こんにちは、看護学専攻3年の土方です。今回は、私が学校推薦型選抜を受験し、合格した際の体験について書こうと思います。3年前の話ですので、入試の形式や細かい数値などが変わっている可能性があります。そのため、最新版の募集要項をしっかりと確認したうえで、経験談としてこの記事を読んで欲しいです。
〇保健学科の学校推薦型入試とは?
その名の通り、所属高校からの推薦を貰い出願を行う入試方式です。一般入試と選考基準が異なり、私が受けたときは、共通テストの点数・提出書類・面接が主な選考基準でした。1次選考と2次選考があり、1次選考が突破出来れば2次選考にて面接を受けることが出来ます。共通テスト後の出願には志望理由書や任意提出書類の速やかな準備が必要なうえ、書類審査後は面接の準備や練習をしなければなりません。一般入試の勉強と並行して推薦入試の準備を行うことが求められます。
〇一般入試との違い
続いて、一般入試と学校推薦型選抜の主な違い2点について書いていきたいと思います。
1つ目に、合否発表が早いという点です。一般入試よりも早く選考が行われるため、合格が決まれば余裕を持って大学生活の準備を進めたり、高校の友達と思い出を残したりすることができます。大学入学して直ぐにTOEFLやライティングのテストがあるため、英語の勉強だけは継続した方がのちのち楽になるかもしれません。
2点目はペーパーテストの点数以外の評価があることです。事前に提出する志望理由書や、高校の先生が作成してくださる推薦書、さらに添付書類にて保有資格やこれまでで努力してきたことをアピール出来ます。これらの書類や対面の面接から人間性、資質なども評価されるため、自分の得意分野を活かせる入試形態だと思います。私の友人は英検準一級を取ったことを強みとして、外国の方が増える現代にあった英語に強い看護師をめざしていることや、海外を見据えた語学力を修練していることを伝え、学校推薦型選抜に合格していました。自分の得意分野や強みを看護師に必要だと結びつけることが出来れば、入試に非常に有利になると考えられます。
〇選考プロセスについて
1次選考は書類審査です。提出書類は高校の先生に書いてもらう推薦書、自分で用意する志望理由書・任意提出書類になります。提出書類に基づいて、志望動機や学業成績、課外活動などを総合的に評価されます。
2次選考には面接があります。面接では志望理由書に書いたことを中心に、志望動機や看護師としての将来像を深堀りされました。
〇推薦入試を利用した理由
名古屋大学医学部保健学科の看護学専攻では、学校推薦型入試で毎年約35名の学生を募集していました。看護学専攻自体の人数の枠が80人であり、その半分近くが推薦入試の枠であることがわかります。募集定員における推薦入試枠の人数の多さが、推薦入試を受ける決定的な理由となりました。また、私は高校の評定が比較的良く、表彰なども受けていたことも推薦入試への自信へつながりました。
さらに、私は高校時代、学業以外にも積極的に課外活動を行っていました。ボランティア活動で培ったコミュニケーション力や奉仕力、部活動の全国大会での経験など、看護学に関連した経験や熱意をアピールできる材料がありました。推薦入試なら、点数だけでなくこれまでの活動経験から得たものを活かせると考えました。
〇合格のために心がけたこと3選
まず1番に、共通テストで点を取る事を心がけました。共通テストで点が低くとも、面接や書類で意欲を伝えられるとはいえ、1次選考を突破したり、合格の可能性を上げたりするためには、共通テストで高得点を取ることは欠かせません。まずは、共通テストの得点をボーダーより多く取れるように努力することが必要となります。
2番目に心がけたことは、自分の強みを積極的にアピールすることでした。高校時代から課外活動に積極的に参加し、リーダーシップを発揮しながらコミュニケーション能力を磨き、議論をまとめる経験を多くしました。これらの経験を、看護師に必要な傾聴の姿勢や健康課題に向き合う姿勢として活かせると考え、書類や面接を通じてアピールしました。
所属高校から推薦されている以上、受験者はみな評定が良いと想定されるため、評定をより高くすることを目指すよりは、志望動機や課外活動の内容が充実するような経験を、高校生までにしておくことが重要だと考えられます。
例えば、英検準一級やTOEICでの高得点などは、国際的な看護師になりたいという意思をアピールでき、効果的だと考えられます。他にも福祉ボランティアや部活動での体験など、大きな賞でなくとも高校時代の体験から学べたことを、自分なりの言葉で看護の姿勢と結びつけることが大切だと思います。
心がけたことの3番目として、面接の対策を行ったことです。私は高校の先生や両親に面接を見てもらい、フィードバックを貰っていました。面接練習だけでなく、想定質問を事前に考えておくことも大切です。私の場合は、知人が専門学校に進み、看護師になり働く姿に感銘を受けたということを志望理由の1つに書いたところ、専門学校と総合大学の違いは何かという想定していなかった質問が来て、上手く伝えることが出来ませんでした。そのため、志望理由書を学校や塾の先生、両親などに見てもらい、想定質問を一緒に考えてもらうと良いと思います。
〇学校推薦型選抜はあくまでもチャンス
学校推薦型選抜には良いところや大変なところがあります。受験の際には、推薦入試はあくまでも合格できるチャンスが増えたと考えて、一般入試の2次試験の対策を確実にしたうえで取り組むことがいちばん重要だと思います。推薦入試の面接後、合格したつもりで気持ちが緩んでしまうことが多いため、気を引き締めて勉強し続けることが大切です。
より詳しく知りたい場合は、募集要項を見てみてください。私の経験が、名大保健学科合格の夢を持つ高校生にとって、少しでも参考になれば幸いです。
Profile
所属:医学部保健学科看護学専攻3年生
出身地:愛知県
出身校:愛知高等学校