名大生ボイス

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大学生活全般

2022.05.27

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就活生の皆さんへ~夏インターンに向けて①~

こんにちは。名古屋大学経済学部4年生の伊藤舞です。春から就活生の皆さんへ、就活と呼べる何か、もう始めていますか。就活生と言われる学年になったことは分かっていても、何をすれば良いのか分からず漠然とした不安に襲われている人も少なくないはずです。私も就活生になりたての頃は、片っ端からいろんなことを試してみて、それでも正解が分からず困ったことがあります。そこで、今回は、就活についての記事を書いてみようと思います。

 

はじめに

20220527_伊藤1.jpg夏インターンに参加した方がいいのか、した方がいいに決まっているということは分かってはいても、何からすれば良いのか分からない、みたいな人が多いと思います。そもそも、夏インターンって何をやればいいのだろう、と私はこの時期に思っていました。6月1日から夏インターンの一斉エントリーが始まります。じわじわと周りがプレエントリーなどをしだして焦っている人もいるのではないでしょうか。ここで行動しておくのとそうでないのとでは、ここから先の就活にかなり差が出るのではないかと私は思っています。今回は、夏インターンエントリー時期に私がどのような行動をしていたのかをご紹介します。正解はないのであくまで参考にしていただけると嬉しいです。これは、第①部なので、この記事では、そのなかでも、そもそも夏インターンに参加するメリットについて確認していきたいと思います。

 

夏インターンに参加するメリット

まず、はじめに、夏インターンに参加するメリットをご紹介します。なんのために夏インターンに参加するのか、という目的意識がないと、就活へのモチベーションを夏の間保つのが難しいと思います。どうして夏インターンに参加したほうが良いのかについて、私なりの解釈をここでお話しします。私の経験上、夏インターンに参加するメリットは主に三つあると思います。

 

メリット①「選考の実践が積めること」

一つ目のメリットは、エントリー提出や面接の実践が積めることです。本選考の解禁は来年の3月ですが、それまでに基本的なエントリーシートの項目や面接の質問に簡単に答えられるようになっていればかなり有利です。

ガクチカの作成も、夏インターンエントリーの段階で済ませておけば、本選考までに時間をかけてブラッシュアップできますし、複数の企業にエントリーする場合はコピペもできるので、基本的な設問の回答はこのタイミングで用意しておきましょう。ガクチカを作成しようと思っても、なかなか行動することができなかったり、何から書けば良いか分からなかったりだと思います。エントリーしてしまえば、書くしかないので行動できます。ガクチカの作成はやろうと思ってやるものではなく、やらなければならない状況になって初めて真剣に考えます。ぱっと書けるものではないので、夏インターンのエントリーを通して、題材や基本的な書き方について真剣に考える良い機会にしてみてはどうでしょうか。少なくとも私はそうやって思ってやっていました。エントリーシートとは?web上といってもどんな感じなのか想像できますか?百聞は一見にしかずともいいますし、そもそもエントリーの仕方から具体的に見てみることをお勧めします。具体的な方法については後述しますが、実際のエントリーシートを経験しておくことはかなり有利になると思います。

 

また、インターン選考の面接では、面接官側が、面接が初めての就活生を相手にしていることをある程度理解しているので、面接後にフィードバックをくれたり、緊張をほぐしてくれます。どれだけ模擬面接やシミュレーションをしていても、本番の面接の空気感や緊張感を経験しないと分からないことが沢山あると思います。そこで、夏インターンではとにかく、興味のある業界・企業に関わらず、面接の練習のために選考フローに面接があるものに進んでエントリーしていました。夏インターンエントリー前の私は、ふとした時に友達に冗談半分で模擬面接をやられた際でも、自己紹介をすることすらままならない程、面接に不慣れでした。はじめのうちは、こんな状態で面接の選考に進めるわけがない、もう少し対策してからエントリーしよう、と思っていたのですが、エンカレッジのメンターさんに「とりあえず申し込んでみよう」と言われて申し込みました。今思うと、この、“とりあえずやってみよう精神”が就職活動においてとにかく良かったなと思います。実際に、「もう少し対策してから」の、「もう少し」がなかなかやってくることはありません。とにかく経験を積むことが一番の対策かつ近道だと気づきました。自己紹介すらまともにスラスラ言えなくても、まずは面接とはどんな感じなのか、をつかみましょう。集団面接なら尚更、他の就活生の答え方やレベル感が分かるので、面接ってこんな感じなのか!という感覚が分かりやすいと思います。

 

