名大生ボイス

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受験勉強法

2016.12.07

  • 受験勉強法

廣瀬くんの受験勉強法-受験生のころを振り返って(高3編)

こんにちは!理学部1年の廣瀬です。早いものでもう12月、1年の締めくくりの月です。私も今年1年、やりきろうと決めたことをすっきり終わらせ新しい気持ちで来年を迎えよう!と思っていますが、あいにくこの寒さに、中間テストの勉強や課題を終わらせるために夜更かししたことが重なり、体調を崩しかけです。今週末には寮のイベントやTOEICを控え、やるべきことはたくさんあるのですがまずはしっかり睡眠と栄養を取って、体調が本格的に悪くならないようにしようと思っています。そういえば受験生のころは風邪をひいても気ばかりが焦って、無理を押して机に向かい、ボーっとして何も入ってこない、何も考えられない頭で英単語を詰め込んだり数学を解いたりしていました。体調が悪い時はさっさと休んでさっさと治し、本調子になってから勉強を再開するのが結局一番効率的、頭では分かっていてもそれを実践するのは難しいですよね。私も大学生になり時間と気持ちにゆとりができた今になってようやく、体調が悪い時はやることがあってもしっかり食べて早く寝る、これを実践できるようになりました。前回は私の高1・高2のころの生活を振り返り、受験にどのような影響を及ぼしたか、今になって思う改善点・評価点を書いていきましたが、今回は高3、つまり受験生本番の1年を振り返ってみたいと思います。

 

1学期

私の通っていた学校は多くの人が大学へ進学することもあり、受験まで1年を切ったということで、少しずつ緊張感が出てきた時期でした。部活動も、私は地区大会で負けてしまい、4月末で引退し、いよいよ受験生モードは本番になっていきました。部活を引退し、時間に余裕が出てきた中でまず手を付けたのは、苦手科目である数学と物理でした。数学は学習済みの1A2Bについても入試で出されるような応用問題はあまり解けませんでしたが、それよりも授業が始まった数学3の基本の定着を優先させました。私の学校は理系科目の進度はあまり速くなく、数学3を授業でやり終えたのは高3の秋ごろだったので、授業に合わせて復習・演習していく勉強法だった私が、数学3の基本を全範囲固め終えたと感じられたのは11月ごろでした。物理に関してもまだ授業は教科書を進めており(全範囲終わったのは数学よりも少し遅い時期だったように思います)、授業についていくので精いっぱいだったので、授業が全範囲終わるまでは復習と少し練習問題を解くことに終始していました。この時期からセンター試験に向けたマーク模試が本格化していきましたが、ものすごくできない教科はなく(勉強量の不足していた国語や地理、そして物理は物足りない点数でしたが)、また2次試験の配点が大きい大学を志望する場合は、秋や冬までセンター試験対策は先延ばしにしてもよい、2次試験の対策をぎりぎりまですることでセンター試験に向けた力もつく、という学校の先生の言葉や各種のサイトの記述を信じ、特にセンター試験に特化した対策はしませんでした。

 

夏休み

私の学校では夏休みも6年生(前回の記事で書きましたが私は中高一貫校に通っていました。学年は中学・高校と1続きで表していたので6年生=高校3年生のことです)は授業日がたくさん設けられていたり、模試も毎週のようにあったり、正味の夏休みは2週間くらいでした。それでも授業日は普段の平日よりも早く終わるのでいつもよりは自由な時間は多く取れるこの時期に、英語や国語の過去問演習、数学や理科の既習分野の応用問題、センター試験対策、さらに数学や理科の未習分野を授業より先取りして終わらせよう、と夏休み前に決心し有意義で濃い夏休みにしようと計画を立てました。しかし詰め込みすぎた計画は夏休みの初めごろに破綻し、結局夏休みを通して何をやったか覚えていないくらい中途半端なものになってしまいました。またこのころ受けた大学別の模試では、まだ未習分野も残っていた数学や理科だけでなく、得意教科であった英語、苦手意識のなかった国語でも手も足も出ず、結果はE判定、しかしまだ勉強が追い付いていらず、うちの学校はほかの進学校と比べ進度が遅いのだから夏に結果が出ないのは仕方ない、と楽観的に捉えていました。

 

2学期

私の学校では2学期の初めに体育祭がありました。体育祭は6年生が主になって作る最後の行事だったので、夏休み直前あたりから学年の雰囲気が受験モードから体育祭モードに少しずつシフトし、夏休み終盤では自主的に集まって準備するなど、体育祭一色となります。準備の最初のころは正直、不安がありました。模試の結果も良くなく、勉強も計画通りに進んでいない焦りがあり、体育祭の準備に時間を取られていて受験に間に合うのだろうか、という思いがあったからです。しかし準備が進んでいくにつれ、徐々に準備の楽しさや徐々に仕上がっていく喜びが不安を打消していきました。体育祭が終わるころには準備が終わってしまう寂しさを感じるようになりました。体育祭が終わると、あとは大きな行事もなく、再び勉強の毎日でした。基礎はもう固まっていると感じた文系科目は、センター試験の対策を始めたり、英作文は学校の先生に添削をお願いしたりと、学習の中での演習のウェイトを高めていきました。一方理系科目は教科書を一通りやり終えたばかりで、この段階で教科書の章末問題も解けるか怪しいレベルだったので基礎固めに時間を費やしました。11月くらいから理系科目でもセンター試験対策を始め、12月からはセンター試験対策をメインに勉強していきました。半年を通じマーク模試の点数自体はあまり伸びませんでしたが、マーク模試の難易度も時期を追うごとに高くなっているので安定しているのは実力が上がっている証拠と捉えました。年末にあった本番前最後のマーク模試でいつもより数十点、目標よりも百点以上低い過去最低の点数を取ってしまいましたが今までしっかりと点数を取れてきたのだから今回はたまたま悪かっただけだ、とあまり深刻に捉えませんでした。今考えると最後の模試で最低の点数を取ってよく引きずらなかったな、と思います。

