受験生に限らず高校生や中学生の中で、部活と勉強の両立について悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
数年前まで、僕もそのうちの一人でした。
はじめまして。名大工学部物理工学科の中野です。
僕は過去、中学校・高校と「サッカーに力を入れている中高一貫校」に通っていまして、部活と勉強の両立にとても苦労した経験があります。
サッカーが好きだったので平日・休日と毎日のようにボールを追いかけていましたが、たまに帰宅部や文化部の人たちが自分よりはるかに良い成績を取っているのを見ると「この部活、辞めないとヤバいんじゃないかな」とモヤモヤした気分にもなっていたのをよく覚えています。
しかしギリギリまで部活は辞めたくなかったので、毎日を過ごす中で勉強への向き合い方の試行錯誤を繰り返し、いくつかの決まり事を作ってそれを順守した結果、無事に名古屋大学に現役で合格することができました。
そこで今回の記事では前述の「部活と勉強の両立を図るために定めた4つの決まり事」を紹介していきます。
いま現在、
・勉強と部活の両立で悩んでいる。
・部活のせいで、思うように勉強が出来ていないと感じている。
・部活に専念したいのに、勉強が気になって集中できない。
・親・教師に「部活を辞めて勉強に集中しなさい」と言われ、反論できない。
このように感じている方にとって、参考になるような内容だと思います。
では、早速いってみましょう!
※僕の一例ですので、「これをやれば絶対安心」とか「やらなきゃ失格」という訳ではありません。あくまで"参考"にしてください。
部活と勉強を両立させるための4つの決まり事
1.どれだけ部活で疲れていても、やるべきことをやる
一つ目は「提出する宿題・小テストの勉強を前日までに完璧にこなす」ということ。
ただやっつけるだけでは意味がありません。
・宿題なら、分からない問題は参考書を使って解く。
・小テストは前日までに対策を済ませ、必ず満点を取れるようにする。
当たり前のことを"完璧"にこなします。
バカらしく聞こえるかもしれませんが、これが一番重要です。
数年後になると、「毎日当たり前のことを積み重ねてきた人」と「積み重ねられなかった人」の間には、小手先の努力ではどうにもならないほどの差が生まれますので。
そして当たり前のことを完璧に実行するためには、部活が終わって帰宅した後に、勉強机に向かう必要がありますね。
「帰ったらダラダラしてしまう。」
「部活で疲れてんのに勉強できるわけねえだろうが。」
こういった気持ちはすごくよく分かります。笑
僕もハードなラントレメニューの帰宅後、家に帰ってすぐに倒れこんでしまい、部屋の床で寝てしまっていた日とかもありました。(その日は数時間後に、ご飯を食べにこないことを不審に思って部屋を覗きにきた親にはたき起こされました。)
ですが部活と勉強を両立したいのであれば、そこで踏ん張ってください。
「今日は疲れたから、勉強はもういいや」で済ませられるほど、両立は甘くないです。
正直はじめの1週間くらいがんばれば習慣化できるので、疲れていても勉強できる体になります。
「最初の1週間に命をかける」くらいのつもりで頑張ってください。
もし宿題が無くやることがない場合は、30分くらい自習をしてください。
次に紹介する2つ目の決まりごとも、自習の一つです。
2.模試は、必ず見直しを行う
模試、有効活用できていますか?
