名大生ボイス

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大学生活全般

2022.04.26

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春から名大生の皆さんへ~留学について~

こんにちは。名古屋大学経済学部4年生の伊藤舞です。春から名大生の皆さんへ、名古屋大学合格、おめでとうございます🌸。大学生になったら留学してみたい、と思っている人はいませんか。長期休みが長い大学生のうちに留学に行くことを強くおすすめします。名古屋大学は留学プログラムが充実しています。2週間から1ヶ月の、長期休みを利用して行く短期留学から、休学、留年して行く、半年から1年の交換留学プログラムまで、様々なものがあります。そこで、今回は、私が大学1年生の時に行った短期留学についての記事を書いてみようと思います。

 

はじめに

皆さんは留学に興味はありますか。私は、高校生の時に英会話部に所属していたり、英会話の習い事をしていたこともあり、異文化コミュニケーションに興味があったので、大学生になったら絶対に留学に行きたいと思っていました。大人になったら海外旅行などでいくらでも海外に行けると言われてしまえばそうですが、学生のうちに留学することは、そこにしかない価値があると私は思っています。あくまで私の体験談にはなってしまいますが、この記事を読んで、大学生のうちに留学に行ってみたいと思ってもらえたら嬉しいです。

 

オランダ留学について

20220426_伊藤1.jpgここでは、私が大学1年生の時に名古屋大学の留学プログラムを利用して参加した、オランダの短期留学についてお話ししたいと思います。夏休みに2週間、オランダのトゥエンテ大学というところでサマースクールに参加するプログラムでした。単に英語の授業を受けるだけではなくて、オランダ観光や授業以外のアクティビティも楽しめる内容になっていて、かなり充実しました。世界中の大学からサマースクールに参加するので、オランダの人との交流というより、世界中の学生との交流ができ、2週間で多種多様な文化に触れることができました。また、サマースクールなので、キャンパス内に特設のメインテントが張られたり、宿がキャンプ用のテントだったりと、普段体験できないことが体験できる特別感のある留学でした。

 

オランダ留学を選んだ理由

数ある名古屋大学の留学プログラムから、どうしてこのオランダの短期留学を選んだのかについての理由ですが、主に2つあります。

 

1つ目は、受講できる授業のバラエティが豊富だったからです。長期休みを利用した短期留学だったので、がっつり語学の習得を目的とした留学というよりは、留学先でしか身につけられないスキルや知識を得ることのできる留学を探していました。このオランダ留学プログラムでは、所属学部に関わらず、ロボットに関する授業やスポーツ、美術に関する授業も受講できるようになっていました。実際にフィールドワークのようなものも授業に組み込まれており、実践的な知識や経験を積める内容のものが多かった印象です。私は、リスクマネジメントについての授業を取りました。授業内容については、後述するつもりですが、名古屋大学の学部生の授業でリスクマネジメントをメインで学ぶ授業はなかったので、興味を持って履修しました。このように、留学先の大学でしか受講できない授業があることがこのプログラムを選んだ理由の1つです。

 

20220426_伊藤2.jpg2つ目は、授業以外のアクティビティが充実していたことです。サマースクールと言っても、長期休み期間中の特別授業、という真面目なものばかりではなく、毎日夕方から夜にかけて、楽しいイベントが開催されていました。具体的には、ビーチバレーボール大会やバーベキュー、ムービーナイトやミュージックナイトなどです。異なる授業を受講している留学生と交流する絶好の機会だったので、毎日積極的にイベントに参加していました。スポーツは、プレイする方も観戦する方も、難しい言語のやりとりを必要とせずに、同じ温度感や空気感で盛り上がることができたので、一気に海外の学生との仲を深めることができました。また、ミュージックナイトでは、洋楽に詳しくない私でも、カントリーロードなどの簡単な音楽は知っていたので、みんなで歌って躍って盛り上がりました。このように、勉強だけではなく、楽しいアクティビティも盛り込まれているところに個人的に魅力を感じたのが、2つ目の理由です。

 

オランダ留学での授業について

私は、リスクマネジメントの授業を履修したのですが、講義室に90分じっと座って教授のお話を聞く日本の大学の授業とはかなり違いました。グループで身の回りのリスクについてディスカッションし、B紙に色ペンで分かりやすく図にして発表したり、能動的に身体を動かして学ぶ授業でした。フィールドワークでは、大学近くのマーケットまで足を運び、お店を回って店員さんにリスクについてのヒアリングを行いました。アポなどは取らず、自分たちで英語で協力をお願いして、店内のリスクを洗い出してもらい、過去の出来事などについて教えてもらいました。現実に起こる事象を体感しながら学ぶことができるので、リスクについてのイメージもしやすいですし、それをマネジメントする意義やそのやり方についても効率的に学ぶことができました。最終日にはハッキングの授業などもあり、大学内のWi-Fiをハッキングするプログラムを学びました。留学しなければ受けることのできなかった講義なので、個人的に非常に有意義な時間になりました。板書する時間はほとんどなく、紙とペンというよりも、手と口を使うことが多い実践的な授業形態に、文化の違いを感じることができました。グループワークを通して同じ授業を受講している留学生とも仲良くなれたのも良かったです。

 

オランダ留学でのアクティビティについて

サマースクール期間中の各種イベントについては、このプログラムを選択した理由のところで説明させていただいたので、ここでは、サマースクール外でのことについて2つ、お話ししたいと思います。

 

