2026年6月

総長っていったい何をしているのか、疑問に思っている皆さんも大勢いるかと思います。ここでは、私が日々取り組んでいる仕事やその中で感じたことなどを、自由闊達に紹介していこうと思っています。

 

6月23日③

その後、車で移動して、香港科学技術大学を訪問いたしました。これは自由闊達通信の4月23日に書いたように、本学の同窓生の王莉さんを通じて、筆頭副学長との面談を予定していたのがもともとの経緯です。残念ながら今回は所用で学長・筆頭副学長とも対応できないということで、代わりにチャールズ・ワン・ワイ・ン副学長、ホン・ロー工学部長、電子工学・コンピュータ工学が専門のケヴィン・ジン・チェン教授の3名にお会いしました。ちなみにチェン教授は、明日には名古屋に飛び、天野先生たちと木曜日に会う予定になっているそうです。

この大学ですが、海に面していて、アジアで最も美しいキャンパスに選ばれているとのこと、本当に絶景でした。また大学も創立35年という若さにも関わらず、すでに香港、そしてアジアのトップ大学へと成長、QSの最新ランキングはなんと33位、日本トップの東京大学の39位よりも上です。

最近では、広州キャンパスをオープン、こちらには旧来の学問体系ではなく、課題解決型の学部を設置、教員もほぼゼロから全て雇ったとのこと、まさに、新しい酒は新しい酒袋に盛れ、です。旧来の学問に縛られない教員・学生たちは、これから教育・研究両面で大きな成果をあげていくのではないでしょうか。

とにかく全てに圧倒されました。

 

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香港科学技術大学訪問の後は、ホテルに帰って夕食を近くの街でとり、翌日の帰国に備えました。ちなみに、ホテルのある大学駅から2つ離れた駅まで鉄道で移動したのですが、切符の代わりにクレジットカードがタッチで使えたのは本当に便利でした。

香港の中国本土との違いは、クレジットカードが使えることと、使っている漢字が繁体字という昔ながらのものであることです。日本人にとっては、街で見かける表示がとてもわかりやすいですね。

 

 

6月23日②

会議は終わりましたが、そのまま会場に残って韓国の2大学との懇談を持ちました。

最初は昨年本学を訪問いただいた高麗大学です。SKYという、ソウル、そして韓国を代表する3つの大学の一角で、夏と冬にアジアで一番の規模のスクールを行っています。昨冬には本学からもウィンタースクールへ学生を派遣させてもらいました。

今回はキム学長はご欠席、本学を訪問いただいたもうお一人、ソン・サン-キー副学長と、さらに海外連携オフィスのジャン・ドンヒョン所長、ウイリアム・スチュワート副所長(国際連携担当)の3名の方に対応いただきました。

サマースクール、ウィンタースクールには本学の招待枠をしっかり用意してくださっているので、是非とも学生に利用してもらいたいと思っています。残念なのが、サマースクールは6月の最終週から7月にかけて行われるため、学年暦の違いで学部学生は送りにくいところです。

K-pop人気もあり、最近はメディア学科の人気が鰻登りとのこと、興味を持つ学生も多いのではないでしょうか。

 

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続いては釜山大学校、こちらはチェ・ジェウォン・学長以下、上級副学長で原子核物理学者のイ・ジェウ副学長と国際担当のキム・ヨンヒ副学長がお相手です。釜山大学校とは、前回のAPRUをきっかけに大学間協定を結ぶことができ、今後は授業料不徴収で全学での交換留学が可能となります。早速本学のNUPACEを宣伝しておきました。

 

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6月23日①

APRU学長会議、二日目の今日が最終日です。

まずトップバッターとして香港中文大学の教育強化及び研究センターのセシリア・チュンセンター長による大学でのAIの使用の実態について、10分間のライトニングトークがありました。AI先進国の中国・香港でも、まだ半数以上の講義ではAIを使っていないとのこと、少し安心しました。ちなみにAI、すなわち人工知能と呼ぶのは冷たい感じがするからでしょうか、最近ではIA=インテリジェンス・アーギュメンテーション(Intelligence Augmentation)と呼ぶようにしているとのこと。知能増幅と直訳されますが、AIによって人間の能力を増強させるという意味合いで使われます。その元になるのは、人間中心のAI、Human Centric AIという考えです。

その後は、AIを使った教育について、シンガポール国立大学のタン学長をモデレーターに、サイモン・フレーザー大学のジョンソン学長、シドニー大学のスコット学長、ブルネイ・ダルサラーム大学のキフル学長、そしてカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校のアサニス学長がパネラーとして登壇してのパネルディスカッション、みなさん、AIの導入については苦労されている様子でした。やはりまず大学全体のガイドラインをしっかりと策定するところから始めているとの話しなど参考になりそうな点は多々ありました。ちなみにAIのTAを学生のために用意している大学もあり、なかなか刺激的でした。タン学長からは、今年の冬に数学の証明をAIにさせたら10の問題のうち8つほどで正解に達したとのコメントがあり、びっくりです。少し離れた分野の知識を利用するなどは人間ではできないとのことでした。とはいえ、使い物にならない間違った証明もいっぱい出てきたそうですが。

