名大生ボイス

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大学生活全般

2024.03.28

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TOEFL直前対策

はじめに

みなさん、こんにちは。文学部2年の矢部です。入学式まであと1週間ですね。新入生のみなさん、改めて受験お疲れ様でした。そして入学おめでとうございます。入学準備やら手続きやら、人によっては引っ越しなどもあってかなり忙しない日々を送っていることと思います。
さて、みなさんはすでに年間スケジュールに目を通したと思いますが、4月5日の入学式の前に何やら不穏な行事があることにはもう気づいているでしょう。そう、4月3日の英語プレイスメント・テスト(TOEFL ITP)ですね。計画的な新入生であればある程度の対策はしているでしょうが、今回はいま初めて存在を知った、あるいは存在は知っていたけれど対策をしていないという人に向けて、改めてこのTOEFL ITPという試験の形式や目指すべきスコア、直前にすべき対策などをまとめようと思います。

 

TOEFL ITPの試験形式とスコア算出方法

TOEFL ITPとは、団体向けの試験であり、主に大学での英語クラスのクラス分けに用いられます。名古屋大学においても、この試験のスコアに基づき、Aクラス、Pre-Aクラス、Bクラス、Cクラス(後述するサバイバルのこと)に分かれることになります。この試験は次の3つのセクションからなり、試験時間は合わせて2時間ほどです。

1. Listening Comprehension(35分・50問):英語の聞き取り能力を測る
2. Structure and Written Expression(25分・40問):文章・文法の知識を測る
3. Reading Comprehension(55分・50問):読解力を測る

20240328_y.jpg次に、スコアの算出方法ですが、これがかなり特殊となっています。
本試験では、1問ごとに配点が決まっているのではなく、各セクションにおける正答数に応じてスコアが算出されます。(正答数とスコアの対応表は非公開)そうして各セクションのスコアが算出され、最終的にその3つのスコアの平均を取り、10倍したものが合計スコアとなります。
また0問正解でも31のスコアが与えられるため、最低スコアは310、最大スコアは677となっています。非常にややこしいです(笑)
対応表は公式には非公開ですが、ネットで調べればある程度割り出されていますし、おそらく模試形式の参考書の類にも載っていると思います。

 

とにかく450を超えよう

さて、訳のわからないスコア計算の話は置いておいて、結局みなさんが目指すべき最低スコアはいくつかというと、おおよそ450です。これを下回ってしまうと、英語(サバイバル)という授業を履修しなければならなくなります。(大学は基準スコアを明言していないためおおよそとしていますが、これまでの結果から見て450前後と思われます)この授業は随意科目に分類され、一応扱い上は1単位の授業ですが、卒業要件及び進級要件の単位としては認められません。また、年度末までにこの授業に合格していないと、2年次の英語が履修できなくなってしまいます。そして課題も実質他のコースの2倍になってしまいます。さらにさらに、この授業は全学部で火曜日の1限に開講されるので、火曜日の早起きが決定してしまいます。そのためなんとしても450を超えましょう。(繰り返しになりますが、基準点が不明なので取れるだけ取りましょう)

ちなみにこの450というスコアはどれくらいの正答率かというと、だいたい5割強です。
また英検に換算するとだいたい準2級から2級程度になります。ただし、難易度は全体的に2級と比べても高めなので油断しないようにしてください。
英語への苦手意識が強い人も多いでしょうが、名古屋大学の試験を通過されたみなさんであれば、十分超えられるスコアだと思うので頑張っていきましょう。

 

具体的な対策

さて試験形式や目指すべきスコアを確認したところで、具体的に残りの数日でできることを考えてみましょう。当然ですが今から全体的な対策をするのは無理があるので、得点しやすい分野に絞っての対策が必要になってきます。
各セクションごとに見ていきましょう。

 

1は3つのパートに分かれていて、
パート1 短文を聞いて1問答える形式
パート2 少し長い会話を聞いて2問(3問のものもある)答える形式
パート3 長い会話を聞いて3問前後に答える形式
となっています。どれも英文は1回しか読まれず、読まれるスピードは少々早めです。幸いパート1の設問数が1番多いので、いかにパート1で失点しないかが鍵となります。おそらくみなさんが最後にリスニング試験を解いたのは共通テストだと思います。それ以降、2次試験対策でリーディングは勉強していたと思いますが、リスニングは久々だと思いますので、とにかく残りの期間で耳を英語に慣らすことを意識してください。問題を解く余力があれば、1.2倍ほどで解いてみることをおすすめします。また、1回読みなので、聞き取れなかった問題は潔く捨てましょう。パート3は正直難しいです。ですが450を目指すのであればパート1と2をしっかり得点できればいいので、あまり考えすぎなくて良いと思います。

 

次に2ですが、一番の稼ぎどころです。特にこの直前においては。ですがこれといったテクニックもないので、受験期に使用していた単語帳や文法問題集を見返して、苦手箇所を重点的に埋めるのが良いでしょう。

 

そして3ですが、55分間で5つの文章(×10問)を解く必要があり、高い情報処理能力が求められます。共通テストのリーディングに似ています。対策もかなり似ていますが、やや単語が難しいと思います。ただし本文を読まなくても正答できる問題がいくつかある上、本文の流れに沿って設問が配置されているので、共通テストより解きやすいとも言えます。ただ時間は厳しいので、リスニング同様、わからない問題に囚われすぎないようにしましょう。対策として、共通テストの第二日程を解くのがいいリハビリになると思います。模試等の参考書を買う余力がある人は買ってやってみるのも良いと思います。2,000~3,000円ほどかかりますが、サバイバル回避のためなら安いと僕は思います(笑)

 

余談

ここまでこの記事を読んだ方の多くは英語が苦手、少なくとも得意ではないと思うのであまり関係ない話でしょうが、上位クラスに入ると周りのレベルが高く、課題の難易度が高い傾向にあるため「あえて」そこそこの点をとってBコースを目指すという人は少なくありません。大学に入った人の全てが英語が好きというわけでは当然なく、専門分野の学習に時間を充てたい人もいれば、サークルや部活に打ち込むために極力負担を減らしたいと考える人がいるのは極々自然なことですし、僕は賢明な考えだと思います。ただしサバイバル対象となってしまっては本末転倒ですので、もしそういった考えを持っている人がいれば、サンプル問題や模試を解くなどして、自分が本当に手を抜く云々のレベルにいるのかしっかりと確かめておいた方がいいでしょう。

 

おわりに

長くなってしまいましたが、この記事を読んで少しでも多くの人がサバイバルを回避してくれることを祈っています。サバイバルを回避して、安心して入学式に出席できるよう、残り数日ですが、頑張ってください。また試験当日は必ず学生証を持参してくださいね。

Profile

所属:文学部2年生

出身地:神奈川県

出身校:攻玉社高等学校