20220426_伊藤3.jpg1つ目は、観光です。このプログラムは、サマースクールが開始する数日前にオランダに到着し、2日間ほど観光を楽しむことができるようになっていました。がっつりオランダの観光地に赴き、オランダの雰囲気を楽しみました。現地の大学で授業を受けるだけではなく、きちんと現地の文化や町並みに触れることができるアクティビティを盛り込んでいただいたため、海外に来たという実感が沸いてワクワクしました。オランダで有名な美術館では、ゴッホの自画像や、レンブラントの夜警を実際に見ることができ、人生の経験値という意味で非常に貴重な体験ができました。アンネの家も、事前に予約すれば見ることができますし、なによりカラフルでかわいらしいアムステルダムの町並みが私はお気に入りでした。
このように、現地の文化や町並みにしっかりと触れる機会を設けられているところも、この留学プログラムが良かったと思う理由の一つになっています。

 

2つ目は、休日です。サマースクール期間中は毎日授業なのですが、休日は自由に過ごして良いことになっていました。私は、同じリスクマネジメントの授業を履修していた台湾人の友達にオランダ国内のZwolleという場所を案内してもらいました。その友達は、サマースクールだけではなく、別の留学プログラムで2年ほどオランダの別の大学に留学していたのでオランダについてとても詳しく、美味しいレストランなどに連れて行ってくれました。その子にはトゥエンテ大学に留学している台湾人の彼氏がいて、観光の日の夜には寮に招待してくれました。そして、オランダのスーパーで買った食材で料理をしてくれました。部屋で夜ご飯を食べながら、同じ授業を履修して仲良くなった友達達も含めていろんなお話ができました。当たり障りのない楽しいおしゃべりだけではなく、自分の家族の文化や人間関係の価値観についての深い話ができたことが個人的に嬉しかったです。英語でのコミュニケーションは難しく、表面的なことしか話せないうちはどうしても壁を感じてしまい、孤独感にさいなまれる時がありますが、仲良くなれば、考え方や文化などで共感できる部分を見つけることができます。国籍もバックグラウンドも違うけど、自分と似た性格だなあとか、同じ人間なのだなあと感じることが多かったです。
このように、授業以外での留学生とのコミュニケーションの場を大事にできることは個人的に魅力的でした。

 

オランダ留学で学んだこと

私がオランダ留学で学んだことは、言語レベルに関わらず積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢です。このようなコミュニケーションが重要だと学んだきっかけが2つあります。

 

1つ目は、難しい事務的な手続きを英語で行ったときです。この記事の冒頭で、このオランダ留学の宿がキャンプ用のテントだと言いました。このプログラムでは、テントに加えて、ログキャビンや大学の寮、ホテル泊から選ぶことができました。私はプログラム申し込み当初、テント泊を希望していたのですが、寒さや不便さに耐えられず途中でログキャビンに変更しました。もちろん、ログキャビンにすると追加料金が発生するので、その分のお金を支払ったり、申し込んだプログラムの内容変更のために、現地のスタッフの人とお話しなければなりませんでした。ログキャビンに変更したいという旨はスムーズに伝えられたのですが、クレジット決済ができず、現金支払いだったので、現金が足りませんでした。そこで、クレジットカードでキャッシングする方法を聞き、大学内のATMの場所を教えてもらって現金を調達し、また支払いをしに行くという、大学1年生の私には少しハードな任務を遂行しました。
初めてのことで分からないことだらけで正直怖かったですが、こちらの意図や聞きたいことを一生懸命英語で伝えることで、相手も一生懸命理解してくれようとしてくれます。英語の能力に関わらず、伝えようとする姿勢が大事なのだなと実感させられる出来事でした。

 

20220426_伊藤4.jpg2つ目は、同じサマースクールに参加した他の留学生の誤解を解いたときです。上記理由でテントからログキャビンに移動になった際、途中から来た私についてよく知らないルームメイトがいました。一番初めに顔を合わせたときに、私の英語の聞き取りミスで、ログキャビンに泊まるのはその日1日だけだと伝わってしまっていました。ログキャビンに移動してきた理由も、寒かったからと伝えていたので、そのルームメイトは1日だけテントではなくログキャビンで、私が勝手に泊まっていると誤解していました。後日別のルームメイトに誤解されているよと教えられて、すぐにその子に話しかけました。勝手に泊まっていると向こうは思っていたので、最初は警戒されてとても怖かったです。でも、臆せず英語で一生懸命、ログキャビンに来た経緯を説明しました。追加料金を支払って、正規に移動したことや、きちんとログキャビンの鍵をもらって寝床を用意してもらったことを伝えました。あの日、1日だけって言ったのは?と聞き返されたので、自分の英語力不足で相手の英語を間違って聞き取ってYesと返事してしまったこともきちんと英語で説明できました。すると、誤解していたことを謝ってくれて、快く歓迎してくれました。誤解が解けたときは安心して、本当に良かったと思いました。
このように、英語の勉強不足で失敗することはもちろんありますが、それを恐れずにきちんと相手とコミュニケーションを取ろうと行動することで、自分にとってプラスの経験に変えられるということを学びました。

 

まとめ

留学の楽しさ、留学で学べることについて、伝わりましたか。大学入学当初から留学説明会に積極的に参加して行動していたからこそ、大学1年生の夏休みという早い時期にこのような経験をすることができました。夏のプログラムは4月、5月の段階で説明会が開かれることが多いので、早め早めに動くことをおすすめします。就活などで忙しくなる前に、貴重な経験を積める素晴らしい手段が留学だと思います。この記事を読んで、少しでも大学在学中に留学に行くことに興味を持っていただけたら嬉しいです。

Profile

所属:経済学部経営学科4年生

出身地:愛知県

出身校:愛知県立半田高等学校