続いてのフラッシュトークは、香港中文大学の心理学科のウィニー・マク教授、内容はAIに翻弄される学生のメンタルケアの話題でした。鬱や睡眠障害などに半数近くの学生がなりかかっているとの深刻な状況で、オンラインを併用してのカウンセリングを進めているそうです。このあたり、本学でも参考になります。質問の時間がなかったのですが、AIにカウンセリングを委ねてしまっている学生の問題についてお伺いしたいところでした。

最後のパネルになりますが、大学と企業、政府など外部の連携について、香港大学のシーゲル副学長をモデレーターとして、国立台湾大学のディン副学長、ハワイ大学マノア校のシルモス学長、そしてヴィン大学のレ学長、そして私がパネラーとして登場です。

名古屋大学については、産学連携、特にトヨタとの連携と青色LEDの製品化への過程での豊田合成との協力について主に話しました。ハワイ大学マノア校のシルモス学長が、日本のすばる望遠鏡を含むハワイ島マウナケア山にある大型望遠鏡群を連携の実例のトップにあげていたのにはちょっと虚をつかれました。確かに大学外との強力な連携ですね。

最後にはデュアルユースに話が移って、地政学的な問題についても言及せざるを得なくなり、少し苦しい発言になってしまいました。学問が誰とでも自由にやれる時代がいつか戻ってくるのでしょうか…。

このパネルを最後に、後は会議のまとめ、これまでとったビデオを編集した会議のハイライト動画も投影され、その編集の素早さにびっくりです。

 

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6月22日②

昼休み、昼ごはんを食べる前に、我々名大一行は、まずはAPRU事務局との懇談、さまざまなプログラムを紹介いただき、参加を要請されました。その後引き続いて、南京大学との懇談です。南京大学は、前回の中国訪問の時に、訪問がかなわなかった大学で、この機会に是非お会いしたかった大学になります。1982年に大学間学術交流協定(MOU)を結んで以来、相当親密に連携してきました。現在でも学生や教員の交流が活発に行われています。

今回お会いできたのは、国際オフィスのグー・チェン所長とマネージャーのジャオ・ジュエンヤンさんです。学長が来られていなかったのは残念でした。以前名大に来ていただいたこともあるので、そのうちお会いできるものと期待しています。

 

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懇談の後、少し急いで昼食をいただき、午後は、私は学長のみの会議でした。

学長会議の前半は、APRUの運営について、財務などかなり突っ込んで話がありました。その後は、AIの活用について6人ほどの学長から報告があり、どこもみんな手探りながら頑張って導入している様子が伺えました。ここで立ち遅れてはいけないと強く感じさせられたセッションでした。なお部屋の冷房が効きすぎて、寒かったです。

学長懇談の後は、アデレード大学との個別懇談、お相手は、新任のニコラ・フィリップス学長とジェシカ・ギャラガー副学長です。旧アデレード大学(University of Adelaideと呼ばれていました)と南オーストラリア大学が今年の1月に合併してできたのが、アデレード大学(Adelaide University)です。フィリップス学長、1月に着任してから合併に伴う諸々に忙殺され、今回が初の外遊とのこと。本学とは、これまで医学部のジョイント・ディグリープログラムなどで連携があるのですが、この機会に、宇宙関連の研究や英語研修などで一緒にやれないか、お話ししました。アデレード大学は、我々の戦略的パートナーのフライブルク大学のエンハンスド・パートナーです。3大学で一緒にやれると本当に良いですね。

ところで、オーストラリア人のギャラガー副学長が、「宇宙関係が強く日本の機関とも共同研究をしている」と発言された際に、「宇宙=スペース」が「スパイス」にしか聞こえなくて、何度も聞き直したのは笑い話です。

 

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夜には、ホテルでガラ・ディナー、着席で新しく加盟した大学の紹介があり、学生による伝統楽器の演奏も披露され、賑やかに2時間ほど過ごしました。ようやく長い1日のプログラムもこれで終わりです。

 

 

6月22日①

いよいよ本日からAPRUの学長会議スタートです。会場はホテルの目の前の香港中文大学病院、10階1フロアが会議仕様になっています。

まずは主催者を代表して、シンガポールの南洋理工大学ホ学長によるプレゼン、人材交流とAIをテーマに話されました。面白かったのは、アメリカでは2022年から2025年で、研究者間で海外に移る希望が24%から40%に増加したのに対して、日本は24%から5%に激減したという調査結果でした。日本人はアメリカに行きたくなくなったので、こんなに下がったということでしょうか。

AIについては、AIの準備ができた卒業生を生み出すために、AIに断固として投資すべし、という強烈なメッセージが印象的でした。

その後、ホストの香港中文大学のロー学長の挨拶があり、グーグルのDeepMind Impact Acceleratorのディレクターという方のキーノートスピーチが続きました。こちら、シンガポールにいるラミン・ティナティという方で、このアクセレレーターとは、Google DeepMindの最先端のAI技術を活用し、気候変動や医療など社会の最も困難な課題の解決と社会的インパクトの創出を目的とする専門組織のことだそうです。

