名大生ボイス

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サークル活動

2026.08.31

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サークル創設のすすめ② サークルを作って得られたもの

前回の記事『サークル創設のすすめ① 「入る」のではなく「作る」という選択』では、同じ趣味を持つ人と交流できる場所を求め、名古屋大学でボーカロイドサークルを創設した経緯についてお話ししました。

「ないなら作ればいい」と考え、仲間を集め、初めて交流会を開いたときには、思い描いていた場所が形になっていく喜びがありました。しかし、サークル創設の面白さは、団体を立ち上げる瞬間だけにあるわけではありません。活動を続ける中で、自分たちの「やってみたい」が企画になり、それまで接点のなかった人同士がつながっていきました。

 

自分でサークルを作ると、どのような経験が得られるのでしょうか。今回は、実際に活動を続ける中で感じたメリットについてお話しします。

 

メリット① 自分たちの「やってみたい」を形にできる

サークルを創設する大きなメリットの一つは、自分たちで活動内容を考えられることです。既存のサークルには、それまでの活動を通して作られた方針や文化があります。一方、新しく作ったサークルには前例がありません。何をするのか、どのくらいの頻度で集まるのか、どのような人が参加しやすい場所にするのか。その一つひとつを自分たちで考えます。

 

もちろん、最初から明確な形が決まっていたわけではありません。集まったメンバーと「こんな活動をしてみたい」「こうすれば初めての人も参加しやすいのではないか」と話し合い、少しずつ形を作っていきました。「こんな場所があったらいいのに」という思いが、仲間との会話を通して企画になり、実際の活動として形になっていく。その過程には、既に用意された活動に参加する場合とは異なる楽しさがありました。

 

ただし、自由とは自分の意見を何でも実現できることではありません。参加する人の声を聞きながら、一緒に活動を考えられることも、創設の面白さだと感じました。

                                                       サークル1.png

メリット② 共通の「好き」から人とのつながりが広がる

サークルを作ったことで、それまで接点のなかった人たちとも出会うことができました。同じボーカロイドが好きでも、好きな楽曲や制作者、楽しみ方はさまざまです。音楽を聴く人もいれば、イラストや動画などの創作に興味を持つ人もいます。学部や学年も異なっていました。

 

共通の「好き」があることで、初対面でも会話のきっかけが生まれます。同時に、誰かがおすすめする楽曲を聴いたり、知らなかった創作分野について教えてもらったりする中で、自分の興味も広がりました。同じ趣味を共有していても、その楽しみ方は一つではないのだと気付きました。

 

また、自分が新しい人と出会えただけでなく、参加者同士のつながりが生まれたこともうれしく感じました。最初は名前も知らなかった人たちが、共通の趣味をきっかけに会話を始め、次の活動でも顔を合わせるようになります。そうした交流が少しずつ広がる様子は、活動を続ける励みにもなりました。

 

一人の「こんな場所がほしい」という思いから始まった活動が、誰かにとっても、新しいつながりを作るきっかけになる。それは、サークルを創設してよかったと感じる理由の一つです。

 

 

メリット③ 小さな行動の積み重ねが自信になる

サークルを運営していると、正解が分からないまま行動しなければならない場面があります。どのような活動なら参加してもらえるのか、初めての人が入りやすくするには何が必要なのか。誰かが答えを教えてくれるとは限りません。そのため、まずはできることを試し、参加者の反応を見ながら次の活動を考えました。うまくいったことは取り入れ、改善点は次に生かす。その繰り返しでした。

 

振り返ると、サークルを作った瞬間に行動力が身についたわけではありません。一つの企画を考え、準備し、実施してみる。そこで気付いたことを次に生かす。そうした経験を重ねる中で、分からないことがあっても、まずはできることから始めようと思えるようになりました。最初から完璧な答えを出そうとするのではなく、小さな一歩を積み重ねることが、次の行動につながる自信になるのだと学びました。

                                                    サークル2.pngのサムネイル画像

メリット④ アイデアが誰かの楽しさに変わる

自分たちで考えた活動に参加者が集まり、楽しんでくれたときには、大きな達成感がありました。企画の段階では、本当に楽しんでもらえるかは分かりません。それでも、実際の活動で参加者同士が楽しそうに話し、「楽しかった」「また参加したい」と言ってもらえたとき、準備してきたことが形になったと感じました。サークルを作る前に求めていたのは、同じ趣味を持つ人と交流できる場所でした。しかし、活動を続けるうちに、その場所は自分だけのためのものではなくなりました。

 

自分がほしいと思って作った場所が、誰かにとっても楽しみにできる場所になる。活動を実現した達成感だけでなく、それが誰かの新しい出会いや楽しさにつながることも、サークルを創設したことによって得られたものだと思います。

 

おわりに サークルを作ったからこそ得られたもの

サークルを創設して得られたものは、自分のやりたい活動を実現できたことだけではありません。一人では漠然としていた思いが、仲間との話し合いを通して形になりました。共通の「好き」をきっかけに、それまで出会わなかった人とのつながりも生まれました。そして、試行錯誤を重ねる中で、少しずつできることも増えていきました。

 

大学には、用意された活動に参加するだけでなく、自分の「やってみたい」を誰かと一緒に形にできる環境があります。最初から大きな団体や完璧な計画を目指す必要はありません。「こんな活動があったら面白そう」と思ったら、まずは周囲に話してみる。そんな小さな一歩からでも、新しい活動は始められます。

 

一方で、自由に活動できるからこそ、判断する責任や継続の難しさもあります。次回は、サークルを実際に運営して初めて分かったことについてお話しします。ここまでご精読いただきありがとうございました。

Profile

所属:情報学研究科 心理認知科学専攻 修士1年

出身地:岐阜県

出身校:岐阜県立関高等学校