名大生ボイス

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受験勉強法

2022.12.12

  • 受験勉強法

情報戦に打ち勝とう

はじめに

みなさん、こんにちは。名古屋大学文学部1年生の矢部です。今回の記事では、情報に溢れる現代の社会で、受験を乗り越えるための心得をお話ししたいと思います。ぜひ最後までご覧ください。

 

情報が至る所にある時代

20221212yabe.pngひと昔前までは、都会と地方では情報格差が著しいものとしてありました。大手予備校は大都市に集中し、地方の生徒は受験テクニックどころか基本的な入試情報さえ知ることは難しく、選択肢は必然的に狭くなっていました。もちろん、こうした格差は今も残っています。しかしながら、年々その差は縮まりつつあります。その要因の一つが、動画配信サービスの拡大です。インターネットの普及に伴い大手予備校が通信教材に参画し、それに対抗する形で個人塾や教育者たちが格安、あるいは無料で動画を配信し始めたのです。そのため、今日では毎日大量の情報がみなさんに供給されています。情報が大量にあるというのは悪いことではありませんが、それゆえに「どの情報を頼ったらいいのかわからない」といった悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

 

捨てる勇気

このいわば「情報戦」の時代、情報を発信する側はあの手この手で皆さんの注意を引きに来ます。「知らないと損」、「できる人はみんなやっている」、「爆伸び」こう言った謳い文句に見覚えはありませんか。もちろんより良い教育を受けて欲しいという気持ちが彼らにないわけでは決してないでしょう。しかし、彼らにとってはビジネスという側面があることもまた、念頭に置かなければいけません。さて、では情報を受け取る側のみなさんがこの時代を生き抜くために、とらなければいけないリスクとは何か。そう、捨てる勇気です。いわば取捨選択ですが、取ることはみなさん無意識のうちにやっているでしょう。しかし捨てなければみなさんはパンクしてしまいます。思考停止してはいけません。いい情報を精査して掬い上げ、自らの武器として磨き上げた者だけが、この戦いに勝利できるわけです。

 

自分を知る、ということ

では具体的にどうすればいいのか。どの情報が自分にとって不要なのか。それを知るいちばんの近道は自己分析です。といってもピンとこないと思うので、ここで一つ具体例として僕のことをお話しします。有名な話として、「勉強中に音楽を聴くのはよくない」というのがありますが、僕は勉強中に音楽を普通に聴いていました。その方が集中できたからです。僕はむしろ、自習室や図書館のような静かすぎる空間では全く集中できませんでした。大事なことはストレスなく、勉強を継続して行うことです。自分をよく知っていれば、「このやり方は自分に合っていないな」と切り捨てることが容易にできます。いいですか、繰り返しになりますが、情報に溺れてはいけません。自分にとって有用な情報だけを取り出し、活用するのです。

 

我流すぎるのも良くない

全ての情報をシャットアウトして、我流でやっている人ももしかしたらいるかもしれません。自己分析をしっかりした上でであれば、情報に溺れている人よりはうまくいくでしょう。しかし、100%我流というのもまた、よくありません。というのも、人には必ず自分で気付けないことがあります。それを誰かに指摘してもらったり、情報に一度浸かって新たな視点を得たりするというのはやはり必要な行為でしょう。

 

まずは継続する

さて、自己分析をしっかりと行い、情報をフィルターにかけて、よさげな勉強法を見つけたとしましょう。ここで重要なのは「まず2週間くらい試してみる」ということです。というのも、例えば「自分に合うと思ったのに、やってみると違和感がある」場合、可能性としては二種類あるからです。ひとつは、本当に合っていない場合です。そしてもうひとつは、「まだ慣れていない」場合です。人間は新しいものを拒絶するようにできています。はじめてしばらくは違和感があって当然なのです。ただ2週間もすれば習慣化して違和感がなくなるというのが、一般的に言われていることです。なので2週間と言いましたが、違和感の正体さえ判別できるならば、もう少し短くても構いません。

 

自分を信じる

ここまで来ればあとは自分を信じて突き進むだけです。身につけた武器で戦い続けるのみ。周りにとやかく言われたからといって、簡単にその武器を投げ捨ててはいけません。武器を変えたくなったり、新しい武器が欲しくなったりするかもしれません。そうなったらどうするか。また自己分析、抽出、継続です。情報が世に溢れ、昔より戦いやすくなりました。しかしその反面、情報に溺れやすくもなっています。自分でしっかりと決断していきましょう。そうしないと、結果を他人のせいにする羽目になってしまいます。

 

おわりに

長くなりましたが、僕自身、情報に溺れて迷走していた時期がありましたし、本番直前に焦りから自分のやり方を捨てて失敗してしまい、気持ちのやり場を失った友人も見てきたので、今回記事にさせていただきました。正直、僕は今の情報に溢れた社会はかえって不便だと思います。自分を見失うことが以前より多いからです。しかし、変えられない環境に文句を言ってもどうしようもありません。みなさんはお気づきですか。僕のこの記事も「情報」です。取捨選択、頑張ってください。

Profile

所属:文学部1年生

出身地:神奈川県

出身校:攻玉社高等学校