より具体的なことが書けるので、読み手に内容をイメージしてもらいやすくなったり、余計なものが省かれて読みやすくなったりします。
このように、書き言葉を意識してエントリーシートを書くことは、限られた字数の中で、より効果的に自分について知ってもらうのにかなり有益です。慣れてくると、冗長な文章も、名詞をうまく使ってコンパクトにまとめることが容易にできるようになるので、字数調整なども得意になってきます。是非、意識してみてください。

 

まとめ

以上から、エントリーシートが実際どんなものなのか、書き始めていくにあたって何を意識すれば良いのか、少しでもイメージできましたか。何からすればいいか分からない、は、実際にやるべきことが分かっていない、という場合が多いです。エントリーシートのテンプレートや、実際に就活サポート団体の面談で見本を見せてもらうなどして、自分がアウトプットしなければならないものを理解しましょう。これからやらなければならないことがどれだけあるのか、選択肢を知ることができれば、何から始めれば良いのかが分かってくると思います。

 

おまけ

エントリーシートを書くにあたって、私が行っていて良かったと思うことがあります。それは、多くの人に読んでもらい、添削してもらうことです。自分一人で推敲して考えても、自分の言いたいことが初めて読む人にどれだけ伝わるのかが分かりません。実際にエントリーシートを読むのは、自分の経歴について以外は知らない人事の方です。初対面の人に、書類上で自分を知ってもらうのは、かなり至難の業です。ですので、とにかく沢山の人に読んでもらい、言い回しや構成などについてのフィードバックをもらってください。また、その分友達のエントリーシートも沢山添削してください。他の人が書いたエントリーシートを読むことで、自分の書き方とここまで違うのか、という新しい発見があります。また、自分の中の限られた語彙が、他の人のエントリーシートを添削する中で拡がり、自分のエントリーシートの質を上げることができます。エントリーシートの書き方に正解はないので、自分のパーソナルな部分やオリジナリティが発揮されるような、“自分の中の”ベストを見つけられると良いと思います。

Profile

所属:経済学部経営学科4年生

出身地:愛知県

出身校:愛知県立半田高等学校