面接だけではなくグループディスカッションでも同じことが言えます。初めて会う人に自分の魅力をどれだけ伝えられるか、自分の考えや意見をどれだけ簡潔にまとめられるか、その場で求められている自分の役割はなんなのか、こういう場合はどう行動するのがベストなのか、など、こういった空気を読む力や臨機応変な対応力は場数を踏んだ人にしか分からないコツが必要になります。面接もグループディスカッションも怖いのはみんな同じです。この時期に完璧な対策をして挑んでいる人は少ないです。自分にはまだ早い、ではなく、とりあえずやってみようの精神で行動できる人が、夏休みを就活で充実させられるのではないかと思います。

 

メリット②「説明会参加の上位互換」

二つ目のメリットについてですが、これは、夏インターンに参加する以上にその企業について知ることができる方法はないということです。春から夏にかけて、様々な説明会が行われたり、サイトを通じてその企業についての情報はある程度手に入れられるようにはなっていますが、インターンシップに参加することが一番効率の良い情報収集の手段だと私は思います。理由は、説明会参加や社員訪問など、就職活動において必要なタスクのほとんどをインターンシップで網羅できるからです。詳しくは今からご説明します。

 

基本的なインターンシップの構成は、もちろん企業によるのですが、

 

①業界・企業理解のための講義

②グループワークなどを通してその企業の業務のロールプレイング

③メンターとしてついて下さった社員さんへの質問タイム

④インターンシップ後の座談会

 

以上のようなことが多いです。

 

①については、説明会で網羅する項目ですよね。私の経験上、合同説明会や就職業界の企業が開催するイベントでの各企業の企業説明は、説明会のものとインターンシップの講義でのものとほとんど変わりません。むしろ、インターンシップでの講義の方が詳しく説明してくれます。もちろん、説明会での説明のほうが場合によっては就活生のニーズに合っていることもあるのですが、その企業について詳しく知ることができるのは、説明の持ち時間を企業が自分で設定できるインターンシップでの機会だと私は思います。企業理解においては、インターンシップに参加していればまずクリアできると思います。

 

②についてです。実際のグループワークをすることで、具体的な企業の業務のイメージをつかむことができますし、就活の選考フローの基本であるグループディスカッションの対策もできます。職場体験と選考対策の項目ですね。

企業の事業について公式ホームページなどで静止画と文章だけで伝えられても、実際に自分が働くイメージはなかなかつかむことが難しいです。きちんとお題が与えられて、どんな顧客がどういう要望を出しているのかを設定された状態で、顧客のニーズを特定して施策を打つという一連の流れを追うことで、この企業はこのフェーズでこういうことを大事にしているのか、や、こういう場合に価値提供できる業界であるのだな、ということが理解できます。

また、グループ内での立ち回りについても、こういうお題の時はチーム内で役割分担した方が効率的だな、とか、こういう場合は目的を共有する前に課題特定をした方が建設的だな、ということが分かってきます。

 

③については、OBOG訪問の項目ですね。実際にその企業で働く社員さんの生の声を聞けることは、情報戦である就職活動において有利に働きます。実際にOBOG訪問をするには、依頼メールを送信し、承諾の連絡を受けてから日程調整し、質問項目を共有して……と、いくつかのタスクをこなさなければなりません。しかし、インターンシップの質問会では、自分が思いつかなかった質問を他の参加者である就活生がしてくれたり、資料がなくても口頭で気軽に質問できたりするので、ハードルが低いです。また、社員さん側も、質問対応のためにインターンシップに増員された方がほとんどのため、ある程度心と時間に余裕をもって質問対応してくれます。ハードルの低い社員訪問という感覚でいると、かなりお得であることがよくわかると思います。

 

④については、特にインターンシップならではの項目だと思います。他の就活生がどういう目的でその夏インターンに参加しているのか、また、この企業の夏インターンに合格できた参加者はどのくらいのレベル感なのかがよくわかります。例えば、自分が夏インターンに10社エントリーしていて頑張ったなあと思っていても、中には30社エントリーした就活生もいたり、他者と比較できることはかなり有益だと思います。また、質問の鋭さや受け答えの貫禄から、就活偏差値の高い就活生が集まっているなあ、とか、ここは理系の院生の割合が多い企業だなあ、と、所属からある程度志望者の層を分析することもできます。他の就活生との交流を通して、同じ価値観や考え方を持った就活生の状況を参考にすることも出来ます。また、座談会という場では、おなじ就活生同士ということもあり、意気投合し、お互いの大学の就活状況や夏インターンのエントリー状況などの情報交換を気軽に行えます。特にブレイクアウトルームに社員さんがいない場合などは、お互いぶっちゃけどう思った?や、他にどんな企業受けた?といった質問もできます。そこで仲良くなった就活生とは、他の企業の選考の際に再度連絡をとったり、この先の就職活動でも一緒に頑張る仲間になることが多いので、仲良くなっておくとかなり良いと思います。

 

以上のように、インターンに参加することで、説明会と職場体験とグループディスカッション対策と就活生同士の交流会すべてに参加したのとほぼ同義になります。(笑)

