名大生ボイス

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大学生活全般

2022.04.13

  • 大学生活全般

大学生のお金と時間の使い方について

皆さんこんにちは、工学部新4年の塚本です。今回は、大学生の時間とお金の使い方について話していこうと思います。
大学生になると、高校生までとは比べ物にならないほど、時間とお金を自由に使うことが出来るようになります。この自由さを嬉しいと感じる反面、出費が予想できない不安だったり、スケジュールの全てを自分でキャッチアップして上手くやりくりしていく難しさだったりが大きいと思います。
実際私もその自由さ故に、時間とお金との付き合い方には苦戦しました。1、2、3年生と過ごしてきましたが、ようやく自分でこの「時間とお金」をコントロール出来るようになってきたと感じます。
今回はそんな一人暮らしの実体験を踏まえて、大学生活を送るにはどれくらいの費用が必要なのか、どうやってお金と時間とをやりくりしていくのか、詳しく話していこうと思います。
4月から大学生活が始まる新入生の皆さんの参考になったり、これから受験勉強を始める皆さんのモチベーションになったりすれば嬉しいなと思います。

 

大学生活を「充実」させるには、一体どれくらいのお金がかかるのか。

この充実と言うのがポイントで、 心身ともに健康で充実した、いわゆる「大学生」らしい生活を送るためには結構お金がかかります。

ここである月の私の出費を例に出します。

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私は毎月家計簿を記録しているのですが、ここ一年あたりの平均を元に、平均的なある月の支出を例に出しました。これについてカテゴリごとに詳しく見ていこうと思います。

 

「食費」

スーパーで買った食材や、学食、コンビニなどで使ったお金、また、友達とご飯を食べに行った時のお金もここに含めています。
大体3〜5万の範囲で納めていますが、私自身、今は部活やサークルなどに所属しておらず、付き合いの食ことなどが少ないので、交友の広い人や、1、2年生の時はもう少しかかる月もあるのではと思ったりします。

 

「日用雑貨」

主にドラッグストアなどで買うような、トイレットペーパーやティッシュ、歯磨き粉などの消耗品、キッチンツールや掃除用具などの日用雑貨を指しています。
これについて、ある程度生活に必要なものが揃ってきた今は、日用雑貨などは特に買うことが少なくなってきましたが、一人暮らしを始めたばかりは細かい出費が多いと思います。お勧めするのは、消耗品は特に最初は買い溜めはせず、最低限必要なものを揃え、消費する頻度や必要なものを把握しきった上で徐々に買い足しをしていく、といった買い方です。最初は特に何を買えばいいかわからず便利そうなものを無駄に買ってしまったり、実家にあるものを全て揃えようとしてしまったりで、無駄なものが増えたり、いつまで買っても揃わない感覚があったりしてしまうと思います。しかし、本当に必要なものは自分が思っているよりもずっと少ないです。他のカテゴリにも言えることですが、部屋の中をシンプルに保つことが節約にもつながってくると思います。

 

「交通」

地下鉄やバスなどの交通費です。主にアルバイトや遊びの移動に使っていますが、名古屋周辺の交通系ICにチャージする月もあれば、移動が明らかに多い月は学生用定期を利用することもあります。名古屋市内の地下鉄は一駅であっても210円するので、月に十数回以上往復するのであれば、定期の方が大抵お得になります。これについては人によって様々だと思うので、自分の家と移動距離から実際の定期代を概算してみてから検討してください。
名古屋大学周辺は坂が多く、住む場所によっては、一駅であっても自転車や徒歩での移動がかなり大変です。また、東山線沿線上に主要な駅がまとまっていることもあり、地下鉄での移動がかなり便利です。そういったこともあり、自宅生だけではなく、大学の徒歩圏内に住んでいる下宿生でも使っている人は多いです。

 

