2026.07.28
- 大学生活全般
院試勉強の始め方と過去問の見方
みなさん、こんにちは。大学院入試の勉強を始めようと思っても、最初は何から手を付ければよいのか分からない人も多いと思います。専門科目は範囲が広く、英語や面接の準備も必要です。とりあえず参考書を開いてみても、本当にこの勉強でよいのか不安になることがあります。
私自身、院試の準備では、最初から長時間勉強することよりも、何を勉強する必要があるのかを整理することが重要だと感じました。今回は、過去問をどのように見ればよいのかという点を軸に、院試勉強を始めるときの順番について紹介します。
試験科目を正確に確認する
最初に確認したいのは、自分が受験する研究科や専攻の試験科目です。大学院入試では、英語、専門科目、面接、口述試験、小論文など、求められる内容が研究科ごとに異なります。同じ大学であっても、専攻が変われば試験形式や配点が異なることがあります。
先輩から聞いた情報は参考になりますが、それだけで判断するのは避けた方がよいです。年度によって試験科目や選択方法が変わる可能性があるため、募集要項や研究科の公式情報を確認する必要があります。
科目名だけでなく、配点、試験時間、選択科目の有無まで見ておくと、どこに時間をかけるべきかが分かりやすくなります。英語の外部試験を利用する場合には、必要なスコアや提出期限も併せて確認しておくと安心です。まず試験全体の形を把握することが、院試勉強の出発点です。
過去問は最初に見る
試験科目を確認したら、次に過去問を見ます。ここで大切なのは、最初から時間を測って解こうとしないことです。勉強を始めた段階では、解けない問題が多くても問題ありません。
最初に過去問を見る目的は、自分の実力を判定することではなく、何を勉強すべきかを知ることです。どの分野から出題されているのか、計算問題と説明問題のどちらが多いのか、基礎知識が中心なのか、応用的な理解まで求められるのかを確認します。
私も最初は、過去問を見ると解けない問題ばかりが目に入り、不安を感じました。しかし、問題を解くためではなく、出題範囲を知るために見ると考えるようにすると、見方が変わりました。分からない問題があること自体よりも、何が分からないのかが明確になることに意味があります。
この段階では、問題ごとに関連する分野を簡単に書き出すだけでも十分です。解答を作り込むのではなく、どの教科書のどの章に戻ればよいかを確認することで、過去問が勉強の案内図になります。
また、一度見ただけで終わらせず、勉強を進めた後に同じ問題へ戻ると、理解できる範囲が広がったことも確認できます。過去問は最初の確認と仕上げの両方で使える資料です。
出題傾向を大まかにつかむ
過去問を見るときは、一年分だけで判断せず、できれば複数年分を並べて見るとよいです。毎年出ている分野、数年おきに出ている分野、ほとんど出ていない分野が見えてきます。
ただし、出題傾向を細かく分析しすぎる必要はありません。過去問と全く同じ問題が出るとは限らないためです。頻出分野を知り、勉強の優先順位を決めるための材料として使う程度で十分です。
たとえば、生化学の中でも代謝経路がよく問われているのか、酵素反応の考え方が重視されているのかによって、復習の順番は変わります。出題傾向が分かると、広い専門科目の中でも、最初に確認すべき分野を絞りやすくなります。
専門科目を小さく分ける
専門科目は、科目名のまま考えると範囲が広すぎます。生物学、化学、薬学などの大きな単位ではなく、さらに小さな分野に分けて考えることが重要です。
たとえば、生物系であれば、分子生物学、細胞生物学、生化学、遺伝学のように分けられます。化学系であれば、有機反応、構造決定、熱力学、反応速度論などに分けられます。
このように分解すると、勉強すべき内容が具体的になります。専門科目全体を勉強しなければならないと考えると負担が大きく感じられますが、今日は酵素反応、次は代謝経路というように扱える大きさにすると、取り組みやすくなります。
得意不得意を把握する
専門科目を分けた後は、それぞれについて、自分がどの程度理解しているかを確認します。ここでは、解ける、少し復習すれば解けそう、基礎から確認が必要という程度に分ければ十分です。
講義では理解できていた内容でも、問題として出されると説明できないことがあります。一方で、自分では苦手だと思っていても、基本問題であれば解ける分野もあります。実際に問題を見ることで、感覚だけでは分からなかった得意不得意が見えてきます。
得意分野は確実な得点源にし、不得意分野は早めに基礎へ戻ります。すべての分野に同じ時間を使うのではなく、自分の状態に応じて時間配分を変えることが大切です。
参考書は増やしすぎない
勉強を始めると、不安から参考書を増やしたくなることがあります。しかし、参考書を多く集めても、使い切れなければ理解は深まりません。
最初は、講義で使用した教科書や資料、定番の参考書など、中心に使う教材を決めることをおすすめします。分からない部分だけ別の教材で補う方が、勉強の軸がぶれにくくなります。
私も、情報を増やすことと理解を深めることは同じではないと感じています。一冊の内容を何度か確認し、自分の言葉で説明できる状態にする方が、複数の参考書を少しずつ読むよりも効果的な場合があります。
最初の一週間でやること
院試勉強を始める最初の一週間は、勉強量を増やすことよりも、勉強の方向を決める期間と考えてもよいと思います。
まず募集要項を確認し、試験科目を整理します。次に過去問を複数年分見て、頻出分野を把握します。その後、専門科目を小さな分野に分け、自分の得意不得意を確認します。最後に、使う参考書を決め、どの分野から始めるかを決めます。
ここまで整理できれば、漠然と院試勉強をしなければならない状態から、最初に何をすればよいかが分かる状態に変わります。最初の一週間で完璧な計画を作る必要はありません。勉強を進めながら、過去問や理解度に合わせて修正できる計画で十分です。
おわりに
院試勉強では、最初から多くの問題を解くことよりも、試験全体を知り、自分に必要な勉強を明確にすることが大切です。
過去問は、実力を試すためだけのものではありません。出題範囲や頻出分野を知り、勉強の優先順位を決めるための資料でもあります。最初から解けなくても問題ありません。
まずは受験予定の研究科の募集要項と過去問を開き、試験科目と出題分野を確認してみてください。そこから、専門科目を小さく分け、自分が最初に取り組む分野を一つ決めてみるとよいと思います。
Profile
所属:創薬科学研究科 修士2年
出身地:愛知県
出身校:愛知県立岡崎高等学校