多くの人にとって模試はただの「志望校判定が出るお楽しみイベント」みたいになっていますが、それでは模試を受けた意味が全くありません。
貴重な一日を半分くらい使って受験したのですから、最大限有効活用しなきゃもったいないですよ。模試は正しく活用することによって成績を上げるための画期的なツールになりえます。
具体的には模試が返却された後、
・悪い科目・分野はどれかを見る
・なぜ悪かったのか考え、以前までの勉強の反省点を挙げる
・反省点を踏まえ、改善した勉強方針を立てる。
・その方針に沿って、次の模試に向けた勉強を進める。
これを徹底します。
定期的に受験する模試を利用して勉強方針を立て、それにそって勉強することで、常に自分にとって最適な勉強を行うことができます。
しかも模試の見直しなんて大半の人はやってないので、まずこれに取り組むだけで大半の人に対して差をつけることができます。
ぜひ実行に移してください。
次は3つ目の決まり事です。
3.能動的に勉強する
能動的に勉強するとは、「自分で考え、自分で改善し、自分で方針を立てて、勉強する」という事です。
つまり学校の教師や塾講師やチューター、家庭教師の言う事を聞きながら受動的に勉強するのでは無く、能動的に勉強するという事。
これは部活と勉強を両立させたいのなら、必ず守るべきことです。
勉強方法は無限にあります。
十人いれば十通りの勉強方法があるでしょう。
そんな中、人にオススメされてやらされる勉強は、多くの場合自分にとって最適な勉強ではありません。
自分にあった最適な勉強はあなた自身によって見つける必要があります。
僕はこの決め事があったので(あと部活で塾に行っている時間が無かったので)、塾に行かずに大学受験をしました。
巷には「塾に行かないと難関大学には行けない。」と思っている方がしばしばおられますが、実際はそんなことはなくて、名大生の中にも僕のように塾に行かず「独学」で合格した人は普通にいます。
たとえば以下のサイトでも、独学で大学受験をした名大生の勉強方法が紹介されているので参考にしてください。(名大の活動ではなく、名大生個人で運営されているサイトです)
大学受験を独学で乗り切るための、模試の活用法(外部サイト)
次は最後、4つ目の決まり事です。
4.十分な睡眠を取る
4つ目の決まりごとは「十分な睡眠を取ること」です。
睡眠不足は、部活と勉強の両立にとって大敵です。
まず、脳の性能が著しくダウンします。
寝不足の日にいつもより計算ミスが多かったり、簡単な英単語の意味を間違えたりした経験はありませんか?それは寝不足が脳に悪い影響を及ぼしている証拠です。
このように脳のパフォーマンスが下がると「問題を解く」とか「計算」のような"アウトプット"に影響が出るのはもちろん、「新しい考え方を理解する」とか「暗記する」とかの"インプット"にも影響が出ます。
結果、睡眠不足の人は、睡眠が足りている人よりも勉強の効率が落ちてしまうのです。
部活をやっていると、ただでさえ帰宅部の人よりも勉強に使える時間が少ないのに、勉強の効率まで下げてしまっては、追いつけるものも追いつけなくなってしまいます。
睡眠を十分に取ることで少ない時間でも効率の良い勉強を行い、爆速で帰宅部勢を追い上げましょう。
また睡眠不足の人は、部活でケガもしやすくなります。友人の一人が高校時代に3回ぐらい骨折していましたが、原因は明白で、彼は圧倒的に毎日寝不足でした。
せっかく部活をやっているのに、ケガをしてしまって練習や試合ができなかったら残念ですよね。
睡眠を取るだけで防げるケガもありますので、睡眠は欠かさないようにしましょう。
個人によって適切な睡眠時間は違うと思いますので、自分にとっての十分な睡眠時間を取ってください。(平均的には7~8時間だと思います。)
本日のまとめ
今回は勉強と部活の両立方法について解説しました。
今回の内容をまとめると
・どんなに疲れていても、毎日の課題をきっちりこなす
・模試を活用し、周りに差をつける
・能動的に勉強する
・毎日十分な睡眠を取る
この4つの決まりごとを守る事によって、部活と勉強は両立できるという話でした。
冒頭でも述べましたが、紹介したのは僕の一例ですので、あくまで参考程度に捉えてください。
そしていまの段階で出来ることを実行に移し、文武両道で頑張ってください。
人一倍苦労した思い出は、一生ものの財産となるはずです。
応援しています!
Profile
所属:工学部物理工学科3年生
出身地:兵庫県