AIが研究をいかに加速させるか、ある生物学の大家が10年かけて仮説を立てて検証した研究を、同じ条件でAIにやらせると、もっともらしい仮説を何通りか順位をつけて出してくれて、その一番がまさに大家の得た結論と同じだったそうです。10年研究を早められる、というのは魅力的に思えますが、一方で、自分で仮説をあーでもない、こーでもないと考え、それを実証するための実験やシミュレーションをすることこそが、サイエンスをする喜びと感じる私からすると、これからはどこに喜びを見出すのかよくわからなくなった講演でした。

次のキーノートスピーカーは、フィリピン大学機構のヒメネス機構長、名大にも来ていただいた方で、大学の社会的役割について熱く語っていました。

午前の最後は、アデレード大学のフィリップス学長、香港中文大学のロー学長、南カリフォルニア大学のキム学長、ヒメネス機構長が登壇して、大学の新しいモデルや社会連携のあり方など幅広い話題についてパネルディスカッションが行われました。モデレーターはメキシコのモンテレイ工科大学ヴェガ副学長でした。みなさんそれぞれご意見がある方々ばかり、議論が白熱して時間延長してしまいました。

 

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6月21日

本日から香港出張、APRUという環太平洋大学協会の学長会議です。

今回の学長会議はもともとフィリピンで開催予定だったのですが、エネルギー事情などから急遽香港に変更されました。ホストは香港中文大学になります。今回泊まったホテルも、以前、香港中文大学の創立60周年記念の式典に出席した際に宿泊したのと同じ場所、目の前が香港中文大学医学部・病院の建物で、こちらが会場になります。

午前中のキャセイパシフィック便で中部国際空港から香港へ直行、3時間半程度の短い旅でした。時差も1時間しかないので、楽ちんな旅といえます。

ホテルで少し休んだ後は、ジョッキークラブという競馬場に併設された部屋で行われた学長を対象にしたウェルカムレセプションに行ってきました。シンガポール国立大学、サイモン・フレーザー大学(カナダ)、カリフォルニア大学デービス校、国立台湾大学などの学長さんたちとテーブルを囲みました。

アメリカの大学では労働組合が学内にたくさんあって大変、カナダの大学からはアメリカのスポーツリーグに所属していたけど留学生が国境を越えるのが難しくなったので脱退したなど、皆さんいろいろ苦労されているようで、話題は尽きませんでした。

写真は、競馬場を見下ろすテラスで撮った学長集合写真です。私の左隣がベトナムのヴィン大学のレ学長、その隣がシンガポールの南洋理工大学のホ学長、私の右隣がシンガポール国立大学のタン学長、その隣が香港大学のツァン学長、そして慶應義塾大学の伊藤塾長です。

 

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6月20日

土曜日ですが、午後から本学のエクゼクティブ・トレーニング・プログラムであるNExTプログラムの開講式に出てきました。

今年で7期を迎えるNExTプログラムですが、今回も地元企業の期待の中堅社員たちを中心に14名の方にご参加いただくこととなりました。今日から、ほぼ毎週11月28日まで、11名の本学が誇る講師陣が受講生を刺激し続けます。

今回は受講生の皆さんの自己紹介があったのですが、皆さん、何が学べるのか、ドキドキ・ワクワクしているようでした。

1回目は、私が自身の研究内容であるビッグバンとその証拠である宇宙マイクロ波背景放射について、1時間超、熱く語らさせていただきました。やっぱり研究の話をするのが一番楽しいですね。

受講生の皆さん、長丁場ですが、どうかよろしくお願いします!

 

 

6月19日②

午後には、学術奨励賞の授与式です。この賞は、本学の大学院博士後期課程に学ぶ「特に優秀かつ将来の有望な学生」を奨励することを目的として、平成23年度から始めたもので、今回で16回目になります。本学の博士課程の最も優秀な学生を選んで表彰するというわけです。

人文社会系、理工系、生命系に分けて推薦をしてもらい、面接を経て決まった受賞者、今回も最大数の10名となりました。理工系では、情報学研究科の松清優樹さん、理学研究科の瀬野泉美さん、工学研究科の伊達俊坪さん、環境学研究科の七原宇紀さん、創薬科学研究科の田中裕真さん、同じく森田海斗さん、生命系では、理学研究科の山ノ内勇斗さん、同じく栗田岳歩さん、医学系研究科のシバル・パトリシア・アンジェラ・アルヴェロさん、そして生命農学研究科の倉満健人さんです。皆さん、本当におめでとうございます!また指導教員の先生方、日頃のご指導、本当に感謝いたします。

さて、このメンバーを見て気づくかと思いますが、今回は人文社会系の受賞者がいませんでした。標準修業年限である3年ではなかなか博士号が取れないことと関係しているかもしれません。来年は期待しています。

10名の方々にはそれぞれ副賞として学術奨励金50万円を授与させていただきました。それに加えて、篤志家の寄付に基づいてさらに特別奨励金10万円を松清さん、栗田さんに授与いたしました。お二人、ダブル受賞、おめでとう!

