名大生ボイス

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受験勉強法

2022.09.05

  • 受験勉強法

睡眠との向き合い方「日常編」

みなさん、こんにちは。今回から名大生ボイスで記事を投稿することになりました名古屋大学工学部1年生の小林です。受験勉強法や実際に名大に入学してからの生活について、記事を執筆していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。さて、本記事では受験生活の中、普段の日常で睡眠とどのように向き合っていけば良いかいうことを、私自身の経験も交えつつお伝えしたいと思います。

 

削りがちな睡眠時間

20220905_kobayashi.jpg受験生活において時間は貴重で有限な資源です。勉強すればするほど自分の分からない問題や理解の甘い点が見つかり、それを解決すれば新しい疑問点が浮かび上がる……その繰り返しを重ねていると時間はあっという間に過ぎ去ってしまいます。時間を生み出す方法の中で、最も簡単に思いつくのが睡眠時間を削って、夜更かしして勉強することだと思います。みなさんも事前に建てたスケジュールやタスクが上手くいかなかったり、授業の予習が滞りなく進んでいなかったりした結果、夜更かしして勉強することになったという経験はありませんか。私自身は、時間に余裕があると感じて勉強を一旦放棄することが時々ありましたので、日中に高を括って漫画や動画を楽しみ、日が暮れた頃に後悔をして泣く泣く勉強をする羽目になることが何度かありました。朝、昼までスケジュール通りに進んでいないと夜にしわ寄せがいき、睡眠時間を削らざるを得ない状態になります。しかし、睡眠時間を削って勉強することはむしろ勉強に対してデメリットになる可能性があります。睡眠を取る時間を減らしてその分を勉強する時間に充てると、一見勉強時間が増えたように感じますが、その翌日やそれ以降の勉強時間までを含めた大きな期間で考えると、むしろ勉強時間、勉強効率は悪くなってしまいます。なぜ、そのような結果になるのでしょうか。それを知るためには睡眠がどのように脳に影響を与えるのかを知る必要があります。

 

睡眠と脳の関係性

睡眠には脳と身体を休める効果があることは広く知られていると思います(みなさんも学校の保健の授業で習っているはずです)が、その効果がどれほどなのかはあまり知られていません。夜更かしすることが身体に悪影響を与えることは知っているけど、その悪影響がどれほど深刻なものか非常に多くの人が知りません。近年では年齢や環境によって個人差はあるものの、7〜8時間ほど睡眠を取ることが理想とされています。ここで、理想の睡眠時間よりも少し足りない6時間睡眠を続けた場合について考えてみましょう。一般的な感覚からすると6時間睡眠を続けることはそこまで悪い状態ではないと言えそうです。6時間も睡眠を取れているなら夜更かししていない方で、むしろ健康的だと捉える人もいるかもしれません。しかし、実際のところ人間の睡眠時間は6時間では足りないという研究があります。一説によると、6時間睡眠を2週間続けただけで、二日間連続で徹夜した状態と同程度まで認知能力が低下してしまうと言われています。さらに、6時間睡眠10日間続けただけでも、24時間徹夜した状態と同程度の認知機能まで低下するという見解まであります。睡眠を削り、脳の機能が低下している状態では、集中力、読解力、理解力、思考力、計算能力などが、本来あったとしても十分に発揮できません。すなわち、非常に効率の悪い勉強を続ける羽目になってしまいます。

 

最大効率の勉強をするために

睡眠時間を削れば、一見勉強時間が増えてより多くのことが習得できるように見えますが、実際は非常に効率の悪い状態に陥ってしまうことが分かりました。逆に効率の良い勉強をすれば、今までよりも少ない勉強時間で、今までよりも上質な学習を行うことが出来ます。現時点で多くの方が6時間以下の睡眠を取っていると思います。これからは7時間以上の睡眠を取りましょう。1時間分の勉強時間が減ってしまうことを気にかける方もいるかもしれませんが、その時間を取り返せるほどに勉強効率は上がるはずです。私も受験生時代、冬休み中盤まで目先の数字に囚われており、一日に何時間勉強出来たかという数字だけに焦点を当ててしまっていました。なかなか自己認識しづらい勉強の進行度を、勉強時間として数字にすること自体は悪いことでは無いのですが、それは効率が良くなってからするべきです。睡眠時間を削って勉強しても、日中に眠気が襲ってきたり問題に集中できなくなって意味がないということに気づき、睡眠時間を取るようにしてからは効率が段違いでした。しっかりとした睡眠時間を確保出来ていると。日中に眠くなることがほとんどありません。私はこのことに後々になって気づいたので、その効果を最大限有効活用することが出来ませんでした。みなさんは今から睡眠を大切にする生活に変えていってください。最初の3日間まではあまり効果がわからないかもしれませんが、その後は特に集中力の点で実感出来ると思います。

 

まとめ

今回の記事では受験生が普段の生活でどのように睡眠と向き合っていけば良いかについてお伝えしてきました。脳と睡眠の関係性を明らかにすることで、削りたくなる睡眠時間を確保した方がメリットが大きいと説明してきました。夏休みも終わり、受験生活も終盤戦を迎えますが、まだまだ本番はここからです。個人的には、むしろ今からの時期の方が差がつくと思います。ライバルを突き放して差を大きくするためにも、睡眠時間をしっかり確保した最大効率の勉強をしましょう。また、今のうちから十分な睡眠を取ることを習慣化しておくと、夜になれば自然と眠くなるような整った生活リズムになり、体調を崩してしまうことも防げます。このような多くのメリットを享受するためにも今日から7時間睡眠を心がけるようにしてみましょう。次回の記事では、睡眠との向き合い方「試験直前期編」と題しまして、試験直前期の睡眠に焦点を当てていきたいと思います。試験のことを意識しない普段の日常ではリラックスして就寝できる人でも、試験の直前は緊張して眠れなくなってしまう、という場合が結構あります。このような寝付けなくなってしまった場合の対処法などについてもお伝えしていきますので、是非参考にしてください。拙い文章ではございますが、最後までお読みいただきありがとうございました。

Profile

所属:工学部化学生命工学科1年生

出身地:愛知県

出身校:愛知県立岡崎高等学校