「遊び」

カラオケ、映画、その他レジャー代、趣味にかかるお金、友達への誕生日プレゼントなどなど、交際費やエンタメ系の料金をざっくりとここに含めています。
大学生になり、自由に使えるお金が増えたことで、色んな趣味を広げている人が沢山いると思います。サークルや部活にかかるお金もここに入ってくると思います。
これに関しては特に自分自身がどう過ごしたいか、各自の経済状況によっても、かけられる費用は様々だと思います。ただ、1、2年生と過ごしてきて、ここの費用をどう使っていくかが所謂「充実した学生生活」を送れるかどうかにかかってくると感じています。とはいえ、沢山色んなものにかけた方がいいという訳では無く、自分が無理しない範囲で心地よく過ごせるように、自分自身納得の出来る使い方を探していくことが重要だと感じます。遊びに使うお金を増やすにはそれなりにバイトをする必要が出てくると思いますが、かと言って節制しすぎて結局何も出来なかったという心残りがあっては、せっかくの大学生活がもったいないとも思います。私自身も、定期的に自分の支出を確認し、ちょうど良い塩梅を見つけられるように心がけています。

 

「教育・教養」

学校で使う教材、個人的に購入する書籍、TOEICなどの検定試験の受験料など、学習に必要な費用を含めています。
ここに関しては、学年や専攻によってかなり変わってくるかと思いますが、特に入学したては、書籍だけではなく実験に必要な備品やPC、電卓、辞書など、様々なものが必要になってきます。
私の場合、入学したての頃は大学のプリペイドカードにチャージして一括で新品を揃えたり、PCも指定のものを買ったりしていましたが、結局自分で購入したmacを使ったり、中古で教科書を揃えたり、と今考えれば必要以上に出費してしまったように思います。PCは主にレポートを書いたり、オンライン授業を受けたりするのに使っています。また、工学部なので授業で使うソフトウェアを動かすのに使うこともありますが、学校でwindowsのPCを使える教室が何箇所かあり、オンライン授業や自習のために授業時間外でも開放しているので、必ず指定のPCを買わなければ授業を受けられないといったことはほとんどないと思います。
学校で使う様々な購入品について、色々な資料があり、混乱してしまうことが多いと思いますが、各授業のガイダンスやシラバスを参考にして、周りと相談しながら買っていくのをお勧めします。

 

「美容・衣服」

服や下着、コスメや基礎化粧品(肌、髪)にかけている費用です。コスメや服に関して、私は、それなりにオシャレは楽しみたいけれど、大抵はプチプラで揃えたい、といった感覚ですが、もう少しお洒落を楽しみたい、少し高いけれど質の良い物を揃えたいという方はもう少しかかると思います。また、美容院や脱毛サロンなど、まとまった支出があると更にもっと掛かります。
ここに関して、学割などでなるべく安く抑えたり、自分の中で美容にかかる優先順位を決めたりしていかないと、際限なく増えていってしまうことになります。私自身も、買い過ぎてしまったな、と後悔するのは大体このカテゴリで、自分の中で抑えるべき所と使いたい所を決めてやりくりするようにしています。

 

「医療」

通院、薬にかかる費用になります。定期的に通院している診療科があれば、費用として計算に加えていくと良いと思います。初診料が結構響くと思うので、その都度色んなところに行くよりは、通いやすくて評判のいい病院を予め調べて、かかりつけにしておくといざという時にも安心だと思います。私の所感ですが、小さな子供の多い病院は地域からの信頼も厚く、親切なところが多いと思います。また、保険証がないとかなりの額を一時的に負担しなければいけないので、通う際には注意したい所です。
これは費用とは関係ないのですが、今の状況もあって、風邪の症状の場合、予め電話などで確認が必要だったり、検査できる場所が限られていたりするので、元気なうちに調べておくと良いと思います。

 

