名大生ボイス

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大学生活全般

2018.07.17

  • 大学生活全般

オープンキャンパス参加のお勧め

受験生の皆さん、こんにちは。小川高広です。毎日暑い日が続きますが、皆さんはお元気ですか。先日、西日本で大きな水害被害が出ました。とても悲しい状況が続き、心を痛めています。今も自衛隊、警察、消防などが行方不明者の捜索活動を行い、避難所で生活する方々もまだまだ多数います。被災者の方々が一日も早く、元通りの生活に戻れるよう、募金などを通じ、支援したいと思います。

日本列島は常に地震(大阪でも地震がありましたね)、津波、洪水、豪雨、豪雪、噴火など様々な自然災害が発生する可能性、リスクにさらされています。これらを100%排除することは人間にはできません。とはいえ、被害を防ぐために何ができるのか、災害が発生したとき、少しでも被害を減らすにはどうすればいいのか、防災や減災について考えることはできます。私たちは自然災害の多い日本に住んでいるので、皆さんもこの機会に、災害が起こった時のこと、例えば、地震の時はどう行動すればいいのか、考えてみてはいかがでしょうか。これに関連し、もしかすると、受験生の皆さんは知っているかもしれませんが、名古屋大学では、防災や減災について研究されている先生方がたくさんおられます。東山キャンパスには「減災館」という施設があり、防災や減災について学ぶことができます。夏休み期間も開館しているようですので、興味のある受験生の皆さんは一度訪問してはいかがでしょうか。夏休みの自由研究に役立つかもしれません。

 

さて、前置きが長くなりましたが、今日は受験生の皆さんにオープンキャンパスにぜひ参加しましょう!と言いたくて、「オープンキャンパス参加のお勧め」という題で記事を書きたいと思います。

夏休みが目前に迫り、多くの受験生の皆さんは、宿題や受験勉強などの計画を立てているかもしれません。もしかすると引退試合など部活で忙しく、まだそこまで手が回っていない方もいるかもしれません。しかし、夏休みは有意義に過ごして欲しいと思います。学校の先生方や保護者の方にも同じようなことを言われ、「うるさいなぁ~」「わかってるよ~」なんて思っている方もいるかもしれません。その気持ち、わかります。とはいえ、夏休みは大切です。高校最後の夏です。来年は大学生。今のうちに、どのような夏休みにするか、しっかり考えた方がいいと思います。大学受験を予定しているならば、受験する予定の大学の過去問を解きまくる。弱点がある科目の克服、数学が弱いなら、徹底的にやる。その逆に、英語が大好きで、自信があるというならば、その強みをさらに強化し、誰にも負けないぐらいの英語力をしっかり身に付ける、というのもありだと思います。勉強は大事です。宿題も早めにやっちゃいましょう。その一方で、勉強ばかりでは、せっかくの夏休みがつまらなくなります。時には気分転換をしないと、受験がある冬まで、体力も気力も持ちません。今からしっかり気分転換ができるよう、規則正しい生活と自分に合った息抜きの方法を確立しましょう。友人や家族と出かけたりするのもいいかもしれません。高校を卒業すれば、仲の良かった友人とはしばらく会えなくなるかもしれません。先生はもちろん、地元を離れれば、今まで一緒に生活してきた家族とも離れてしまうかもしれません。とはいっても、「息抜きをどうすればいいのかわからない!」という人もいるかもしれません。友達や先生、保護者の息抜きの方法を聞き、それを参考にするといいかもしれません。それに加え、私が皆さんにお勧めすることは「オープンキャンパスに参加すること」です。

 

夏休みは大切だと言いました。夏休みの勉強を頑張った分だけ、その成果が今後現れてくると思いますし、高校最後の夏休みを楽しむということも必要です。家族との時間も貴重です。友人や先生との時間もそうです。そして、夏休みは、進路を決める大事な時期でもあります。その参考となるのが、オープンキャンパスです。夏休み期間中に全国の大学で行われています。もちろん大学だけではありません。専門学校などでも行われていますし、就職を考えているならば、オープンキャンパスに似ている活動として職場体験などを実施しているところもあります。皆さんにはできるだけ、このようなイベントに積極的に参加して欲しいと思います。いろいろな大学などを見て回ると、それぞれの特徴を知ることができ、進路選択の参考になると思います。もしかすると、様々な人からいろんな話が聞ける機会にもなり、楽しく感じるかもしれません。まだ進路を決めていない高校生、まだ受験先を決めていない受験生の皆さんにとって、様々な情報を得るいい機会です。就職するのか、進学するのか、どのような進路・大学へ行くのか決めるチャンスです。

