名大生ボイス

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大学生活全般

2016.01.28

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リーディング大学院 海外実地研修 -インドネシア①-

生命農学研究科の小川高広です。今日はインドネシアからレポートします。私は大学院で博士課程リーディングプログラム(リーディング大学院)「ウェルビーイング in アジア"実現のための女性リーダー育成プログラム」の履修生です。このプログラムは広い視野と高い専門性の両方を兼ね備え、国際社会で活躍するリーダーを育成するプログラムとして、名古屋大学などで行われています。

 

私は23日からプログラムの一環として海外実地研修に参加しています。関西空港を出発し、デンパサール経由でジョグジャガルタ空港、そして最初の滞在地インドネシアのソロまで、実に10時間を以上かけて移動して来ました。今回の研修ではウェルビーイングが特に力を入れている農業、教育、保健医療の現場を訪問し、地元の人々との意見交換を通じ、現地の状況について学んでいます。私は今回初めてインドネシアを訪問しました。移動中に見るもの全てが興味深く、毎日が驚きの連続です。

 

特に驚いたのはバイクの「洪水」と運転方法です。日本のように公共交通機関が発達していないため、人々はバイクや車を使用します。近年の経済発展により車が増加していますが、一般的な交通手段はバイクです。その数に驚かされました。左を見ても右を見てもバイク、バイク、バイク。インドネシアには日本の人口の2倍、約2億人以上が住んでいます。仮に人口の半分の人々が一台バイクを所有したとしても1億台。すごい数です。

 

移動はバスですが、インドネシアの人々の運転にびっくりしました。名古屋大学のある名古屋市は交通マナーがよくないと言われ、そのことを名古屋では「名古屋走り」と言います。インドネシアでは名古屋走りの数十倍の「激しい運転」が普通です。名古屋走りならず、ジャワ走り?そう言えるかもしれません。現地の人々は交通ルールを基本的に守るのではなく、例外的に交通ルールを守るといった感じです。追い越しは当たり前で、どんどん前に進んでいきます。歩行者がいれば、道を譲るのではなくクラクションを鳴らします。遅い車やバイクも同じで、道を譲れと言わんばかりに車間距離を詰め、プレッシャーをかけます。前の車との車間距離は驚くほど短いです。車線変更は当たり前で、反対車線に大きくはみ出し、スピードもかなり出します。また雨の中でもみんなたくましくバイクを運転しています。こちらの道路はすぐに冠水するようですが、みんな気にしません。このような交通事情を日本人の感覚で見ていると事故にならないのか心配になりますが、そのような運転は普通だとインドネシアのみなさんは話していました。

 

ところで、インドネシアの車やバイクのほぼ全てが日本企業製です。現地や近隣諸国で生産されていることが多いようで、日本企業製に対する現地の人々の印象はかなり好意的です。製品の品質に対する信頼は厚く、日本から遠く離れたインドネシアに日本企業が生産している車やバイクが走っている姿を見て、日本人として非常に嬉しい限りです。これからもインドネシアの人々の足になるよう、日本企業の皆さんには引き続き、信頼される製品を提供していって欲しいと思います。

 

交通事情もその国の文化の一つかもしれません。日本との違いで驚くことが多いですが、その違いを楽しんでいきたいと思います。

Profile

所属:生命農学研究科博士前期課程1年生

出身地:兵庫県