「通信」

wi-fiの通信料、郵便にかかる費用などを含めています。私の場合wi-fiは賃貸についておらず、自分で契約する必要がありました。契約したては少し割りを食ったような気持ちでしたが、今となってはインターネットを使う機会が格段に増えたので、個別契約にしてよかったなと思っています。賃貸のwi-fiの場合はセキュリティ面が心配なのと、場所によっては繋ぐ人が多いと回線が遅くなってしまうということも懸念されます。実際私の周りにも、賃貸にwi-fiがついているが個別で契約したという人はそれなりにいると思います。
契約する際は賃貸によって契約できる回線が違うので、契約時に貰った書類を確認したり、大家さんや管理会社に一度確認したりすると良いと思います。

 

「水道光熱」

最後に、水道、電気、ガスにかかる料金です。私の場合は、水道が2ヶ月ごと、電気とガスは1ヶ月ごとの支払いです。大抵の賃貸はそんな感じだと思います。電気とガスがセットで安く支払うことができるケースがあり、私も電気とガスをセットにしています。
これは私の体験なのですが、一時期水道が水漏れしていた時期があり、水道代が恐ろしいくらい跳ね上がっていました。しかし、それについては水道局の方が実際に確認に来たり、管理会社の方が対応してくれたりしたおかげでことなきを得ました。そういったトラブルがあった際には焦らず、管理会社に尋ねてみるのが良いです。

 

以上が私の、ある月の支出についての詳細でした。人によって支出の割合は違うと思うので、参考になればと思います。
ただ、これだけの出費を維持するために、当たり前ですが、それなりにバイトに時間を費やす必要があります。これについて次項で詳しく書いていこうと思います。
その分サークルや部活だったり、友達と遊ぶ時間だったり、勉強だったり、睡眠時間だったり、何かしらの時間を削る必要があります。
趣味や遊びのために身を削ってバイトに励むのか、余裕を持って健康第一でゆっくり過ごすのか、過ごし方は人それぞれだと思いますが、自分の思い描く過ごし方に合わせて、何を優先したいのかを第一に考え、出費を調整していくというのが1番大切なことだと感じます。

 

「真っ白」なスケジュール帳をどう埋めていくのか。

タイトルにある通り、大学生活というのは恐ろしいくらい自由で、何も予定を入れなければ、本当に何もしない1日を送るなんてことはざらにあります。かと言って、詰め込もうと思えば二重、三重にも予定を入れてしまえます。私はサークルも何もやってないので、暇な日は本当に何もなかったり、逆にバイトの掛け持ちだけで1週間が終わるという時もあったりします。友達の中には、カレンダーに一日の予定が10何個もあったり、夜ありえない時間まで部活に励んだりと、かなりのハードスケジューラーがいます。

参考までに、思い出しながらある一日の時間の使い方を書いていこうと思います。

 

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この日は学校もバイトもあり、そこそこ予定がありました。私の授業はほとんどオンラインだったというのもあり、隙間時間に課題を進めたり、本来授業がある日を1日開けて次の日に取り組んだりといったように、ここから柔軟に予定を変更していました。
また、昨年の時間割を参考にしていますが、1、2年生の時は細かい授業が複数詰まっていて、朝から夕方まで一日学校にいて、業後にバイトやサークルに取り組む、といった流れが基本だったような気がします。周りの話を聞いていると、1年生の時は対面やzoomを通したリアルタイムの授業が比較的多く、2、3年生で専門的になってくるとオンデマンド型の授業が増えてくるといった具合です。状況が良くなってきた時も、実験や実習以外の普段の授業は変わらずオンラインでした。
ここに関しては結構学部学科の特色が反映されているようで、状況が悪化しても変わらず対面授業があるというところもあり、所属学部学科の先輩の声を参考にするのが良いと思います。

 

また、アルバイトに関しても、1年生の頃はカラオケや飲食店などの深夜バイトばかり入れていたのが、深夜帯に働くのが難しく、日中時間が取りやすくなったのもあり、日中に在宅バイトだったり、家庭教師だったりを組むようになりました。私は、1年生の頃はアルバイトで生活が不規則になったり、予定をつい詰め込みすぎたりで何度もパンクしかけていましたが、今はそういった経験から時間の使い方を覚えてきて、柔軟に時間が使えるようになったおかげで、日中にほとんど予定が終わり、規則正しく生活できるようになってきました。

