2025.11.26
- 大学生活全般
イギリス短期研修に参加して①
はじめに
みなさん、こんにちは。名古屋大学経済学部経営学科2年の杉浦です。朝晩の冷え込みが日ごとに増し、冬の足音も聞こえ始めました。皆様、お体に気を付けて、体調を崩さないようにしてください。
今回は、私が今年の夏休みに参加した短期海外研修Cイギリスシェフィールド大学研修について書かせていただきます。海外に興味がある方や、名古屋大学の留学プログラムに興味がある方の参考になると嬉しいです。
留学先大学:シェフィールド(イギリス)
短期研修のプログラム名:短期海外研修C
期 間:2025年8月9日~8月31日
名古屋大学の海外短期研修について
名古屋大学の短期留学プログラムは、全学で行われている留学期間2~5週間程度の研修です。そのため、学部に関わらず参加することができます。講義の履修や地域研究などが中心のプログラムと、語学学習が中心のプログラムがあります。参加条件などが比較的緩やかなため、準備期間が短く、参加しやすいです。
私は、海外留学室が主催している、国際理解科目としての海外短期研修に参加しました。海外での学習は、春学期と秋学期の長期休暇中に実施され、単位取得をすることができ、また、科目によって学習内容・目標や渡航先が違い、自分で選択することができます。私は、短期海外研修C(シェフィールド大学)でイギリスを訪れました。
今回の留学先を決めた理由
私が、短期海外研修に参加したきっかけは、大学生活での学びが社会人になったときにどのように生かせるのか、自分の将来について新たな価値観や一歩を踏み出すきっかけと可能性を探したかったからです。留学をすることで、自分の得意とすることを選択し、迷った時や困ったことがあっても経験が自信に繋がると考えました。
多くの研修がある中で、私が短期海外研修Cイギリスシェフィールド大学研修の履修を希望した動機は2つあります。
1つ目は、海外での寮生活は、大学生だから経験できる、やりたいことだったからです。シェフィールド大学では、3週間ほどの寮生活で、世界中から集まった学生と交流をすることで様々な考え方や体験に触れ、私には足りない必要なことに気づくことができるようになることを目指しました。
2つ目は、自分の考えや思いを英語で伝えるために、英語力をより向上させたいと考えました。これまで私が参加した海外研修は1週間程度であり、経験したことを試行錯誤して実践した学びをする機会が足りないと思っていました。この経験を通して、場面に合わせた英語でのコミュニケーションをとることができるので、今回の3週間のシェフィールド大学研修に惹かれました。そして、本場のイギリス英語を学習し、積極的に英語のコミュニケーションをとることで、より実践的な英語力を身につけたいと考えました。
イギリスのシェフィールド大学について
シェフィールドとは
シェフィールドは、イギリスのイングランド中部にある工業都市です。ロンドンから電車で約2時間半に位置しています。鋼業の中心地として栄え、「スティール・シティ」とも呼ばれます。特にステンレス製品(ナイフ、フォークなど)で知られています。市の面積の半分近くが森林や緑地で占められており、近くにはピークディストリクト国立公園があります。工業都市でありながら自然も豊かなのが魅力です。また、サッカー発祥の地の一つと言われ、世界最古のサッカークラブであるシェフィールドFCがあります。
シェフィールド大学とは
シェフィールド大学は、19世紀末から20世紀初頭にかけて設立された、産業革命で栄えた大都市の伝統ある大学グループ「赤レンガ大学群」に属しています。ノーベル賞受賞者を複数輩出しており、研究機関に贈られる「クイーンズ・アニバーサリー賞」を複数回受賞するなど、世界トップクラスの教育・研究水準です。特に工学や建築学の分野で高い評価を得ており、120カ国以上から学生が集まる国際色豊かな大学です。
イギリスシェフィールド大学での学び
シェフィールド大学での授業
| 月 | 火 | 水 | 木 |
金 |
|
| 9:30-11:00 | Language Exchange | ||||
| 11:00-11:30 | Break | ||||
| 11:30-13:00 | Language Exchange | ||||
| 13:00-14:00 | Lunch | ||||
| 14:00-15:30 | Option Class | Lecture Preparation Class |
Online Lecture (14:00-15:00) |
Option Class |
Self-study/ Free Time |
| 15:30- | Social Activities | ||||
上の表は、シェフィールド大学研修の1週間のスケジュールです。クラスのレベルは、研修の初日にクラス分けのテストを受けて決められました。1週間に1度、授業についてのフィードバックを個別に受けることができたことは大変良かったです。シェフィールド大学の授業は自分の興味に合わせた授業を受けることができることと、自分から積極的に動くことで英語でのコミュニケーションを増やすことに魅力があると思います。
午前中の授業は、Language Exchangeという授業で1日交代によって、2名の先生が講義をしてくださりました。私のLanguage Exchangeの授業では、TED(毎年開催されている世界規模的なカンファレンス)のスピーチを聞いて、英語について勉強しました。スピーキング、リスニング、ライティング、リーディングの英語4技能それぞれについて学びました。少人数クラスだったので、ネイティブ英語の使い方を聞いて真似をすることや、多くの質問をすることができました。また、文法の間違えをその場で直してもらって、授業の最後に確認する時間が設けられていて、毎回新しい語句について覚えることができたのは、大変勉強になり、学んでいて楽しかったです。さらに、TEDのスピーチに関連した社会問題のトピックについてグループで話し合うことや、プレゼンテーション、イギリスでの事情を聴きました。授業はすべて英語で行われますが、テキストを使って難易度を上げながら学ぶため、1回目のリスニングで聞き取れなくても4技能を使って学んでいるうちに理解が深まっていきました。
午後の月曜日と木曜日の授業は、Option Classがありました。Option Classは、個人の希望に合わせた授業が受けられます。私は、生活で使える会話を学ぶSocial Englishを選択しました。イギリスの生活の一場面についての動画を視聴して、ブリティッシュイングリッシュの会話フレーズを学びました。この会話フレーズは発音の仕方によって感情を表します。何度も練習をすることで、ただ発音するだけではなく、どのような場面での会話かを判断する練習にもなりました。また、火曜日は水曜日のOnline Lectureに向けたPreparation Classを受けました。 Preparation ClassとOnline Lectureではイギリスについて学ぶことができます。全3週間のうち、1週目はBritish Character、2週目はLaw and Order、3週目はBritish Family and Religious Lifeについてでした。イギリス文化について私は全く知らなかったので、毎週の講義を受ける度に、イギリスについての知識が深まりました。自分の環境が講義とリンクしていく体験がとても面白く感じました。
シェフィールド大学のアクティビティ
さらに、シェフィールド大学では、授業後に自分で予約をすることで参加できるSocial Activitiesもありました。私は、卓球、スカッシュ、芸術に参加しました。特に、スカッシュは初めて体験するスポーツだったのでとてもワクワクしながら参加することができました。スポーツを通じて、現地の先生と気軽に英語で会話をすることができたので参加して良かったです。土曜日にも自分で申し込むことで参加できるSchool Excursionという遠足もありました。私も一度参加をして、ノッティンガムという街を訪れました。ノッティンガム城がとてもきれいでした。
▼ノッティンガム城