また、この10人のうちから、3名を日本学術振興会育志賞の候補者として推薦することとしました。全国区での激戦ですが、昨年、一昨年と本学から受賞者を出すことができました。今年も楽しみにしています。

最後に、今回受賞の10名の方は、秋のホームカミングデイに合わせて、3分間で研究内容のプレゼンを行なっていただくNU3MTに出場できる権利を差し上げました。その折には、本学の誇るトップ大学院生の力いっぱいのプレゼンをオンラインにてお届けいたします。10月2日金曜日、夕方17:30からを予定しています。楽しみにしていてください!

 

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6月19日①

本日は全学教育科目「名大の歴史」の一コマとして、講義を行いました。年に一回実施しているもので、全学教育棟の教室になります。

名古屋大学の成り立ちや大事にしていることを中心に1時間半、じっくりと語ってきました。大事にしていることとして、「世界屈指の研究成果を生み出し、勇気ある知識人を育成すること」、「開かれた大学であること」、「自由闊達な学風であること」の3つを挙げておきました。

今後は社会との連携が重要である、という話をずいぶんしたからでしょうか、終わった後、学生から、「文学部の学生だが文学部の話が全然出てこなかった」と言われ、ちょっと参りました。文学部の皆さん、ごめんなさい。人文学系がどのように社会と関わっていくのか、特にAIの時代、その役割は重要となってきているとは答えたものの、うまく伝わったでしょうか。

 

 

6月18日②

夕方にはオンラインで、名古屋大学出版会の評議員会がありました。

名古屋大学をはじめ中部地方の各大学における研究成果である学術図書の刊行事業を行い、中部地方の、さらにはわが国の学術・文化の振興に寄与することを目的に設立されたのが名古屋大学出版会です。名古屋大学の総長が会長となり、実際の運営は理事会、そして評議員会がそのチェックを行う体制です。

名古屋大学出版会は、非常にレベルの高い学術書を出版することで有名で、令和7年度には34冊の新刊図書を刊行、また多くの書籍が賞を受けています。なお昨年、私から本学を含む中部地方の大学の教員が著者となっている書籍が少ないことに苦言を呈したこともあるのか、今回は、著者と中部地方との関わりをきちんと示していただき、半数以上が関連していることがわかりました。

良い書籍を出したいがために、著者を中部地方に限定したくない、という気持ちもわかりますが、初心に立ち返って、是非本学をはじめとするこの地域の大学から素晴らしい書籍を生み出していただきたいと強く希望しています。

今回、理事の改選があり、これまで長年名古屋大学出版会を支えてこられた西澤泰彦名誉教授(環境学研究科)、松下正名誉教授(医学部附属病院)のお二人が退任となりました。西澤さんには特に理事長をお願いしていました。お二人のご尽力に心から感謝したいと思います。ありがとうございました。

 

 

6月18日①

本日午後には、岡本若手奨励賞の授賞式がありました。

本学の名誉教授で特別教授の岡本佳男先生が日本国際賞を受賞されたのを機に、その記念として本学に寄附された資金を基に、岡本先生の高い志に応える形で、2019年に創設いたしました。対象は自然科学・技術の分野で、本学の大学院博士後期課程在籍時に優れた博士学位論文を発表した若手研究者です。

今回の受賞者は、理学研究科で学位を取り、現在は大阪大学で研究員をされているガオ・ビカイさんと、生命農学研究科で学位を取り、現在は千葉大学で研究員をされている岡本真由子さんのお二人でした。

ガオさんの研究は、恒星の終末の一つの形態である中性子星の内部物質に関するもの、岡本さんは鳥類がどのように母親から免疫を卵を通じて雛へ伝達するかという内容でした。

お二人とも研究への意欲がとても強く、現在は研究員として思う存分研究をされている様子でした。これからの活躍、本当に楽しみにしています。

 

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6月16日

本日は、お昼にダイドー株式会社の山田貞夫会長への紺綬褒章伝達式がありました。

山田会長は一代でダイドーを従業員1000名の産業用ロボット商社に育て上げた立志伝中の人物、これまでも私がコーディネーターを務めていたリーディング大学院プログラムなどに多額の寄付をいただいています。今回は、若手研究者の育成プログラムT-GExへのご寄付による日本国政府からの紺綬褒章授与となります。私が成り代わってお渡ししました。

 

午後にはレジリエント・バイオ地域モデル拠点ReBio-HUBのキックオフシンポジウムに出席してきました。本学と岐阜大学が東海国立大学機構のもとに推進する新たな連携拠点になります。

今回は、拠点長の生命農学研究科五味高志教授、機構長の挨拶などに続いて、3名のゲストの方の基調講演がありました。本学同窓生である小坂善太郎林野庁長官は「レジリエンと社会における森林の役割」、サントリーの社内スタートアップWaterScapeの川崎雅俊代表取締役社長は「水がつなぐ地域社会の森林・農業・人〜人と自然が響き合う流域社会の実現を目指して〜」、そして東海農政局の松下茜企画調整室長は「東海地域における農政課題と地域連携の展望」というタイトルでそれぞれお話くださいました。

どの講演もとても興味深く、あっという間の時間でした。例えば最後の松下さんからは、農業の担い手が劇的に減ってきていて、高齢化が進んでいる、解決策はスマート農業、というような話がありました。スマート農業のためには、リンゴなどをこれまでのように分散して植えるのではなく、枝が横に広がらないように品種改良をすることで、列にして植えれば機械での収穫が簡単になるなどは、コロンブスの卵でした。

これからのReBio-HUB拠点の活動、楽しみにしています!

