名大生ボイス

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受験勉強法

2023.08.25

  • 受験勉強法

名古屋大学の情報学部自然情報科を目指したきっかけ

みなさん、こんにちは。情報学部自然情報科1年の杉山です。
私が名古屋大学に入学して数か月経ち、徐々に学生生活にも馴染んできたので、今回は受験生の頃を振り返って、この大学と学部学科を目指したきっかけについて執筆致します。

 

1、専攻する学問領域の決定

20230825_sugiyama1.png私は中学生の頃から漠然とIT系とビジネス系に興味を持っており、それは高校になっても変わりませんでした。ただIT系といえば情報学の分野で、ビジネス系といえば経営学の分野となり学部が異なります。しかも情報学は文系理系両方あり、理系の情報学は理工学、工学的なアプローチであるのに対し、文系の情報学は社会学、人間科学学的なアプローチと二分されています。
私は文理分けが早い私立高校に通っており、当時は理数科目が好きだったことから理系を選択したのですが、情報学においてはこの文系的なアプローチも魅力に感じていました。経営学も経済学と似たような扱いで一般的には文系募集が多いですよね。自分は理数的な学問が好きであり理系に進みましたが、大学の専攻に関しては文系的な学問にも興味がある、というどっちつかずの状態でした。色々悩みましたが、最終的には情報学の方が将来就きたい仕事のイメージによりしっくりくる感覚があったので、ひとまず情報学志望で大学選びをすることにしました。

 

2、国公立志望から志望校を名古屋大学へ

学校内の進路相談などで、高校時代の恩師には国公立大学を強く推薦されていました。国公立大学の方が研究にかけられる予算も多く、環境も私立大学より充実しているからです。私は先生の勧め通り国公立を目指そうという意識を持ち始め、国立受験に向けた全教科の記述対策を始めると同時に、国立大学の情報学があるところについてたくさんリサーチをしました
驚いたことに、いわゆる「旧帝」と呼ばれる大学群の中で、学部として情報学が設置されていたのは少なくとも当時は名古屋大学だけでした。もちろん、情報と名の付くコースが設置されている大学はあったのですが、名大は珍しく情報学で文系と理系の両方を募集していました
それに、入試科目の違いなどにより学科こそ分かれていますが、2年次でより専門的な授業を履修するようになった際には、他学科の授業も受けられるうえ、希望すれば転学科も可能であるということを知り、理系としても文系としても自分の興味に合わせて情報学を学べる点が私にとっては非常に魅力的でしたね。
さらに、名古屋は祖父母宅があり、地元の次に馴染みのある土地というのもありました。
出身地である東京の方が大学数も多いので、実家から通える大学を強く勧めていた父も、最終的には名古屋なら…と許してくれたこともあり、志望校を名古屋大学に決めました。
それからはほとんど揺らぐことなくずっと名大第一志望に拘っていました。本音を言うと、受験勉強がある程度進んだ段階で既に二次で必要な科目は全て記述対策をし、かつ共通テストの為に文系の教科の勉強もしていたため、もはや国立を受けない手はない!という気持ちは正直ありましたね。それに名古屋大学の過去問題を何年分も解いて研究していたため、今さら変えたいと思うことはほぼなかったです。特に受験期終盤は私大対策にも追われていたので、ここへ来て志望校を変更し新たに受験対策のための時間を投じる余裕はあまりなかったです。(笑)

 

3、受験学科を自然情報科に

20230825_sugiyama3.jpg名古屋大学情報学部の何学科を受けようか考えた時に、データサイエンティストという職業が、データの分析をして企業戦略に活かすという点でまさに自分の興味を網羅していると感じ、それと一番親和性のある学科が自然情報科のように思えたので、何となくですがそこを志望することにしました。自然情報科は、コンピュータ科学科と人間社会学科の中間あたりで、文理融合的な立ち位置であるというのも個人的には合っている気がしました。
さらに共通テストリサーチという、共通テスト本番の成績で志望校判定をする予備校のシステムを利用する時に、同じ理系学科であるコンピュータ科学科も志望の1つに入れたところ、自然情報科の方が判定が良かったので受けるなら自然一択だ!となりました。(笑)
ちなみに元々私大の入試科目の都合上、理科は2教科勉強していたことと、少なくとも私が受けた時点では、理科の必要科目が1教科である自然情報科は試験が始まってから問題を見てどちらで受験するのか決められたことから、2科目のうち、もう片方が異様に難しくても片方に逃げられるという安心感がありましたね。(そういう受け方をする受験生を大学側が望んでいたかは入試要項を見る限り微妙な感じですが…)

 

ともかくなんとか合格できたので、兼ねてより第一志望であった名大に入学しました。合格したときの喜び、泣きながら家族に連絡した時のことは今でも鮮明に覚えています。
入ってみて分かったのですが、自然情報科には、併願校で志望した学部が情報学とは全く異なる学問領域である人がけっこう多く、まさにユニークな人が集まっている場だと感じています。まだ1年生であるため一般教養の勉強が主ですが、自然情報科を専攻して本当に良かったと思っています。

 

4、終わりに

ここまで色々書きましたが、自分の学びたいことがあり、それに一番適している大学や学部・学科を選び、そこに進学することが理想であることは間違いありません。ただ一方で、志望校に合格するために、入試科目や志願者、倍率などによる受かりやすさで学科を決めるのも戦略的な選択肢だと思います。特に国公立は前期で1校しか受けられず一発勝負であるため、志望した大学は絶対合格を勝ち取りたいという思いがあることでしょう。情報学部に関しては学科ごとによって選択できる科目も配点割合も異なりますし、得意科目の配点が高いところを選ぶということは、受験戦略としてあり得ると思います。個人差はあれど名大はそもそもの入試が難しいですし…(笑)
本当にその学科にして良かったか、というのは実際入ってみないと分からないことなので、あまり気負いする必要はありません。むしろ後々後悔をしないためにも、今の自分が一番納得できることをしてください。

 

長々と自分語りをしましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
このような話がみなさんの参考になるかは分かりませんが、進路選択をする上での一助となれば幸いです。
そしてもし情報学部を志望する方がいれば、春にお会いできることを楽しみにしています。応援しています!

Profile

所属:情報学部自然情報科1年生

出身地:東京都

出身校:國學院高等学校