名大生ボイス

名大生ボイス

受験勉強法

2024.05.22

  • 受験勉強法

5月は試練の月 -一度立ち返って自分自身を正確に把握しよう!②-

はじめに

こんにちは!文学部1年の石橋です。前回の記事では憂鬱な5月を乗り切るために特に精神的な面からのアプローチをご紹介しました。本記事では具体的な勉強への取り組み方やスケジュールについてお話しさせていただきたく思います。前回の記事で私が通信制の高校に通っていたことをお話ししましたが、それゆえにいわゆる「進学校」の受験対策に関しての知識があまりなく、みなさんとは境遇が違っていてあまり参考にならない面もあるかと思いますが、ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。

 

受験勉強への向き合い方

20240522_i1.jpg具体的な話に移る前に全体的なことについて少しお話しします。まず受験勉強は当たり前ですが「苦痛」です。思うように成績が伸びなかったり、つい周りの誘惑に負けてしまったりで、果てしなく続く道のりのように感じるかもしれません。しかし時間というのは思ったより速く過ぎていきます。今読んでくださっている多くの方は受験の前に18歳を迎えると思いますが、体感的には18歳の段階で既に人生の半分を終えているということをどこかで聞いたことがあるかもしれません。歳を重ねるにつれて真新しい刺激が少なくなって単調な生活が続き、時間の感じ方もどんどん速くなっていくと言われています。特に受験生の皆さんは毎日長時間勉強するというルーティンになっていると思うので、よりあっという間に感じられるでしょう。私もいざ受験が終わってみると、一年前にしていた事がつい最近のことのように思われます。なので受験本番もすぐそこまで迫っていると思って、踏ん張って取り組んでもらいたいです。つまり、早めの対策が大事ということです。ここからは①共通テスト、②二次試験に分けてポイントをお伝えしようと思います。

 

① 共通テスト

20240522_i2.jpgこの言葉を聞いただけで気分が悪くなる人がきっといるぐらい受験生の悩みの種となっている「共通テスト」。今年度からさらに「情報」が追加され、国語と数学IIの時間も延長されかなりのハードスケジュールになっていると思われます。もちろん全教科しっかり対策できた方がいいのですが、そこまで手が回らない!!っていう人も多いはずなので、文系視点から特に重視して勉強するべき所をお話しします。
まず英語ですが、リスニングはぜひ高得点を目指すべきです。私は直前期になって始めたので本番は壊滅しましたが、2ヶ月前ぐらいから聴くことに慣れていると安心だと思います。リーディングに比べたら易しめですが侮らずに勉強して欲しいです。そしてリーディングですがとにかく文章量が半端ではないので常日頃から英文に慣れ親しんでおく必要があります。後半に行くにつれて疲労も溜まって誤答が頻発しがちなので、出来るだけ前半で満点を取るつもりで練習の際も意識してみてください。また時間との勝負でもあるので、特に英語や国語では悩んだら飛ばす勇気も大事です。また最初に問いの部分だけは読んでおきましょう(国語もそうですが選択肢まで読んでしまうと勝手な解釈をしてしまう恐れがあります)。
続いて国語ですが、現代文はよく運ゲーなんて言われますが、しっかり問いを吟味しましょう。内容的に合ってそうでも答えになってなかったら誤答です。あと、話の内容が変わる場面をしっかり捉えることも読解の上で重要なことです。古文は二次試験にも言えますが和歌を重点的に学習しましょう。その際は詠まれた場面、詠者、心情の3要素を常に確認してください。そして漢文は正直満点を取りやすいので、ここで落とさないよう話の軸のテーマや用字のチェックを忘れず勉強して欲しいです。ちなみに私はマークミスで漢文大惨事になりました……。
続いて数学です。数学も少し形式が変わっていて詳しくは知らないのですが、毎年難易度が上がっている印象です。個人的に点が取りやすい分野は
 ・数と式 ・データの分析 ・確率 ・指数対数 ・微分積分 ・数列
なのでぜひこの分野の対策を重視して欲しいです。特に確率や微分積分、数列は二次試験でも頻出なので高得点を目指してください!
続いて社会科目ですが、私は日本史と世界史を選択したのでその対策になってしまいますがご容赦ください。どちらも資料読解が多くを占めているので単なる暗記ではなく、それがどの時代のものか、何を言いたいのか要約する力が必要となります。そこでいろいろな出来事や人物についてどういった位置付けかを考えて暗記するといいと思います。例えば源頼朝を「鎌倉幕府を開いた人で初代将軍」と覚えるだけでなく「武士の世を切り拓いたパイオニア」と意義的な意味も付け加えるとより定着すると思います。
そして理科基礎ですが、これに関しては秋ごろから始めても大丈夫です。今は英数国の基礎力を確実にする事が最重要なので余裕があればくらいの気持ちで取り組んでもらえればと思います。情報については受けた事がないので個々で対策を調べて勉強を進めていってください!

 

② 二次試験

20240522_i3.jpgまだ先のことかもしれませんが今できることを少しだけお話しします。名古屋大学の文学部は英語・数学・国語・社会1科目の4教科が対象で、他の文系学部より1科目多いので1科目に割ける労力が少なくなってしまいますが、何度も言うように英数国は避けて通れないので頑張っていただきたいです。
英語はそこまで複雑な文構造はないのでしっかり直訳する事が大事です。あまり意訳するのは却っていい加減な印象を与えかねないので「自分この箇所ちゃんと分かっていますよ!」と採点官に伝える気持ちで解答しましょう。
数学は文系にしてはかなり難しい問題が出る事が多いので、部分点を取る気持ちが大事です。
国語も記述量が多く時間的にも厳しいですが、絶対に必要な採点ポイントを漏らさない気持ちでマス目を埋めましょう!
私が選択した日本史は9割以上が記述問題なので、いかに習ってきた断片的な知識を文に起こせるかにかかってきます。普段から歴史の流れを単位として復習していくことを習慣づけましょう!
ここまでお話ししてきた通り、名古屋大学の入試は全体的に記述量が多いため早い段階から文章を組み立てることになれておくのが肝要です。そこでこの時期から過去問を使って演習することをおすすめします。過去問は今の自分の立ち位置を知るためのもので解けなくても大丈夫です。解いてみて実際の実力と必要な実力との乖離を感じると思うので、何を復習しなければならないのか、何を深掘りして理解する必要があるのかなど多くの課題を見つける機会として活用してみてください。前年度のものを使うことに抵抗がある人もいますが、最新の傾向を知っておくことは大きなアドバンテージになるので、ためらわず解いてみてください。

 

おわりに

ここまでの話はいかがでしたか?受験全体のことから個別の対策まで触れましたが文系学部、特に文学部を志望している方の手助けに少しでも貢献できていたら幸いです。執筆していてつい長々と語ってしまってスケジュール管理のことに触れられなかったので、またの機会に私の暗記勉強法とともにお話しできたらいいなと思っています。それではご精読ありがとうございました!

Profile

所属:文学部1年生

出身地:静岡県

出身校:飛鳥未来きずな高等学校