 

さらに夕方には、ホシザキ奨学金の授与式がありました。今日は盛りだくさんです。

これまでも何回も紹介していますが、ホシザキ奨学金は、業務用厨房機器のトップメーカー、ホシザキの坂本精志会長が、奥様の春代様と共に、「ものづくり」に関わる学生を支援したい、ということで本学に設立した返還不要の給付型奨学金になります。

今年も、工学部・情報学部の3年生から15名、工学研究科・情報学研究科・環境学研究科の博士前期課程1年生から23名が選ばれました。

授与式では、坂本会長のご挨拶に続いて、学生からのスピーチもあり、また式終了後の坂本会長を囲んでの懇談会では、坂本会長から、幾つになってもチャレンジを忘れてはいけないとご自身の体験を交えた非常に刺激的な話がありました。

奨学生となった皆さん、おめでとうございます。これでバイトをしなくても良くなったと思います。しっかり勉学に励んでください!

 

 

6月15日

本日は、午前中の運営会議等が終わった後、午後には、卓越大学院プログラムTMIのプログラム・オフィサーによる現地訪問がありました。

TMIは補助金をもらう最終年度になっていて、この冬に最終審査を受けることとなっています。プログラム・オフィサーは、常日頃プログラムに寄り添って助言をいただいている存在で、今回も最終審査に向けて貴重なご助言を下さいました。やはりこのプログラムの1番の特徴は、文・理の学生が垣根なく参加しているところで、その教育効果をどう見せるかが鍵ではないかと思っています。

 

夜には、豊田講堂の中のユニバーサルクラブでの学生研修プログラムのフェアウェル・パーティ(送別会)に出席してきました。毎年農学部の資源生物科学科が実施しているプログラムで、同学科の3年生有志とタイのカセサート大学農学部・獣医学部、カンボジアの王立農業大学の農学部・獣医学部の学部学生(と一部大学院生)が、共同で学ぶというものになります。学生たちは本学で一週間ほど研修を受け、次にカンボジアで研修を受ける、という三大学での「交換留学」のようなプログラム、学生同士が非常に仲良くなって毎年大好評です。

今年度は、カセサート大学が11名、王立農業大学が15名、本学は25名の3年生学生と大学院生のTA5名、また教職員が加わっての研修となりました。毎年の特徴ですが、本学を含めて極めて女子学生率が高くなっています。

パーティでは、私からの挨拶などに続いて、全員に記念品(名大マークのマグネット)を贈呈、記念写真を撮った後に、懇談と出し物、という順で続いていきました。出し物というのは、三大学がそれぞれ工夫を凝らして考えるもので、最初の名大は伝言・ジェスチャーゲームや腕相撲大会、腕相撲では中園研究科長が若い人と対戦、後で手を痛めないか心配です。

そのあとは海外2大学の番で、ダンスなどで私も一部は一緒に踊らされて疲れました。周藤副総長はノリノリでした。

皆さん、ぜひ、名古屋大学にまた来てくださいね!

 

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6月13日

本日、夕方には、全学同窓会関西支部の懇親会に行ってきました。場所は大阪駅近くの中央電気倶楽部、今は改装中の東京の学士会館に似た重厚な昭和の建築物です。

総会・講演会が前半にあるのですが、今回は懇親会のみの出席になってしまいました。ちなみに、講演会ですが、昨年は私が宇宙の話をしたのですが、今年は河江先生によるエジプト・ピラミッドのお話、聞けなかったのは大変残念です!

懇親会では、年に一度しかお会いできない方々に再会でき、楽しい時間を共有させていただきました。また来年も皆さんの元気な顔を拝見するのを楽しみにしています!

 

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6月12日

本日はひたすら会議が多く、途中で気が遠くなってきました。夕方18時過ぎまで13の打ち合わせ・会議・雑誌インタビューです。

何やかやで。結局、帰りが遅くなってしまいました。

それにしても、海外出張の疲れが抜けない…

 

 

6月11日

本日は、午前中の最後に、三菱UFJ国際財団の評議会にオンラインで出席しました。

本当に、ここのところ財団の評議会続きです。この財団は、国際理解及び国際間の交流を推進するとともに、これに資する内外の人材を育成し、もって我が国とアジア諸国をはじめとする世界各国との国際親善及び世界平和の推進に寄与することを目的として設立されました。

三菱UFJは銀行が合併してできた銀行ですので、財団も同様に合併してできました。その元となった財団の一つが、東海銀行国際財団です。そこで今でも名古屋・東海地域との縁が続いていて、本学や南山大学が支援を受けている関係で学長・総長が評議員となっています。評議会は東京駅すぐ近くの三菱商事ビルで行われ、実際にそちらに出席すると、昼食会もセットになっているのですが、オンラインだと残念ですね。

