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受験勉強法

2024.08.21

  • 受験勉強法

ラスト2週間!受験生の夏休み攻略

みなさん、こんにちは。工学部3年生の小林です。受験生の皆さんは夏休みいかがお過ごしでしょうか。残り2週間ほどになりましたが、受験生にとってこのラスト2週間は非常に重要な時期です。今回の記事では、夏休みの追い込みに向けた効果的な勉強法と、気をつけるポイントについて紹介したいと思います。

 

① 過去問を徹底的に解く

過去問を解き始める時期は人それぞれだと思いますが、私は高3の夏休みには始めるべきだと考えます。過去問は、受験する大学の出題傾向を把握するための最良のツールです。だいたい過去5年分を解いて出題傾向や頻出問題を分析し、「傾向と対策」を練るべきです。夏休み中には最低でも一年分は解いておきましょう。より効果的な過去問の使い方としては、以下の3つのSTEPを参考にして見てください。

 

STEP1「本番同様の環境で解く」

過去問を解く時は実際の試験時間で解きましょう。できる限り本番と近い環境になるように、家族にも協力してもらい一人で受けましょう。二次試験の試験時間は長い大学も多く、連続で150分ほどになる場合もありますが、できる限り途中で中断せずに通して解くことをおすすめします。そうすることで各設問に割り当てる時間配分や、見直しの時間などの管理能力を習得できるはずです。

 

STEP2「解答の確認、採点と分析」

解いた後は必ず解答を見直し間違いを分析します。自己採点になるので難しいですが、部分点を考えながら採点するべきです。完答まで行けなくても、正解まで辿り着くための道筋において何割程度解けたのかを考え、部分点評価をしましょう。そうすることで、今の自分の点数が概算でき、合格点と自分のレベルの差を明確にすることができます。さらに、あとどの程度の努力が必要で、どの分野が苦手なのか、どのような形式の問題が苦手なのかという自己分析をしましょう。そしてこの大学はどういった形式、分野の問題がよく出るのかという試験の傾向も分析しましょう。これにより、がむしゃらに勉強するよりも、より効率的な試験勉強をすることが出来ます。

 

STEP3「徹底的な復習」

同じ問題を繰り返し解くことで、確実に理解を深めます。2回目目は絶対に間違えないという気持ちで取り組みましょう。1回目に間違えた問題は原因と復習した内容をふまえ、確実な正答を思い出しながら解き直しましょう。過去問は一度解いて終わりというものではないです。解き直しは知識の定着という面で非常に重要なので、数週間後に再度解き直して知識の定着を図りましょう。

 

② 苦手科目など弱点の克服

夏休みのうちに自分の弱点を洗い出しましょう。特に間違えやすい分野や問題形式を重点的に復習します。弱点が見つかるたびに一つずつ克服していきましょう。
弱点克服の方法としては、参考書や問題集の中でも自分の弱点に特化した問題集を購入し、集中的に練習するのも手です。網羅型の問題集の中で、自分の苦手分野だけを集中的に取り組むのも良いでしょう。また、解説動画を見るという方法もあります。文字情報だけでは理解しきれない部分もあるので、視覚的に理解を深めるために積極的に活用すると良いです。そして、友達や先生に質問することも良い方法です。自分では解決できない問題でも、質問することで自分とは違った視点から教えてもらうことができ、理解が簡単になる可能性があります。夏休みの最後の2週間は、これまでの勉強で見つかった弱点を克服する絶好のチャンスです。全体の成績を底上げすることができるため、この時間で積極的に弱点を無くしましょう!

 

③ 勉強計画を立てる/見直す

20240822k.jpg勉強計画を立てている人も、もしかするとあまりしっかりとは立てていない人もいるかもしれません。個人的には絶対に計画して勉強するべきだと思います。具体的には、長期目標(例えば夏休み全体の目標)と短期目標(1週間単位や1日単位での細かな目標)をそれぞれ設定して、その後に具体的なスケジュール(1日の中での勉強内容とその所用時間)を見積もるというステップで行うと良いです。
 そして、計画を立てた後には計画に見直しが必要です。夏休みの最初に計画を立てた人は、今計画通りに進んでいますか?誰しも、計画通りに進まないことがあるので、できていなくても自分を責めないでください。その場合は進捗を当初の計画と比較し、計画通りに進まなかった原因を分析し、改善策を考えましょう。その後、必要に応じて計画を変更し、無理なく実行できるスケジュールに調整します。この”無理なく“という点が重要です。自分を追い込むすぎるのは返って効率が低下する恐れがあります。計画がハードになりすぎないように、自分の体力とも相談して残りの2週間を頑張りましょう!

