名大生ボイス

名大生ボイス

大学生活全般

2026.09.09

  • 大学生活全般

大学院入試の面接対策

大学院入試では、出願書類に加えて面接が課される場合があります。面接と聞くと、「想定質問への答えを完璧に覚えなければならない」と考える人もいるかもしれません。しかし、一字一句を暗記することよりも、経験や研究への関心、大学院で取り組みたいことを、自分の言葉で一貫して説明できる状態をつくることの方が重要です。

 

面接では、志望理由書の内容をさらに掘り下げて尋ねられることがあります。書いた内容を読み上げるのではなく、なぜそう考えたのか、どのような経験が背景にあるのかまで説明できるようにしておく必要があります。

            mensetu.jpg

志望理由を自分の経験とつなげる

面接では、なぜ大学院に進学したいのか、なぜその専攻や研究室を志望したのかを聞かれることがあります。重要なのは、「興味があるから」「研究を続けたいから」といった抽象的な説明だけで終わらせないことです。授業や卒業研究、研究室見学、先生や先輩との会話など、関心を持つきっかけになった経験を振り返ると、理由が見つけやすくなります。研究を進める中で新しい疑問が生まれ、より深く学びたいと感じたのであれば、その流れを説明できます。

 

大切なのは、経験を立派に見せることではありません。その経験を通して何を感じ、どのように考え、次に何を学びたいと思ったのかを整理することです。経験と志望理由が自然につながっていれば、話し方が変わっても内容はぶれにくくなります。

 

 

自分の研究を簡潔に説明できるようにする

現在取り組んでいる研究や卒業研究についても、説明を求められる可能性があります。このときは、専門用語を多く使うことよりも、「何を明らかにしたい研究なのか」を最初に分かりやすく伝えることが大切です。

 

研究の説明は、目的、背景、方法、現時点で分かっていること、今後の課題という順番で整理しておくと話しやすくなります。まず研究全体を短く説明し、質問された部分を詳しく話せるようにしておくと自然です。面接官全員が自分と同じ専門分野とは限りません。研究室で使っている言葉でも、別の分野では伝わりにくいことがあります。

 

専門用語を使う場合には、一言で意味を補えるようにしておくと安心です。

 

 

なぜその研究室なのかを具体的にする

「なぜこの研究室を志望したのですか」という質問も準備しておきたい内容です。研究テーマが自分の関心と合っていることに加え、選んだ理由まで整理できると、志望理由がより具体的になります。研究手法、指導体制、他分野との連携、研究室の雰囲気なども材料になります。

 

研究室見学をした場合は、先生や学生から聞いた話や、自分が見た研究環境を振り返ってみてください。ただし、「雰囲気が良かった」だけでは十分に伝わらないことがあります。どのような点からそう感じたのか、自分がその環境でどのように研究したいと思ったのかまで説明できると、判断の根拠が伝わりやすくなります。

 

 

大学院で何をしたいのかを整理する

大学院進学後に何をしたいのかについては、研究テーマだけでなく、身につけたい力まで含めて整理しておくとよいと思います。大学院では、研究に加えて、論文を読み、研究計画を立て、データを解釈し、自分の考えを伝える力も求められます。

 

「このテーマを研究したい」だけでなく、その研究を通して何を学びたいのかまで考えておくことが重要です。専門性を深めたい、データ解析の力を身につけたい、異なる分野を組み合わせた研究に挑戦したい、といった形でも構いません。研究テーマが完全に決まっていなくても問題はありません。

 

無理に決めたように話すより、現在どのような領域に関心があり、大学院でどのように深めたいと考えているかを説明する方が自然です。

 

 

将来とのつながりを考えておく

面接では、大学院で学んだことを将来どのようにつなげたいかを聞かれる場合もあります。就職先や職種まで決めていなくても、将来像を細かく固定する必要はありません。

 

重要なのは、大学院での研究や学びを、その後にどのように生かしたいと考えているかです。研究職を目指す、企業で研究開発に関わる、大学院で身につけた論理的な考え方や分析力を別の仕事に生かすなど、方向性はさまざまです。将来について迷っている場合も、関心のある方向性と大学院での学びをどう結びつけたいかを説明できれば十分です。

 

無理に完成した将来像をつくるより、現在の考えを根拠とともに伝えることが大切です。

 

 

研究室見学で感じたことを言葉にしておく

研究室見学の経験も、面接で話せるように整理しておくと役立ちます。ホームページを見るだけでは分からなかったことや、実際に訪問したからこそ感じたことは、その研究室を選んだ理由を説明する材料になります。たとえば、先生の説明を聞いて研究への関心が深まった、学生同士が議論している様子が印象に残った、自分が興味を持つ手法を実際に使っていた、といった具体的な出来事です。

 

見学で感じたことを振り返るときには、「良かった」「面白かった」で終わらせず、何が良かったのか、なぜ自分に合うと感じたのかまで掘り下げてみてください。自分が研究環境に何を求めているのかも整理できます。

 

 

回答を暗記するより、話の軸を準備する

面接対策として想定質問を考えることは有効ですが、長い回答を一字一句覚える必要はありません。暗記に頼りすぎると、質問の表現が少し変わっただけで答えにくくなったり、途中で言葉を忘れて焦ったりすることがあります。

 

おすすめなのは、それぞれの質問について、必ず伝えたい要点を二つから三つ程度に整理する方法です。志望理由であれば、関心を持ったきっかけ、大学院で深めたいこと、その研究室を選んだ理由というように、話の骨組みをつくります。その上で、実際に声に出して説明してみてください。頭の中では整理できているつもりでも、話してみると説明が長すぎたり、理由同士がうまくつながっていなかったりすることがあります。録音して聞き直す方法も有効です。

 

 

面接では一貫性を意識する

面接で意識したいのは、個々の質問に完璧な答えを返すことよりも、全体として話がつながっていることです。これまで何に取り組み、そこから何に関心を持ち、なぜその研究室を選び、大学院で何を学び、その経験を将来どう生かしたいのか。この流れが自然につながっていれば、自分の考えは相手にも伝わりやすくなります。

 

面接前には、志望理由、自分の研究内容、研究室を選んだ理由、大学院で取り組みたいこと、将来とのつながりを、一つの流れとして説明できるか確認してみてください。完璧な答えを用意する必要はありません。まずは質問ごとの要点を整理し、自分の言葉で声に出してみることが面接準備の第一歩です。

 

自分がなぜ大学院で学びたいのかを自分自身が理解していれば、予想していなかった質問にも考えながら答えやすくなります。

 

Profile

所属:創薬科学研究科 修士2年

出身地:愛知県

出身校:愛知県立岡崎高等学校