三菱UFJ国際財団から本学には、特に、アジアサテライトキャンパス学院の学生(現地の公務員や教員など)が名古屋大学に来てチュートリアルを受けるための費用への支援をいただいています。感謝いたします。

 

お昼からは、月例のCBCテレビ番組審議会、今回は「焼ける海」〜”美し国みえ”30年の憂鬱〜というドキュメンタリーの審議でした。磯焼けの問題を取り上げたなかなか重厚な番組で、概ね委員からの評価は高かったです。ただ解決策が提示できないもどかしさは、みなさん指摘していました。

磯焼けは、全国の岩場で起こっている現象で、温暖化や海水の栄養減、黒潮の蛇行、ウニや魚による食害など様々な要因で、海藻が消えてしまって、それを食べる伊勢海老やアワビなどの高級食材が取れなくなっている問題です。このような難しい問題こそ、大学・学術界が取り組む課題ではないかと思いました。

 

 

6月10日

本日は午前中から昼にかけて、公益財団法人NGK留学生基金の評議員会に出席、熱田にあるNGKの本社まで出かけて来ました。ご存知の通り、NGK株式会社はこの春までは日本ガイシ株式会社でした。名称変更、N=日本、G=ガイシ、K=会社、だそうです。

本留学生基金では、留学生が学業に集中できる住環境を提供するためのNGKインターナショナルハウスへの入居と、奨学金事業の2本柱での支援を行っています。

八事にあるNGKインターナショナルハウスは、定員40名、各部屋ユニットバス・トイレ付き、部屋代がわずか月6000円という素晴らしい環境です。4月1日現在で、17カ国からの留学生で満室となっています。場所が本学の留学生にとても便利、ということもあって、名大生も多く住んでいます。

奨学金は年間20人に支給、月額12万円、最長2年間ですが、給付ということで返還を求めません。こちらも、9カ国20名の留学生が現在受給中だそうです。こちらもありがたいことに本学の学生も多数支援いただいています。

評議員会では、2025年度収支決算、評議員選任、理事選任を粛々と可決しました。その中で、物価高もあるので、奨学金の月額を増額することは可能か、と質問させていただいたのですが、検討中との回答でした。どうかよろしくお願いします。

NGK留学生基金、留学生への支援、本当に感謝いたします!

 

NGK留学生基金から帰ってきて、午後には、文部科学省の科学技術・学術審議会の下にある人材委員会にオンラインで出席しました。「新しい時代の科学技術人材に関する基本政策」という政策提言のまとめの議論です。科学技術や人材の力こそが国の存立・発展の礎という認識のもと、科学技術人材に関わる政策・施策等を一体的・体系的・総合的に推進するための基本政策という位置付けになります。

国からの補助金を具体的な施策につけていくことにもつながる、非常に重要なまとめです。委員全員から、全体の方向性や、さらに加えるべき点など、さまざまな意見が出されました。まもなくまとまる予定です。公表されますので、科学技術人材育成に興味のある方、ぜひご一読ください。

 

 

6月9日

本日は、午前中から午後の初めにかけて打ち合わせ合計8件、そのあと名古屋駅に出かけて、東海・信州地区の国立大学、国立高専の集まりであるC2-FRONTSの懇談会に出席して来ました。

場所はいつもと同じ、JRゲートタワー16階、15時から17時まで2時間行われました。

最初は12のタスクフォースからの活動報告、その中で本学が中心となっている、コンソーシアム方式による博士課程教育の共同実施、地域連携型半導体人材育成拠点の形成、スマート技術を基軸とした東海・信州地域における果樹の温暖化対策に関する研究拠点の形成の3つについて、私から報告いたしました。

その後、高等専門学校からの報告がありました。豊田高専の阿波賀校長から、優秀な高専専攻科生を大学院へ導く方策、高専から大学への編入生の受け入れ拡大と定員枠の設定、教員養成系学部への高専生編入学、博士課程大学院生を対象とした高専教育実習、という具体的な課題提案があり、その解決のためのワーキンググループの設置も併せて提案されました。大学と高専の連携、今後ますます重要になっていくと思います。本学を含む、関連する大学からは、工学系の研究科長などに出ていただいて、ワーキンググループを発足させることとなりました。

阿波賀校長は、理学研究科の同僚で、私のすぐ後に研究科長をされた方で、気心がよく知れています。彼からの積極的な働きかけ、しっかり受け止められればと思っています。ちなみに、この春から沼津高専の校長になった山田光太郎先生は、私が理学研究科長だったのと同時期に東工大の理学研究院長(研究科長相当)だった方で、10大学理学部長会議で旧知の方でした。高専の校長先生は、工学系の方が多いのですが、理学系がお二人もいらっしゃるのはちょっと珍しいですね。

高専からの報告・提案の後は、大学のトップマネジメント研修、そして、C2-FRONTSをより実質化するための懇談を行い、終了しました。

終了後は、場所を移して意見交換会、本音の話がどんどんと出てきて刺激的でした。

 

 

