2025.05.28
- 大学生活全般
研究・授業・課題......「時間がない」を抜け出す、大学院生の"時間の作り方"
こんにちは。名古屋大学大学院創薬科学研究科 修士1年の小林です。
大学院生活で常に感じているのが「時間が足りない」という感覚。学部時代も忙しかったけれど、院に進んでからは一日一日がより密度を増し、「やることが多すぎて、何から手をつけていいかわからない」そんな焦りを感じる日もあります。研究以外にも、趣味や友人との時間、自分を整える時間も大切にしたいし、何より健康的に過ごしたい。だけど、気がつくと時間を無駄にしてしまって、モヤモヤしていました。
今回ご紹介するのは、僕が試行錯誤して見つけた、限られた時間を有効に使うための考え方と工夫です。ちゃんとやりたいことに時間を使いたい人に届けたいと思っています。
① 「時間がない」は使い方の棚卸しから
まず僕は1日の過ごし方を見える化しました。朝起きてから寝るまでをざっくり記録してみると、“勉強してるつもり”の時間に実はぼーっとしてることが多いなど、時間の使い方の癖が明らかになりました。時間が足りないのではなく無意識のロスが多かったということです。1日の行動を棚卸ししてみると、無駄な時間や集中できている時間帯が見直せるようになります。
② やることは「時間単位」で小さく分ける
「論文を読む」、「課題を終わらせる」、「スライドを作る」──どれも大事なToDoですが、重たくてなかなか手がつかないことってありませんか? 僕はこの「着手できない問題」を解消するために、やることを時間で細かく分けるようにしました。たとえば、論文なら「まずは15分だけ要旨を読む」、「次の15分で1つ目の図だけ見る」と区切る。課題なら「30分だけ構成を考える」、「使えそうな文献を3本探す」など、小さなブロックにして取りかかるようにしています。こうすると心理的ハードルがぐっと下がり、まとまった時間がないとできないと思っていた作業も前に進められるようになります。
③ 「やらないこと」を先に決める
時間を無意識に奪っている習慣、特に大きかったのがSNSのダラダラ閲覧でした。無意識のうちに何度もアプリを開き、気づいたら30分以上スクロールしていることも。そこで「SNSを見る時間は1日2回、朝と夜にまとめてチェックする」とルールを決めました。見たい投稿はとりあえず「いいね」だけしておいて、夜に一括で見返すようにしたら、驚くほど時間が浮くようになりました。また、「すべての課題を完璧にやろうとしない」というのも、時間管理のうえで重要で、僕は毎週の課題や授業に対して優先順位をつけています。「今週はプレゼンがあるから重点的に」、「この課題は提出が目的だから最低限でOK」など、何に時間と気力を投資し、何をあえて削るかを定義しておくと、余計な迷いや完璧主義から解放され、全体としての効率も自然と上がっていきました。
④ 「やる気がない日」は仕組みで動く
やる気や集中力は波があり、特に疲れている日は、勉強しなきゃと思うほど手が止まってしまうこともあります。そんなときは、「いつ・どこで・何をやるか」をあらかじめ決めておく仕組みが力を発揮します。僕は、月曜朝は論文チェック、木曜は課題に集中する日など、曜日ごとにテーマを決めることで、気分に関係なく自然と動けるようになりました。
⑤ 「移動時間」、「待ち時間」を、“学びの時間”に変える
電車に揺られている時間、実験や装置の反応待ち、授業の始まるまでの数分。そんな“隙間時間”を「小さな学びの時間」にしています。最初から論文1本読み切ろうと意気込んでしまうと続きませんが、1段落だけ・図だけ確認といった小さな目標にすると、負担なく続けられます。僕の場合、電車の中でリサーチ系のYouTube(英語の学会ダイジェストなど)を聴くだけなこともあります。こうしたなんとなく過ごしていた時間に、ほんのちょっとの学びを加えるだけで、1日トータルで見たときにかなりの差になります。
おわりに:時間は「つくる」もの、そして「積み重ね」るもの
僕もまだ試行錯誤の途中ですが、「どうやったらもっと気持ちよく時間を使えるか?」と向き合い続けることで、生活も研究も少しずつ変わってきました。
ちょっとだけ時間が足りないと感じている人に、この文章が少しでもヒントになれば嬉しいです。拙い文章ではございますが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Profile
所属:創薬科学研究科博士前期課程1年生
出身地:愛知県
出身校:愛知県立岡崎高等学校