 

ちなみに、在宅バイトのある日はこのような流れで過ごしていました。

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在宅バイトは一体何をしているかというと、システムエンジニアの開発補助のような業務を行なっています。具体的には、会社で提供するサービスのアプリケーションの不具合を修正したり、うまく運用できるような仕組みを作ったりします。アルバイトという形態ではありますが、イメージは長期インターンに近い感じです。
その在宅バイトが9時-18時で入れるのですが、この日は実験があったため、午前に在宅のバイトを入れ、午後から学校に行き、対面で実験を行いました。実験の考察課題などがあるので、帰ってからはそれに取り組む時間に当てていました。在宅バイトが比較的自由に入れられるのもあり、このように講義の間に取り組むようにしています。

 

このように、オンラインと対面が混合し、比較的柔軟にスケジュールを組めるようになった今だからこそ、自分でスケジュールを律することがかなり重要になってきます。
高校までの時間の使い方は、ある程度用意されたスケジュールをどう効率的にこなしていくか、ということが求められてきたと思いますが、真っ白なスケジュール帳を渡されて、「さあどうぞ、ご自由に」と埋めさせられるのが大学生活だと感じます。
このスケジュールの豪華さで周りと比べてしまったり、到底こなせないスケジュールを作り上げてしまったり、自由さ故に悩みの種となってしまう時間の使い方。これをいかに、「自分が無理しない範囲で」「自分の納得出来るように」埋めていくかが重要だと私は感じます。

 

この2つは相反していて、無理のない生活を心がけていると、体調やメンタルは安定する反面、少し時間が空いて味気ないと感じてしまったり、自分の生活を周りの人たちと比べて物足りないと感じたりすると思います。逆に充実させようと頑張りすぎて体調を壊したり、やろうとしていることを十分やりきれなかったりすることもあると思います。

 

大学1年生の頃は特に、授業数も少なくはなく、授業の情報を拾っていくのに精一杯なうえ、サークルや部活などの新歓や友達作りに勤しむため、1番広い人付き合いをする時期でもあり、多くの時間を要すると思います。更にバイトも始めたてで生計も安定せず、どんどんバイトを入れたくなります。沢山予定があると充実感で満たされますが、その反面どんどん予定の管理が難しくなり、予定を抜かしてしまったり、十分に時間が取れずに失敗してしまう場面があったりと、だんだんボロボロになってしまう時期がくると思います。
そうなって改めて自分の生活を振り返り、自分にとって優先したいものをじっくり考えることで、段々と割くべきことに時間を割けるようになると思います。しかし、そうなる前にも自分の時間を安売りせず、自分が本当にやりたいことに時間を割くという意識を持って過ごすことで、もっと充実した時間を送れるようになるのではないかと思います。

 

最後に、時間とお金について自分の考えを交えつつ書いてきましたが、本当にこれが正解だ!という使い方がある訳では無く、人によって出費も時間の使い方も全然違うというのはあると思います。あくまで一例として捉えて頂けたら嬉しいです。
また、人によって経済状況や使える時間は本当にまちまちで、時には自分ばかり制約がかかっているように感じることがあると思います。ですが、一番何かに挑戦する機会が開かれているのは大学生活の初めのこの時期で、後からどんどん減っていくように思います。2、3年で何かを始めようと思っても条件的に参加できないことも多々あります。だからこそ、お金や時間の制約に縛られ過ぎず、できる限り自分のやりたいことにどんどん挑戦していって欲しいなと思います。それで仮に失敗や、後悔をしても、きっと何か気付きがあったり、その後の自分に影響を与えるようなきっかけだったり、何か自分の糧になるようなことがあると思うので、諦めずにどんな小さなことでも、これを読んでいる皆さんが自分のやりたいように大学生活を過ごしていけたら嬉しいです。

Profile

所属:工学部機械・航空宇宙工学科4年生

出身地:岐阜県

出身校:岐阜県立斐太高等学校