6月7日

土曜日ですが、週末の全学同窓会支部シリーズ、今回は、遠州会総会で場所は浜松になります。

駅に程近いホテルクラウンパレス浜松で18時から、ということだったのですが、到着してみたら皆さんもう集合写真を待ち構えていらっしゃってびっくりでした。空けていただいていた真ん中の席に座って、2回に分けて撮影をしました。

 

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今回の出席者は40名強、去年お会いした方も多く参加くださいました。土地柄、ヤマハ、ヤマハ発動機、そして浜松ホトニクスなどのOB/OGや現役の方、さらにお医者さんの参加が多かった印象です。お医者さんで言えば、濱口元総長と同期で、今年の関東支部で講演いただいた武藤先生とも同期の三人の方からご挨拶いただきました。

さて、まずは総会で、事業報告、会計報告などがあり、役員の改選などが決議されました。その後、来賓の私、伊藤義人全学同窓会副会長、木村彰吾全学同窓会代表幹事がそれぞれ挨拶し、そのまま懇親会に突入です。

本当に和やかに、温かい雰囲気で懇親会は進行し、全てのテーブルの方と懇談できました。メンバーが少し固定しているとのことだったので、若手には特に友達を連れてきてください、とお願いをしておきました。

この懇親会、毎年ビンゴ大会で盛り上がります。去年も景品をもらえたのですが、なんと今年もいただきました。ありがとうございます。また来年、皆さんの元気な顔が見られることを楽しみにしています!

 

 

6月5日

本日早朝、羽田に着きました。そのまますぐに京浜急行で品川へ、そこで新幹線に乗り継いで、名古屋大学まで荷物ごと戻ってきました。

戻るとすぐに何件か打ち合わせが。ランチはその合間に取り、13:30からは愛知学長懇話会をオンラインで実施です。愛知県の52大学を結ぶネットワークで、冬と夏の年2回開催、今回はオンラインでの開催です。

議案や話題提供の後の懇談事項では、AIをどのように教育に活かしているのか、という内容で、各大学の取り組みを伺いました。どこもまだまだ試行錯誤しているようですが、グループワークなどのいわゆるPBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)で活用しているなどが参考になりました。また、いよいよ直前に迫ったアジア・アジアパラ競技大会、学生ボランティアが5000名以上集まったということで、組織委員会の方も喜んでくださっていました。

 

愛知学長懇話会の後は、そのまま名古屋駅に向かい、京都へ。村田学術振興・教育財団の評議員会、理事会に出席してきました。評議員としての参加です。

この財団は、京都府に本社を持つ電子部品メーカー、村田製作所の株などを中心に設立されたものになります。これまで、学術研究、教育などに多額の支援をいただいているところですが、今回は研究助成、海外研究活動助成、国際会議参加助成、研究室インフラ整備助成などで応募総数がこれまでで最多の1134件、採択件数209件とのこと、本当に充実した助成です。これ以外にも海外の大学への研究助成、モノづくり教育支援、STEAM教育支援、STEAM研修支援といった高校・高専を対象とした教育助成事業も全国を対象に展開しています。

株の好調な配当を受け、さらに次年度以降は美術・工芸振興事業も始めたいとのこと、勢いがあります。

名古屋大学の研究者、研究助成が取れている件数は、まだまだ少ないようでした。頑張って応募してください!

 

 

6月3日②

考古学コレクションのあとは、ランチ、フライブルク大学の国際関係の方々とご一緒させていただき、その後、式典会場に移動しました。全てが徒歩圏内にあるのですが、考古学のコレクションだけが少し遠方だったので、トラムとバスを乗り継いでの移動でした。

名古屋大学グローバルキャンパス開所式とジョイント・ディグリー更新調印式を兼ねた式典には、両大学の関係者以外にも、ベルリンの日本大使館から遠路はるばる北浦康弘公使、渡辺洋平一等書記官、さらにミュンヘン総領事館山形実可副領事に来ていただき、また学術振興会のボン事務所からは旧知の林正彦所長、そして伊藤奨太副センター長、さらに筑波大学のボーフムオフィスから西島悠策さんにもご参加いただきました。

式典では、まず最初にクリーグルシュタイン学長、次に私、続いて来賓の北浦公使、ジョイント・ディグリー関係で、ルーツ・ヘイン医学部長、勝野医学研究科長の挨拶が続きました。次に、このジョイント・ディグリープログラムの唯一の修了生である伊吉祥平YLC助教が、自身の苦労話を交えながら、プログラムの成果を報告したのは皆さん、とても興味深く聞いていました。

挨拶が終わると、ジョイント・ディグリーの更新の協定書へのサインです。総勢6名、両学長、両学部長(研究科長)、そして、今回新たに協定に加わった生物学部のソーニャ・ヴェレーナ・アルバース学部長、これまでこの協定のためにフライブルク大学側でずっとご尽力いただいてきたクリストフ・ペータース分子医学部教授が、2名ずつサインをしました。

続いて、グローバルキャンパスの開所式ですが、看板の除幕を私とクリーグルシュタイン学長で行い、その後、プレゼントの交換、先方からは建物の新築などで定番のパンと塩、こちらは、ミニ樽による鏡開き、中身は本学の不老です。