シェフィールド大学には名古屋大学以外にも韓国からの学生や、日本中の大学の異なる学年の学生が学びに来ていました。他大学の友達と土曜日や日曜日に、ヨークという街やピークディストリクト国立公園を訪れたことや、違う日には他大学の方の寮に招待してもらってピザパーティーをしたこともとても良い経験でした。良い友達に巡り会うことができ、本当に感謝しています。寮生活だからできた経験で、本当に楽しかったです。
▼ヨークミンスター

▼クリフォードの塔

これから英語をより勉強したいというモチベーションが上がりました。そして、自分の専門分野ではない分野の勉強も、知ることでさらにコミュニケーションが広がると感じたので、様々な話題にアンテナを張っていくことが大切だと思いました。
イギリス文化
私が留学で得た一番の学びは、イギリス文化についてです。Online LectureでBritish Characterについて学び、イギリスは家族や友達と楽しい時間を過ごし、人生を楽しんでいる文化があると学びました。特に、このイギリス文化を感じたのはお店の営業時間とストライキです。イギリスでは、17時にはほとんどのお店が閉まります。そして、人々は家族や友達とディナーを楽しんでいました。また、大学の水曜日が15時のOnline Lectureなのは、水曜日がスポーツの日だから、学生の運動時間を確保するためでしたし、金曜日が午前授業で終わるのは一週間の終わりを様々な体験に使って欲しいという思いから生まれているそうです。私も現地の方の生活を真似して、水曜日のOnline Lectureを友達と受講後にシェフィールド市内の散歩やカフェに行くことや、金曜日の授業後にピークディストリクト国立公園へ行き、自然に触れました。ワークライフバランスを大事にすることでリフレッシュしながら、日々、楽しく生活していることを知りました。

◀左の写真は映画『プライドと偏見』のロケ地になったチャッツワース・ハウスです。イングリッシュ・バロック建築様式です。
▶右の写真は英国伝統菓子ベイクウェル・プディングです。ベイクウェル・プディング発祥の地「ベイクウェル」で食べました。
後半②はこちら
Profile
所属:経済学部2年生
出身地:愛知県
出身校:南山高等学校女子部