私は、一石二鳥という言葉が大好きなのですが、インターン参加はこういう意味では、一石四鳥くらいあります。夏インターンに参加するメリットについて、だんだん理解していただけましたか。

 

メリット③「優遇ルートや早期選考の案内獲得」

20220527_伊藤2.jpg三つ目のメリットは、夏インターンに参加することによって、本選考の選考フローが一部省略されたり、実際の選考時期よりも早い時期に本選考の案内が来たりすることです。このメリットが就活生である皆さんにとって一番興味深いメリットなのではないかと思います。実際に優遇について聞いたことはあるけれど、本当にあるのかな、や、参加者の中でもインターンシップで功績を残せた上位の一部の人だけではないのか、と思う人もいると思います。確かに、優秀者にのみ優遇が与えられることはありますが、夏インターンに参加するだけでも本選考に有利になることは沢山あります。私が実際に体験したものを二つピックアップして紹介します。

 

一つ目は、本選考でのエントリーシート免除の優遇でした。これは、インターンシップ最終日の講義で、「この夏のインターンシップに参加してくださった皆様に次の特典があります。」と言われ、「本選考でのエントリーシートが免除になります。」と発表されました。形式的には提出しなければなりませんが、エントリーシートで落とされることはないよ、といった形の優遇でした。顔写真と文章だけで判断されて落とされる程もったいないことはないので、面接のチャンスを100%与えてくれるというのは、かなり有利な待遇だったと思います。もちろん、面接はエントリーシートの内容を元に行われるので、適当なものではいけませんが、必ず通過すると分かっているエントリーシートなら自信をもって書けますよね。

 

二つ目は、早期選考の案内でした。夏インターンが終わってから数日後に、メールにて、「【※重要】あなたは弊社の優遇ルートに乗っています。」と伝えられました。秋ごろに、本選考の早期の案内が来るのでお待ちください。という内容のものでした。これは、インターンシップのグループワークの内容を見られていたらしく、「あなたの先日のインターンシップでのご活躍を拝見し、ぜひとも弊社の選考に進んでいただきたく思います。」と一部の人宛ての内容でした。ただ、優遇ルート獲得者限定イベントには、想定以上にかなり多くの就活生が参加していたので、インターンシップ参加者の半数ぐらいには同様のメールを送信していたのかなと思いました。(笑)ですので、早めに諦めるのではなく、積極的に質問したり、ワーク内で笑顔で振舞うことで、思ったよりも優遇ルートに乗れると思います。

 

まとめ

以上が、夏インターンに参加するメリットです。インターンに参加するとどんないいことがあるのだろう、となんとなくしかイメージがついていなかった人は、この記事を通して、夏インターンに参加する意義が少しでも理解できたら嬉しいです。本選考の選考フロー対策のため、効率的に企業理解を進めるため、また、本選考を少しでも有利なものにするため、以上のメリットのために、ぜひ夏インターンに積極的に参加することをおすすめします。ちなみに私は、1day、複数daysのインターンを含め、20社ほど参加しました。エントリー数はもちろんもっと多いので、50社ほどエントリーしたと思います。これはかなり多いほうだと思うので、部活やサークル活動が本格的になり物理的な時間が確保しにくい人などは、エントリーする企業を厳選して、自分のキャパを超えないように調整してください。次の記事では、50社もの企業にエントリーした際の夏インターンの締め切り日やスケジュールの管理方法についても載せているので、そちらもぜひ参考にしていただけると幸いです。

 

おまけ

ここでは、夏インターンのエントリー数について少しお話ししたいと思います。先ほど私は50社ほどエントリーしたといいましたが、多ければ多いほどいいというわけではありません。私の場合は物理的な時間の確保ができたことと、この時期から真剣に様々な業界・企業について知り、まずは自分の適性を少しでも見極めたいと思う気持ちから躍起になっていた節があります。自分の志望企業・業界を、自信をもって判断できる素晴らしい判断材料になったので結果オーライですが、数うちゃ当たる戦法は誰にでも当てはまる良い例ではないと思っています。すでに自分の興味のあることが固まっている人や、スケジュールの確保が難しい人は、エントリー数を20社ほどに減らしても問題ないと思います。その分、合同説明会や選考のいらないイベントに参加して、短時間でより多くの業界や企業の情報収集に努めることもできます。インターンシップは説明会の上位互換という言葉を使ってしまいましたが、絶対にいいもの、絶対に悪いものなど存在しなく、必ずどれにもメリット・デメリットはあるので、必要に応じてうまく使い分けることが一番の利用方法だと思います。”自分に合った”就活を意識して、夏インターンのスケジュールについて考えてみてください。

Profile

所属:経済学部経営学科4年生

出身地:愛知県

出身校:愛知県立半田高等学校