 

ところで、オープンキャンパスに行ったことがない受験生の皆さんに3つアドバイスしたいと思います。まず、オープンキャンパスに参加する前には、1.「訪問する大学の基本的な情報を収集しておく」を挙げたいと思います。どのような学部があり、何を学べるのか、どれくらいの学生や先生がいるのか、勉強できる環境や大学周辺の様子はどうなのかなどなど、インターネットを利用し、その大学のホームページをチェックしましょう。また、学校の進路指導室などに置いてある、その大学のパンフレットをしっかり確認しましょう。その上で、もし興味や関心のある学部があれば、オープンキャンパスに行きましょう。あらかじめその大学の基本的な情報をチェックしておくことで、現地での行動について、計画を立てることができます。当日の現地での行動がスムーズになり、時間を有効に使えます。皆さんが興味や関心を持っている名古屋大学でも、もちろん大学の基本的な情報は積極的にインターネットで公開しています。しっかりチェックしてくださいね。また、受験生の皆さんには大学内の地理をちょっとでも知っておくことをお勧めします。特に名古屋大学(東山キャンパス)は広いので、自分の興味のある学部の場所、行ってみたい・見てみたい大学の施設の場所、帰りに迷わないよう地下鉄の出入り口の場所など大体の位置をあらかじめ地図で見ておくと、とても便利です。また、車いすなどで移動される受験生のために、バリアフリーマップもあります。必要に応じて、参考にしてください。

名古屋大学(東山キャンパス)は本当に広いです。私はもう何年も名古屋大学にいるので、迷うことはほとんどありませんが、来た当初は迷いました。その時に参考にしたのが、目立つ建物などです。例えば、東山キャンパスのだいたい中央に位置する大学のシンボル「豊田(とよだ)講堂」や豊田講堂とは反対側にある「中央図書館」などです。また、「豊かな緑の方向」といった抽象的な感じで、位置を覚えたこともありました。農学部や理学部、工学部の一部は東山キャンパスの中でも「山」の方にあります。東山キャンパスでも緑が多いエリアにあるので、そちらに農学部などがある!と覚えました。逆に緑よりも、建物が多く、山ではなく平坦なエリアは経済学部や教育学部、法学部など文系が集まるエリアと覚えました(工学部の一部もあります)。

 

さて、オープンキャンパス前の情報収集を行った後、当日はどうすればいいのか、2つめのポイントです。2.「オープンキャンパスで行われている様々なイベントには積極的に参加する」。当たり前かもしれませんが、意外とこれができないんです。なぜなら、先ほども少し触れましたが、東山キャンパスは広いので、初めて来た方は迷子になる可能性があります。例えば農学部の建物から、体育館など体育施設の一部がある全学教育棟西側まで、少なくとも15分から20分はかかります。ゆっくり歩けば、もっとかかります。「山の上」の体育施設も、その名の通り山の上にあるので、坂を上る必要があり、時間がかかります(ここに挙げた体育施設はオープンキャンパス当日に見学できます)。

オープンキャンパスでは様々なイベントが行われていますが、迷子になってそのイベントに参加できなかった話をよく聞きます。繰り返しになりますが、名古屋大学は大きな大学です。当日はそれを実感できますが、時間には余裕をもって行動してください。また、オープンキャンパス当日は暑いです。水分補給を忘れずに、適度に休みながら参加してください。

当日どのようなイベントがあるのかは、すでにインターネットで公開されています。大学でどのようなことが学べるのかや大学生活に関する説明はもちろん、受験生のための相談会や学部の見学などが行われています。本当に盛りだくさんで、大学のことを知る大きなチャンスでもあります。いろいろ参加すると忙しくなるかもしれませんが、積極的に参加し、その大学の雰囲気を味わってください。また、友人とオープンキャンパスに行くのもよし、一人で行くのもいいと思います。もちろん、保護者の方と行くのもいいかと思います。保護者の方向けに説明会を行う学部もあります。保護者の方は受験生の皆さんよりも長く生きていて、人生の先輩でもありますので、違った視点で大学を見ているかもしれません。この際、どう思ったのか話を聞くといいかもしれません。しかし、保護者と行くと、あれこれ口うるさく言われるかもしれません(笑)。その時は友人や一人で行きましょう。意外と一人で来ている受験生もよく見かけます。

 

