名大生ボイス

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受験勉強法

2024.12.11

  • 受験勉強法

志望校を選ぶ時期と選び方①

みなさん、こんにちは。名古屋大学工学部の小林です。高校1、2年生の皆さん、志望校について考えたことはありますか?「まだ先の話」と思うかもしれませんが、志望校選びに早すぎるということはありません。むしろ早めに意識を持つことで、具体的な目標ができ、日々の勉強へのモチベーションが生まれます。「まだ決められない」と先延ばしにすると、いつの間にか時間だけが過ぎてしまうこともあります。志望校は重要だからこそゆっくり選びたくなる気持ちも分かりますが、まずは少しでも興味を持つことから始めてみましょう。多くの高校生が迷うこの問題について、私の経験と共にアドバイスを提供します。

 

●タイミングはいつがいい?

志望校を選ぶ理想的なタイミングは、高校2年生の秋〜冬から3年生の夏頃だと言われています。ただし、「いつまでに決めなければならない」という明確な基準はなく、自分の状況や進路の悩みに応じて柔軟に考えることも大切です。それでも2年生の終わりまでには「第一志望」といくつかの候補を絞っておくのが望ましいでしょう。
3年生になると受験準備が本格化し、自由に使える時間が限られてくるので、2年生のうちにオープンキャンパスや説明会に積極的に参加することをおすすめします。実際に大学に足を運ぶと、公式サイトやパンフレットでは得られないキャンパスの雰囲気を感じたり、教員や在学生の話を聞いたりでき、自分に合う環境をより具体的にイメージできます!
私の時代は、オープンキャンパスが新型コロナウイルスの影響で対面実施されず、オンラインで教授のお話を聞くことしかできませんでしたが、それでも生の声を聞き交流ができたことで非常に得るものがあり、志望校選びにとても役立ちました。今は対面で再開しているので、絶対に行って私が得た以上のものを体感してください。また、進学する大学以外に行く機会は意外と少なく、いろいろな大学の雰囲気を実体験できることはなかなかないので、少しでも興味がある大学には積極的に行ってみましょう!
焦る気持ちはどうしても出てしまいますが、志望校選びは焦らず慎重に進めてください。焦って決めて後悔することもあるため、何度も考え直しながら、自分の価値観や将来の目標を見つめ直す時間を取りましょう。そして3年生の夏休み前後には志望校を最終確定させることを強くオススメします。この時期は部活動の引退後で余裕があると思うので、受験・志望校のことだけにじっくりと向き合えると思います。
決定が遅れてしまう場合でも、国公立大学なら願書締切のある1月までは悩むことができます。実際に、私の周りにも締切の直前ギリギリに志望校を変えた人もいました。しかし、そうすると二次試験の対策や、大学についての情報などを吟味する時間が乏しくなりがちです。
また、1月には共通テストがありますが、自己採点の結果と自分の二次試験の実力を模試や過去問の出来から判定して、志望校を上げたり下げたりする人もいます。これくらいギリギリまで選ぶには第二、第三志望校まで考えておくことが必要です。いくつかの難易度の志望校を考えておき、共通テストの出来と相談しつつ最終的な志望校を確定するという手順が、最も現実的で成功しやすいと思います。
それでは、高校1年から3年までにかけてどのように行動すればいいのか見ていきましょう。

 

●高校1年生から始める準備

志望校選びを1年生のうちに始めるのは早いと思うかもしれませんが、この時期から考えると余裕を持って行動できます。まだ受験を具体的に意識していなくても、自分の興味や将来の方向性を考える大切な時期です。学校生活や部活動を通じて得意なことや好きなことを見つけ、志望校選びの基礎を築くことができます。
また、1年生のうちからオープンキャンパスや学校説明会に参加し、早い段階で情報収集を始めると、幅広い選択肢の中からより具体的な目標を設定しやすくなります。

 

●高校2年生で具体的な選定を

模試や学校の進路指導を活用して、自分の学力や志望校の入試傾向を把握することが必要です。1年生の時に参加していなくとも、必ずこの時期には進路説明会やオープンキャンパスに参加してください。各大学の特徴を詳しく理解しなければ、志望校を選ぶことは難しいです。

 

●高校3年生で最終決定と調整

受験勉強を本格的に始める前に志望校を確定させ、勉強へのモチベーションを高めましょう。過去問で出題傾向を把握し、本格的な模試を受けて志望校の選定を微調整するのも一つの手段です。難易度が合っていなかったり、分野が自分に合わないと感じたりしたら修正をかけていきましょう。自分と合わないモヤモヤ感は、大学中ずっと続く可能性もあります。必要に応じて毎回修正しながら、最適な進路を選んでいきましょう。

 

その②はこちら

 

Profile

所属:工学部化学生命工学科3年生

出身地:愛知県

出身校:愛知県立岡崎高等学校