2026.04.06
- 大学生活全般
春からの一人暮らしライフハック ~新生活を楽にする生存戦略~
新入生の皆さん、名古屋大学へのご入学、本当におめでとうございます!厳しい受験勉強を乗り越え、いよいよ大学生活が始まりますね。そして、一部の方にとっては人生で初めての一人暮らしがスタートするかと思います。皆さんの中には、自由な生活への期待に胸を膨らませる一方で、「毎日のご飯、どうしよう」「朝、親に起こされずに一人で起きられるのかな」「掃除や洗濯、ちゃんとできる自信がない」と、不安を抱えている方も多いはずです。
筆者は名大に通いながら4年間一人暮らしをしてきました。今回は、これから名大周辺で一人暮らしを始める新入生の皆さんに向けて、私がこの4年間で数々の失敗を繰り返しながら身をもって学んだ、新生活をちょっと楽にする、そして賢く生き抜くためのライフハックをお届けしたいと思います。
この記事のテーマ、そしてゴールは、完璧を目指さず、いかに上手く手を抜いて人間らしい生活を維持するか、ということです。実家暮らしの基準をそのまま持ち込むと、あっという間にパンクしてしまいます。適度に肩の力を抜きながら、自分のペースで生活を立ち上げるための簡単なガイドブックとして読んでいただけたらうれしいです。
第1章:食事・自炊サバイバル編 〜名大周辺の食事情と賢い手抜き〜
一人暮らしを始めると、最初は「節約のために毎日一汁三菜を作るぞ!」と意気込む人もいるかもしれません。しかし、授業が本格化し、サークルやバイトが始まると、あっという間にそんな余裕は消え去ります。自炊の本当のハードルは「作る」ことではなく、「献立を考える→買い出しに行く→作る→食べる→洗い物をする」という一連のコンボにあります。その過程を極限までカットしたいめんどくさがりな方は以下のことを参考にしてみてください。
ハック1:「ご飯だけ炊く」を最強のルールにする
最初は「お米を炊く」ことだけを死守する習慣をつけてみましょう。これだけで食費はかなり浮きます。おすすめは、1度に炊飯できるぶんだけまとめて炊いてしまうことです。炊き上がったら熱いうちに1食分ずつラップに包むか、冷凍ご飯用のタッパーに小分けにして冷凍庫へ放り込みます。タッパーは100円ショップなどで買えます。食べる時はレンジでチンするだけです。おかずに関しては、無理して作る必要はありません。本山の某スーパーマーケット(24時間営業です)をはじめとした近所のスーパーのお惣菜に頼って全然OKです。大量生産・大量消費が難しい一人暮らしでは、むしろ惣菜のほうが安く済むことも少なくありません。また、レトルトカレー、納豆、卵、冷凍食品、缶詰など、「焼くだけ、温めるだけ、開けるだけ」で済む食材のストックを充実させましょう。筆者のオススメはいわしの缶詰で、そのコストパフォーマンスの良さと美味しさに毎回驚かされます。
ハック2:名大生の生命線「大学生協食堂」と「食パス」を使い尽くす
ただ、先述のような食生活だけでは栄養バランスが偏ってきたな…と思うときが来るかもしれません。そんなときは、名大の生協食堂(南部食堂、北部食堂、ダイニングフォレストなど)をフル活用しましょう。特に新入生であれば「食堂パス」を申し込んでいる方もいるかと思います。これは一人暮らしの最大の武器です。
ただし、お昼休みの時間帯(12:00〜13:00)の南部食堂は、全学教育棟から溢れ出た学生で混雑します。可能であれば、空きコマを利用して11時台に早めのランチをとったり、13時以降にずらしたりするのが賢い使い方です。 また、食堂パスは1日の利用上限額が決まっています。上限額まで少し余っている時は、食堂で副菜やデザートを追加したり、生協のショップでパンやお弁当を購入しておうちに持ち帰ったりすることで、ピッタリ使い切るのも名大生あるあるの技術です。どうでもいい余談ですが筆者は1年生の頃に1食で上限額ピッタリを目指すチャレンジをひとりでやっていました。
ハック3:限界時のための「駆け込み寺」を持っておく
どうしても自炊する気力がなく、大学の食堂も閉まっている…。そんな夜のために、家の近くで「安くてお腹いっぱいになる定食屋やチェーン店」をいくつか発掘しておきましょう。名大周りには特に中華料理屋さんが多いですね。筆者も、長期休みで自炊する気力がない日なんかによくお世話になりました。親になんの指摘もされずに自由に外食できるのは本当に楽しいものです。
第2章:家事・生活環境構築編 〜ズボラでも「人を呼べる部屋」であるために!〜
実家ではいつの間にか綺麗になっていた部屋も、一人暮らしでは自分が動かない限り、ホコリはたまりますし、カビは生えますし、ゴミは溢れていきます。
ハック4:掃除用具は動線上に