 

センター試験本番

会場は自宅から遠かったので前日の夜から会場近くのホテルに宿泊しました。地理の地形図を読み取る問題に不安があったのでホテルで慌てて地形図の問題を数年分解いたのを覚えています。いつもと違う環境で、しかも本番前日で気持ちが高ぶって眠れないかな、と心配しましたが、案外すっと眠れました。当日は緊張して、忘れ物はしないか、マークをずらして塗ったりしないか心配は尽きませんでしたが、大きな失敗をすることなく無事受験し終えることができました。翌日の自己採点で普段のマーク模試以上の点数を取れていたことがわかり、安心したのを覚えています。この年は私の苦手な古文・漢文が今までよりも点数の取りやすい問題になっていたり、運が良かった面もありましたが、秋から本腰入れて取り組んだセンター試験対策の成果が実った部分も大きかったと思います。

 

3学期

センター試験が終わり、担任の先生や家族との話し合いの結果、名大を受験することに決めました。しかしセンター試験という大きなヤマを越え、勉強へのモチベーションの維持に苦労しました。またセンター試験直後に名大の過去問を解いてみると、英語や国語、化学はある程度の点数は取れても、数学では方針がたっても計算でミスを連発し、物理に至ってはほとんど解けない状態でした。時間もあまりない中で、物理を捨てて英語や化学で点を取って逃げ切ろうかとも思いました。しかし得意とはいっても名大の受験生の中でリードできるほどの点を取れる自信はなかったので、物理も大多数の受験生が取れるところは落とさないぐらいには苦手を克服しようと、この時期は他教科よりも時間を多くとって勉強しました。正直、本番までに対策が完了したとは言えず、1周も解けていないような参考書があったり、2次試験で頻出ではない分野の中には、基本問題も自信を持って解けない分野も残していたり、穴も多い中で本番を迎えました。

 

2次試験本番

2次試験もセンター試験と同様、前日からホテルに宿泊しましたが、この時もすっきりと眠れました。地下鉄で名大まで行ったのですが名古屋大学駅の混雑ぶりに驚きました。試験は物理がとても難しく手応えは全くなく、ほかの教科も自信を持ってできたものはあまりありませんでした。試験から合格発表までは卒業式もはさんだりとあっという間で、後期試験に向けた勉強は全く身が入りませんでした。

 

振り返ってみての感想

行事と勉強、両立できてよかった。

今、高校時代を振り返って1番印象深いのは6年生の体育祭です。数週間かけてクラスで同じ何かに向けて時間を割いて頑張る、ということは学校を卒業してしまうとあまりありません。そう考えると、しっかり体育祭という貴重な経験を楽しめてよかったと感じます。

見通しが楽観的だった、と感じる。

上でも書いたようにセンター試験前最後の模試で点数が出なくても落ち込んだりせず勉強を続けられたのは、自分は早くからこつこつ受験対策を始めているのだからきっと成果は出るという自信があったからだと思います。夏休みに受けた大学別模試の結果の悪さやセンター試験後の志望校の変更など、不安を感じた時もありましたが、受験において大抵のことは何とかなるで済ませてきました(普段は慎重でこんなに楽観的ではないのですが)。しかし例えば夏休みの模試についてもこのままではいけないと奮起し、勉強法を見直したりモチベーションを高めていっても良かったのではないかな、とも思います。神経質になりやすい受験生活において楽観的であることはいいことのようにも思いますが、切り替えのできなさ、反省して次に生かすという意識の低さという面ではマイナスにもなりうると思います。

運に助けられた部分も大きい。

上に書いたように、センター試験では苦手な古文・漢文が易しめの問題だったので私でも点数が取れ、また2次試験の物理は同級生の友人がみな難しいと言っていたことから、受験者の多くがあまり得点できず苦手でもそこまで差をつけられなかったのかな、と思います。また、この年は2次試験の数学で数学3の範囲の出題がほとんどなく、数学3の対策が手薄だった私にとってはラッキーな出題でした。このように受験を終えた今から考えてみると、運が良かったな、と感じる部分もたくさんあります。しかし入学後、困ることもいくつかありました。1番大きかったのは大学の数学の講義で、微分積分を扱う講義では当然ですが数学3で習うことを前提に発展させていくので、数学3があまり身についてなかった私にとっては最初のころは講義に追いつくのに必死でした。高校生のころから大学では数学を勉強したい、と思っていたのだから数学の対策は完璧にしてから受験に臨みたかったし、あるいは入学前に数学をさらっと復習するとかしても良かったかもしれません。

 

前回から引き続いて、私の高校生活を振り返らせてもらいました。次回は私の住んでいる寮について書いていきたいと思います。

 もうすっかり冬です。

Profile

所属:理学部1年生

出身地:愛媛県