みなさん、こんにちは。名古屋大学工学部の小林です。受験生のみなさん、共通テストまでのもう残すところ約一ヶ月となりました。この時期は焦りと不安が募る一方で、最後の追い上げによって得点を伸ばせる絶好のタイミングでもあります。今回はこの時期に実践すべき具体的な勉強法や心構えについてお伝えします。
●最後の振り返りをしよう
過去問や模試で自分の弱点を明確にし、追い込みで効率的に点数を伸ばしましょう。時間的にすべてを網羅するのは難しいので、点数を落としがちな部分を優先して取り組みます。「これだけは押さえておきたい」というテーマを一つずつクリアしていくと、効率よく弱点を補えると思います。多くの受験生はギリギリまで追い込んで点数を伸ばしてきますが、得意分野より苦手分野の方が圧倒的に伸び代があります。
●目標を明確に!スケジュールを必ず立てる!
テスト直前は焦ってしまいがちですよね。焦った結果何をすればいいかわからなくなり、がむしゃらにさまざまな勉強法に手を広げたり、何となく問題集をひたすら解いたりしがちです。それがダメというわけではありませんが、限りある時間なので出来るだけ効率よく点数を伸ばしたいですよね。勉強の目的意識を持つと自分の現状が理解できるのでオススメです。例えば、「数学で〇点を目指す」や「英語の苦手な文法を克服する」といった明確な目標を目に見える場所に貼ると、常に意識しやすくなるでしょう。
目標を達成するためには、計画的な学習スケジュールの作成が鍵になります。毎朝「今日は何をしよう」と考えるとスタートが遅くなりますし、テストが近づくほど何をやればいいか分からなくなって焦ります。まだ比較的余裕がある今、この先一ヶ月分の予定を立ててしまいましょう。例えば、「午前中は数学の過去問演習、午後は英語の長文読解に集中する」という具合に、細かく区切ると毎日困りません。ただし、予定通りに進まない日があっても焦らず、柔軟に調整していくことも重要です。
スケジュールを立てる際には、自分の得意科目と苦手科目のバランスにも注意しましょう。苦手科目があることは弱点が明確でそこに伸び代がある!というメリットにもなります。配点や自分の得意分野を考慮して優先順位をつけ、息切れしないように最終調整を進めましょう。
●共通テストの過去問を活用しよう
ただ解くだけでなく、解説をしっかり読み込み、「なぜその解答になるのか」を理解することが大切です。間違いは恥ずかしいことではないので、なぜ違ったのか、どうすれば正解を導けるのかをしっかり解決しましょう。間違えた問題をノートにまとめて復習すると、弱点克服が効率よく進むだけでなく、テストの直前に見直しがしやすいです。また、過去問演習の際には、実際の試験環境を再現して時間を計り、本番の緊張感を意識すると、当日に必要な集中力が磨かれます。時間配分の練習をしておかないと、問題を解けるのに最後まで行きつかなかったとか、見直しができれば簡単に見つかるミスを見落としてしまうことになりかねません。本番に余裕を持てるように必ず時間配分の練習をしましょう。
●効率的な勉強法を取り入れる!
集中力を高めるために私が実践しているポモドーロ・テクニックという時間管理法を紹介します。25分間の集中と、5分間の休憩を繰り返すことで効率的に学習できるというものです。人の集中は実はそこまで長く続かないようで、集中しているつもりでも徐々に能率が下がってしまいます。そのため、こまめに小休憩を取ることが最も効率が良いようです。ただ、過去問演習は長時間通しでやることに意味があるので、その時はこの方法は使わずに本番同様の環境で行ってください。
共通テストでは知識の暗記だけでなく、図表や視覚的な情報を使った問題が多く出題されます。問題の意図や出題傾向を深く理解し、「この試験は学生に何を求めているのか」を意識しながら勉強しましょう。
●緊張する時期だからこそメンタルケアを大切に
不安に押しつぶされそうになったときは、「今できることをやり切る」という意識を持ち、自分がこれまで積み上げてきた努力を信じましょう。「まだ時間はある」「自分ならできる」というポジティブな気持ちは、最後の追い上げを支える大きな力になります。
ネガティブな感情に囚われると集中力が落ち、勉強の効率が下がってしまうので、自分なりのリフレッシュ法を取り入れ気持ちをリセットしましょう。また、家族や友人と話をして気持ちを共有すると、緊張が和らぎ心が軽くなることもあります。時間がもったいないと思わず、メンタルケアも勉強時間だと思って、家族や友人との時間を削りすぎないようにしてください。
さらに、「ここまで頑張った自分を信じよう」「きっと成果が出る」など、ポジティブな言葉を実際に声に出して自分に言い聞かせると、自然と自信が湧いてきます。こうした心の持ち方が、勉強の効率を上げるだけでなく、本番での力を最大限に引き出す鍵となります。この時期は自分を追い詰め過ぎずに過ごしてください。
●体調管理も徹底的に!
特に試験直前のこの時期は、手洗い・うがいなどの予防策を徹底しましょう。また、栄養バランスの取れた食事と、早寝早起きのリズム、十分な睡眠で、試験当日に最高のパフォーマンスを発揮できるよう備えましょう。本番は午前中からなのに夜型の生活をしていると眠気で本気が出せません。一カ月あれば生活リズムは変えられるので、試験に全力が出せるように体調を整えていきましょう!
●まとめ
共通テストまでの一ヶ月間は、あっという間に過ぎていきます。しかし、この一ヶ月の使い方次第で、自分の実力を最大限に発揮できるかが決まります。最後まで諦めずに、自分の目標に向かって全力で取り組んでください!!あなたの努力が実を結ぶことを心から願っています。拙い文章ではございますが、最後までお読みいただきありがとうございました。
Profile
所属:工学部化学生命工学科3年生
出身地:愛知県
出身校:愛知県立岡崎高等学校