掃除機をわざわざクローゼットから出すのは、心理的なハードルが高くなります。私はいわゆる「コロコロ」と「使い捨てシート式の床用ワイパー」を、部屋の隅のすぐ手が届く場所に置いています。テレビを見ながら、音楽を流しながら、あるいはドライヤーで髪を乾かしながらついでに掃除ができます。これだけで、床の髪の毛やホコリはかなり減ります。水回り(お風呂やシンク)も、使ったついでにサッとスポンジでこすることを習慣化すると、大掛かりな掃除をせずに済みます。
ハック5:洗濯は「曜日」ではなく「量」で回す
毎日洗濯を回す必要はありません。かといって週末にまとめて洗濯すると、干す場所が足りなくなったり、着る服がなくなったりする悲劇が起きます。「この洗濯カゴの8分目まで溜まったら回す」など、自分なりのトリガーを決めておくのがストレスフリーの秘訣です。また、部屋干しする際は生乾きの匂いが発生しないように注意しないといけません。部屋干しに対応した洗剤や、エアコンの除湿機能などを駆使するといいでしょう。
ハック6:ゴミ出しルールの把握
指定のゴミ袋(可燃用・資源用など)はスーパーやコンビニで買えますので常備しておきましょう。個人的には取っ手付きの20Lの袋がオススメです。また、「今日は何ゴミの日か」が分かるように、スマホのリマインダーに登録するか、ドアの裏や冷蔵庫にゴミ出しカレンダーを貼っておきましょう。朝寝坊してゴミを出しそびれると、次の収集日まで部屋にゴミが鎮座することになります。
第3章:学業・キャンパスライフ両立編 〜名大の洗礼「1限」と「課題」〜
生活の基盤ができたら、次はいよいよ本業である大学生活との両立です。名大のキャンパスライフには、特有のトラップがいくつか存在します。
ハック7:名大の1限(8:45開始!)を侮るなかれ
親の「起きなさい」という声がない世界での1限は、本当に手強いものです。朝に強くなるために、まずは枕元にスマホを置いて寝るのをやめましょう。無意識のうちにアラームを止めて、気づいたら9時半だった……という絶望を味わうことになります。スマホは机の上など、「布団から完全に出て数歩歩かないと手が届かない場所」に置いて充電するようにするとよいでしょう。
また、重要なことは、「明日は起きて何をする」「どこに向かう」というビジョンをイメージしてから眠りにつくことです。この人は何を言っているの?と思うかもしれませんが、大真面目に言っています。大学生活は高校に比べて自由度が高いですから、どんどんラクなほうに人は流されてしまいます。すると、目が覚めるまで寝続けて、気づけば午後になっている、といった最悪の生活習慣に転落します。そうなる前に、就寝前のマインドセットを心がけましょう。
さらに通学時にもトラップがありますから、時間に余裕を持つようにしましょう。
○地下鉄通学組
名城線 名古屋大学駅は、1限前の時間は学生でごった返します。特に、ホームから改札へ向かう長いエスカレーターは人でいっぱいになり、すぐに教室にたどり着けないおそれがあります。
○自転車通学組
東山キャンパス周辺は、とにかく坂が多いです。本山・四谷通方面からの長い上り坂、あるいは八事・山手通方面からのアップダウン。さらに夏場に自転車で1限に向かうと、教室に着く頃には汗だくです。移動時間+坂を上る体力を見積もって家を出ましょう。
ハック8:「家に帰ると寝てしまう法則」に抗う
1年生は全学教育棟での講義が多く、高校の延長のような感覚で授業を受けます。実際、内容も高校の内容に近いなと感じることが多いです。ただ、大学は空きコマ(授業と授業の間の何もない時間)が発生します。ここで「一旦家に帰ろう」と思うと、高確率でベッドに吸い込まれ、次の授業を自主休講することになります。
空きコマや放課後の課題は、「大学内で終わらせてから帰る」ことを強く推奨します。中央図書館の学習スペース、全学教育棟のラウンジや空き教室、あるいはカフェなど、「自分が集中できる場所」を見つけるとよいでしょう。(集中する空間が必要ないくらい簡単な出席確認や軽い小テストも存在します。その存在を忘れる前に、休み時間に済ませましょう!)そして、家に帰ったらオフモードに切り替えるというメリハリをつけることが、課題の締め切りを守るコツです。
ハック9:情報戦を制する者が単位を制す
名大では「TACT(授業支援システム)」というプラットフォームで課題の提出や資料の配布が行われます。このTACTの通知は、必ず毎日確認するとうにしておいてください。 そうでなければ、「えっ、あのレポート明日までだったの!?」という悲劇が生まれてしまいます。
また、大学の勉強は一人で抱え込むと手詰まります。過去問の傾向、どの授業が面白いか、どの先生の課題が重いか……といった「生きた情報」は、友人や先輩とのつながりから得られます。サークルや部活、クラスのオリエンテーションなどで、気軽に質問できる関係性をいくつか作っておくことが、最重要の「学業ハック」なのです。
第4章:お金・メンタル管理編 〜自立した大人への第一歩〜
