2026.10.14
共通テストの勉強法① ―効率よく得点を伸ばすには-
みなさん、こんにちは。秋が深まり、そろそろ共通テストに意識が向いている頃でしょうか。大学入試において、多くの受験生が避けて通れないのが「大学入学共通テスト」です。特に名古屋大学のような国公立大学を受験する予定の学生は、入試方式によらず、ほとんどが共通テストを受験しなければなりません。
共通テスト対策を始めようと思っても、「二次試験対策とは何が違う?」「過去問はいつから解けばいい?」など、疑問や悩みを抱えている人も多いでしょう。
共通テストで安定して得点するためには、単に問題集を何冊もこなすだけでは十分ではありません。基礎知識を身につけたうえで、共通テスト特有の問題形式や時間配分に慣れ、さらに「なぜ間違えたのか」を分析することが重要です。
そこで、共通テストを経験した先輩として、二部に分けて共通テスト対策についてお話していきます。今回は、共通テストの特徴から、勉強法、過去問の効果的な使い方まで解説します。
共通テストは「知識だけ」では対応できない
共通テスト対策を考えるうえで、まず理解しておきたいのが、共通テストは単純な知識の暗記だけを問う試験ではないということです。
大学入試センターは、共通テストについて、各教科・科目の知識や技能だけでなく、それらを活用して課題を解決するための思考力・判断力・表現力などを重視する方向で問題を作成しています。実際に大学入試センターは、毎年度の問題について評価・分析を行い、その結果を公表しています。
たとえば数学なら、公式を覚えているだけでなく、問題文から必要な情報を読み取り、どの公式や考え方を使うべきか判断する力が求められます。英語なら、単語や文法の知識に加えて、まとまった英文から必要な情報を短時間で探し出す力が必要です。国語でも、文章を何となく読むのではなく、設問の条件を確認しながら本文の根拠を正確に探すことが重要になります。
つまり、共通テスト対策では「知識を増やす勉強」と「知識を使って問題を解く勉強」の両方が必要なのです。
最初にやるべきことは「現在地の確認」
共通テストの勉強を始めるとき、いきなり問題集を大量に購入する必要はありません。まずは、自分が現在どの程度の実力を持っているのかを確認しましょう。
高校3年生であれば、4月から今までで何度か共通テスト模試を受けている場合が多いと思いますので、直近の模試結果を振り返ってみてください。まだ共通テスト模試の経験がない学生におすすめなのは、実際の共通テストの過去問や大学入試センターが公開している問題を、一度時間を意識して解いてみることです。
大学入試センターの公式サイトでは、過年度の試験問題や正解、出題方法、問題作成方針などが公開されています。ここで大切なのは、点数だけを見ることではありません。
間違えた問題を、次のように分類してみましょう。
- 知識が足りなくて解けなかった
- 知識はあったが、使い方が分からなかった
- 問題文の意味を読み違えた
- 計算ミスや読み間違いをした
- 時間が足りなくて解けなかった
- 二択まで絞れたが、最後に間違えた
この分類をするだけで、自分に必要な勉強が見えてきます。
たとえば「知識不足」が多いなら、教科書や基礎問題集を併用しながら知識を蓄えるべきです。一方、「時間が足りない」という問題が多いなら、共通テストのための知識を増やすよりも、時間制限を設けた演習の方が重要です。
共通テスト対策は「基礎→演習→実戦」の順番が基本
共通テストの勉強では、いきなり本番形式の問題ばかり解くのはおすすめできません。
基本的には、
「基礎固め」
↓
「共通テスト形式の演習」
↓
「過去問・予想問題による実戦演習」
という順番で進めます。
1.基礎固め
まずは教科書レベルの内容を確実に理解しましょう。英語なら単語・熟語・文法、数学なら公式や基本的な解法、国語なら古文単語・文法、理科や地歴公民なら用語や基本事項などです。
ここで注意したいのは、「参考書を読むこと」と「できること」は違うということです。たとえば数学の公式を見て「知っている」と思っていても、問題を見た瞬間に使えなければ、試験では得点につながりません。
覚えた内容は、必ず問題を解いて確認しましょう。
2.共通テスト形式の演習
基礎が身についてきたら、共通テスト特有の問題形式に慣れていきます。共通テストでは、複数の資料を読んだり、会話文やデータを分析したり、文章の中から必要な情報を探したりする問題が出題されます。
そのため、一般的な問題集だけで勉強していると、「知識はあるのに問題形式に対応できない」という状態になることがあります。
共通テスト形式の問題を解き、「どのように情報を整理すればよいか」を意識しながら練習しましょう。
3.過去問・予想問題で実戦演習
最後は本番を想定し、時間制限を設けた演習です。ここでは「正解すること」だけでなく、「制限時間内に解き切ること」を重視します。
本番では、分からない問題に時間をかけすぎると、後半の簡単な問題まで解けなくなる可能性があります。そのため、演習では「どの問題に何分使ったか」も記録しておくと効果的です。
ここまで共通テスト対策の流れについて説明しましたが、既に学校で共通テスト演習が始まっている学生もいると思います。「演習が始まっているのに基礎が固まっていなくてどうしよう」と悩んでいる方には、学校の演習を使いながら同時進行で基礎固めもしていくことをおすすめします。
つまり、演習として問題を解きながら、間違えた問題の解答解説をよく読み、わからない箇所は教科書などに戻って復習します。
基礎がすでに固まっている方に比べると、もちろん時間や手間がかかります。ですが共通テストの問題は、基礎知識が入っていないと、どれだけ演習を繰り返したとしても、ある一定の点数から伸びなくなります。そのため、基礎の定着は確実に行ってほしいポイントです。
過去問は「解いた後」が最も重要
共通テスト対策でありがちな失敗が、「過去問を解いて、丸付けをして終わる」という勉強です。実は、過去問は解き終わった後の復習こそ重要です。
たとえば80点だった場合、「80点取れた」と確認して終わるのではなく、残り20点を落とした理由を分析します。さらに、正解した問題についても、たまたま正解したものがないか確認しましょう。
特に重要なのが、「自信を持って正解した問題」と「なんとなく正解した問題」を区別することです。後者は、本番で少し問題の聞き方が変わると間違える可能性があります。
復習では、間違えた問題について、
「なぜ間違えたのか」
「正解するためには何が必要だったのか」
「次に同じタイプの問題が出たらどう解くか」
まで考えるようにしましょう。この作業を繰り返すことで、単に問題数をこなすよりも効率よく得点力を伸ばせます。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回は、より専門的な教科ごとの対策や、意識してほしいことを紹介します。
Profile
所属:情報学部自然情報学科4年
出身地:岐阜県