 

④ 忘却曲線を活用して暗記科目を勉強する

突然ですが、エビングハウスの忘却曲線は知っていますか?暗記科目の勉強には、エビングハウスの忘却曲線を活用することが効果的です。人は新しい情報を学んだ後、時間が経つにつれてその情報を忘れていきます。今日学んだこと全てを一生忘れないなんてことはなく、明日には多くのことを忘れてしまっている経験がみなさんにもありますよね?学習した内容は、20分後には約40%、1時間後に約55%、1日後には約74%、1週間後には約77%、1か月後には約79%の情報を忘れてしまうと言われています。より詳しく知りたい場合は「エビングハウスの忘却曲線」で調べてみてください。
この忘却曲線からわかるように、人間の記憶は20分で大幅に減ります。ここで、復習しないままで過ぎ去ってしまえば、1カ月後にはせっかく勉強したことをほとんど忘れてしまいます。これはもったいないですよね。しかし、適切なタイミングで復習すれば、100%の記憶に戻すことができ、さらに復習した後には記憶が“忘却されにくくなる“という研究結果が出ています。1日後に10分間、1週間後に5分、30日後に2~4分の復習を行うだけで、ほぼ100%の記憶に戻すことができるとされています。一度勉強したことを毎回全部忘れて全部覚え直すには大変ですし、時間も足りないです。この2週間で暗記科目を始め、1日後に10分間、1週間後に5分のフェーズを終えることができれば、後は1ヶ月に1回の復習だけで暗記科目の記憶を受験まで伸ばすことができ、直前期に焦らずに他の科目の勉強が出来ることになります!私の友人もこの方法を活用することで、暗記科目の復習の時間を大幅に減らして、その分浮いた時間で応用問題などに取り組んでいました。ぜひとも活用してほしい勉強法です!!

 

⑤ 受験勉強のモチベーションを向上させる

最後に伝えたいこととしては、受験勉強においてモチベーションの維持が鍵だということです。勉強を頑張りすぎると疲労やストレスが溜り、やる気が下がることもあるはずです。そんな時は目標を再確認し、達成感を感じられるような小さな目標を設定しましょう。また、友人や家族と励まし合うこともモチベーションを復活させます。自分がなぜその大学を目指しているのか、改めて目標、自分の原動力を確認しましょう。
また、受験は長期戦であるということも念頭に置いておくと良いと思います。夏休みは受験の天王山と言われますが、本番まではまだまだ時間があります。毎日非常に長い時間を勉強する人もいると思いますが、辛い時は休んでください。ストレスが溜まってきたら、短い散歩や軽い運動、趣味の時間などでストレスを軽減しましょう。集中力を維持しやすくなり効率が上がるため、長期的に見れば受験にとってプラスになるはずです。自分を追い込むことは悪いことではありませんが、追い込みすぎるのではなく、自分を労わることも忘れてはいけません。そのバランスを上手く取れた人が合格を掴めると思います。リフレッシュの時間も忘れずに、勉強を頑張りましょう。

 

まとめ

今回は夏休みのラスト2週間の勉強法についてお伝えしてきました。過去問対策、弱点強化、計画の立て方と見直し、忘却曲線の活用など、効率的に勉強を進めるためのポイントを押さえて、万全の準備を整えましょう。また、今回述べた方法は私にとっては効果的だった方法ですが、みなさんにとって必ずしも最適とは限りません。学校の先生や塾のチューターなどの意見も参考にしつつ、自分に最も相応しいと思うやり方で、引き続き勉強を頑張ってください!最後まで諦めず、自分の力を信じて頑張れば、結果は自然とついてくるはずです!みなさんの努力が報われることを願っています。拙い文章ではございますが、最後までお読みいただきありがとうございました。

Profile

所属:工学部化学生命工学科3年生

出身地:愛知県

出身校:愛知県立岡崎高等学校