最後に、生活を根底から支えるお金、そして心の問題についてです。
ハック10:バイトは「生活リズム」を壊さない範囲で
一人暮らしはお金がかかります。家賃や光熱費に加えて、交際費も増えるため、多くの学生がアルバイトを始めます。名大生には塾講師や家庭教師が人気ですが、飲食店のホールや種々の単発バイトなど様々な選択肢があります。筆者は家庭教師を主にやり、一時期は飲食も経験しました。飲食業をはじめ、各業種の大変さを身をもって体感することは、世界に寛容になれることを意味していると思いました。ですから塾・家庭教師以外のアルバイトもぜひやってみてほしいなと思います。
本題ですが、ここで気をつけてほしいのは「働きすぎて本末転倒になること」です。深夜シフトを入れすぎて翌日の授業に出られない、課題が終わらないのでは意味がありません。まずは大学の授業に出席することを最優先にしましょう。自分のキャパシティが見えてきたら、シフトを増やしたり掛け持ちをしてみたりと色々調整することをおすすめします。
ハック11:収入を増やす前にまずは支出を減らす
資金繰りにおいて簡単であり、なおかつ重要なことは、収入を増やすことではなく支出を減らすことです。特に新入生にとって重要なことは、何でもかんでも新品のものを買うのではなく、一部のものは中古で手に入れることです。教科書や関数電卓、家具など、新しく大学生活を始めるうえで多くのものが必要になるかと思いますが、これらを全て新品で揃える必要はありません。まずはフリマアプリなどを利用して、必要なものが出品されていないかチェックすることを強くオススメします。大学内のコミュニティに所属した後なら、先輩やあらゆるつながりを通して、必要なものを譲り受けることができるかもしれません。
また、固定費の見直しも重要です。特にありがちな無駄遣いが、初月無料のサブスクリプションの解約忘れです。サービスを全く利用していないのに支払いが継続していないか、今一度確認しましょう。筆者は実際、見たことがないアニメストアに1年くらい課金していることに気づき、血の気が引いたことがあります。
ハック12:余剰金は引き出さないプールへ
これは筆者の個人的な問題でもあるのですが、手元にお金があるとその分財布のひもが緩んで一向にお金が貯まらないということが起きがちです。これから皆さんは、仕送りや奨学金、バイトの収入などで、今までの人生でいちばん大きな額を扱うことになるはずです。そのとき、筆者と同じ過ちを犯してほしくないなと思います。
対処法としてオススメしたいのは、口座を2つ作ることです。1つは普段使い用で、生活費などを管理するためのものです。もう1つは、触れずにとっておくためのプールです。ここに月々いくら入れるのか、どう運用するのかは皆さん次第ですが、この口座のお金は見なかったことにして、1つ目の口座で生活することで、自然と節約につながったり、バイトをしなければ!というトリガーにもなったりします。ただ、(さっきまで言っていたことと矛盾するようですが、)1度きりの大学生活ですから、倹約家になることばかりに執着せずに、お金を使ってやりたいことをどんどん実現していくのもいいことだと思います。どんなお金の使い方をするのがいいのか、試行錯誤しながら考えてみてください。
ハック13:孤独を感じたら、とりあえず外に出る
一人暮らしを始めると、ふと猛烈な「孤独感」や「虚無感」に襲われることがあります。実家の喧騒が鬱陶しかったはずなのに、誰もいない暗い部屋に帰るのが寂しくなる瞬間が必ず来ます。そんな時は、無理に一人で耐えようとしないでください。友達を誘ってご飯に行く、サークルの部室に顔を出す、あるいはただ散歩したりお店に入ったりするだけでも気分は変わります。もし本当に厳しい状態になった場合は、大学の保健管理室や学生相談総合センターを頼ってください。学費を払っている権利として、使えるサポートは遠慮なく使いましょう。
おわりに
ここまでの記事、いかがでしたか。脅すようなことも含めて色々と書いてきましたが、最初から全てを完璧にこなせる新入生なんて一人もいません。偉そうに語っている私も、1年生の頃は数え切れないほどの失敗をしてきました。
一人暮らしの最大の良さは、自分のペースで、自分だけの城と生活のルールを作っていけることに尽きます。過干渉な親からも、騒がしい弟からも邪魔をされない最高の経験です。しかし、それに伴うデメリットがあるということも理解できたかと思います。無理のない自立を目指し、自分にとって心地よいライフスタイルを見つけていってください。そして困った時は、遠慮なく周りの先輩や友人を頼りましょう。
皆さんのこれからの4年間(あるいは6年間)が、自由で、楽しく、かけがえのない充実した時間になるよう、心から応援しています。
Profile
所属:生命農学研究科 森林・環境資源科学専攻1年
出身地:茨城県
出身校:茨城県立古河中等教育学校