オープンキャンパスに参加した後は、ホッとするかもしれません。しかし、ホッとするだけでは、もったいないです。そこで最後のポイントです。3.「オープンキャンパス後の振り返り」をしましょう。どのようなことかと言うと、帰りの電車の中でも自宅でもいいのですが、オープンキャンパスで見学した大学のことを思い出し、いくつか振り返ってみましょう。自分の学びたいことはあったのか、大学や周辺の環境はどうだったのか、大学自体の雰囲気はどうだったのか、などなどパンフレットではわからないその大学の「生」の情報が得られたと思います。ただ単に参加して終わりではなく、自分で思ったこと、感じたことを振り返り、本当に自分に合っているのか、考えることが大事だと思います。できれば、学校の先生や保護者の方とも大学に行った時の感想など話してみましょう。いいアドバイスが得られるかもしれません。しかし、その逆に、自分はいいと思っていても、勧められないといわれる可能性もあります。その時は悩むかもしれませんが、最後は自分の気持ちが重要だと思います(周りに何を言われても、最後は自分が納得した上で、大学や就職先など自分の進路を選ぶことが大切です)。

 

私は名古屋大学に何年もいます。名古屋大学のいいところをたくさん知っていますので、受験生の皆さんには、ぜひ名古屋大学をお勧めしたいと思っています。オープンキャンパスへの参加がきっかけで、名古屋大学のことが好きになり、センターや二次試験を受験し、「名大生」として、皆さんと一緒に勉強できれば嬉しいと思っています。しかし、全ての人に名古屋大学が合うかといえば、そうではないところもあります。もしかすると、関西地方や関東地方の大学の方が自分に合っていると思う人がいるかもしれません。それはそれで、私はその選択を応援したいと思います。せっかくの機会なので、名古屋大学はもちろん、いろいろな大学のオープンキャンパスに行き、自分に合った大学を見つける。あるいは、いい大学がない、家族を助けたい、という気持ちがあれば、就職するという選択も立派なことだと思います。もし就職後に大学で学びたいと思えば、通信制大学や社会人向けコースを用意している大学もあります。名古屋大学の大学院には社会人向けコースがあります(例えば、教育発達科学研究科や人文学研究科などに高度専門職業人コースがあります)。人生は一度だけですので、皆さんにはより良い進路選択をして欲しいと思います。もちろん、進路を途中で変えることも、様々な生き方がありますのでいいと思います。大学への進学がすべてではありません。自分の人生がより豊かになるよう、ベストの選択をしてください。

 

名古屋大学のオープンキャンパスは8月8日から10日に開催されます。毎年多くの受験生の方々が訪れ、活気がありにぎわっています。名古屋大学の特色について紹介する企画や、学生によるキャンパスツアー、冒頭に少し書きましたが防災や減災に関する展示を行っている減災館やノーベル賞受賞者の研究などを紹介したノーベル賞関連施設(野依記念物質科学研究館、赤﨑記念研究館、2008ノーベル賞展示室(ES総合館2階))、120万冊の蔵書数を誇る中央図書館や大学博物館など、様々な大学の施設が見学できます。また、研究室の公開や模擬講義、保護者向け説明会を行っている学部もあります(申し込みがすでに終わっているものもあります)。お腹がすけば、大学内の学生食堂でランチを食べることもできます(お昼の時間は混雑しますので、時間をずらした方がいいかもしれません)。一足先に名大生気分を味わうことができます。もちろん、コンビニやカフェもあります。喉が渇けば、ジュースを一本買って、中央図書館周辺のベンチで休むのもいいかもしれません。公園のようにきれいです。旅行代理店やパソコン関連グッズを取り扱っているショップもあります。大学の様々な施設をオープンキャンパスでは見学することができます。ぜひいろいろ見て回ってください。医学部保健学科の企画のみ大幸キャンパスで開催し、全体企画とその他学部の企画は東山キャンパスで開催されます。

いろいろ書きましたが、夏休みは大切です。有意義に過ごしてください。名古屋大学のオープンキャンパスにも、ぜひ参加し、名古屋大学の魅力を味わって、名古屋大学のことを好きになってください。オープンキャンパスはもちろん、夏休みを楽しんでくださいね。(写真の説明 豊田講堂と月、夕日にあたった豊田講堂、豊田講堂から見た中央図書館・芝生方面、豊田講堂の横から見た夕焼け。名古屋大学からみる夕焼けなどの景色は最高です)

Profile

所属:農学部科目履修生

出身地:兵庫県