その後は、簡単な懇親会を同じ場所で行い、お開き、本当に良い会になったと思います。学術振興会の林所長に乾杯のご挨拶をお願いしました。その中であった、ドイツ側が交流プログラムに申し込むと、初めてこちらからも応募が可能となる、という限定的な交流プログラムの紹介は初耳でした。

少し時間を空けて、カテドラル前のレストランで、フライブルク大学の学長、副学長らとの会食、最後の最後まで、忙しい日程の中、先方の皆さんにはお付き合いいただき、本当に感謝です。会食での話題の中で、ちょっとびっくりしたのは、教員採用に際して、採用しなかったものから訴えを起こされているということです。4件ほどもあって、今の所、全て勝訴だそうですが、例えばこれからの業績に期待して若手を採用したところ、業績の多いベテランが訴えを起こしたというような事例だそうで、本当に大変です。

明日は祝日とのこと、クリーグルシュタイン学長、本当にこの数日、お疲れ様でした。

会食の後は、明日の朝の飛行機に乗るために、そのままフランクフルトまで車で移動です。アウトバーンを最高時速190キロ強ですっ飛ばして、1時間50分ほどで空港まで到着、ICEよりも速かったです。後は飛行機に乗るだけ、3泊6日のドイツ出張もこれでお終いです。大変良い出張になったと思います。お付き合いいただいた皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございます。

 

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6月3日①

 本日午前中は、大学の博物学・考古学教室を訪問、考古学コレクションの見学と周藤副総長による考古学の研究発表にお付き合いしました。

現在改装中の建物の中ではありますが、イェンス=アルネ・ディックマン先生に展示品についてしっかりと解説いただきました。デイックマン先生は、日本通で、最初の挨拶は見事な日本語で通されたのはびっくりです。周藤副総長とは旧知で、数年前に本学を訪問したときには犬山などにご一緒されたそうです。

さて、コレクションですが、レバノン地域のレリーフや陶器の破片などの実物があるとのことで一部見せていただきました。ただここは何といっても、ギリシャ時代を中心とした彫像のコピーで有名とのこと、とりわけアテネのパルテノン神殿の上部に飾られていて19世紀、オスマン帝国の時代に英国に持って行き、現在は大英博物館の目玉ともなっているエルギン・マーブルと呼ばれる彫像群の白眉である馬の頭部の彫像のコピーが大量にあり、その意義や由来などの説明をいただきました。オリジナルが英国に持ち込まれてから大評判になり、ヨーロッパ中に石膏で型を取って作られたコピーが広がったそうです。例えばゲーテなども欲しくて知り合いの貴族にねだったのだそうですが、個人の所蔵は認められず、チュービンゲン大学のそれも解剖学教室の所蔵となった話などはとても興味深く聞かせてもらいました。あまりに精巧に馬を模しているので、解剖学教室が求めたというのですから驚きです。

現在はデジタルで精密にできるのでは、と質問したのですが、表面の精度などが型を取るのにはまだ敵わないそうです。一方、型の取り方はプラスティックを使うなど進化しているとのこと、今回はお土産に3Dプリンタによるミニチュアをみなさんいただきました。

写真などの2次元データに比べて、3次元のコピーには豊富な情報があり、例えば、パルテノン神殿で最初に置いてあった場所から、修理で端に追いやられた結果、スペースがなくなって不安定となったために、金具で止めることになり、一部が削られていることがわかっているそうです。

同じ場所で行われた周藤副総長の講演では、ずっと手がけているエジプトのアコリスでの発掘の成果について話され、学生らが詰めかけて終了後にはたくさんの質問を受けていました。

 

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6月2日②

午後が私の出番です。学長オフィスのある建物の最上階の部屋で、我々、協力関係にある大学や団体の代表と、審査員の面談がありました。大学関係者は立ち会わず、会場にも入れませんでした。

20名ほどの審査員に対してこちらは10名ほどでしょうか、エンハスド・パートナーの名大とガーナ大学、そしてヨーロッパの大学連携からダブリン大学トリニティカレッジ、南デンマーク大学、バーゼル大学の学長、フライブルク市内にあるフラウンホーファー研究所(日本の産総研のような組織)、マックスプランク研究所、さらに地域の企業連合(中部経済連合会のようなもの)の代表、そしてフライブルク市長も参加しての面談でした。

最初に各々、フライブルク大学とどのように連携しているか、という質問があり、全員が答えていきました。これは準備してきていた質問だったので、戦略的パートナー大学としての包括的な連携、グローバルキャンパス設置、ジョイント・ディグリー、さらに研究では、生命・医学系、サステナビリティというフライブルク大学が卓越生を認められている分野での連携について、シードファンドにも言及し、全体に力強く説明できたと思います。

質問の中には、連携する上で何が一番難しいか、というものがあり、口々に「ドイツの官僚主義」という答えを皆さんが行っていたのが印象的です。ドイツはやはりシステムが保守的でガチガチ、スイスの大学の方が自分達の方がずっとプラグマチック、つまり現実的で柔軟だと行っていたのは面白かったです。一方で、大学のトップマネジメントについても議論がありました。案外トップダウンでないところが、指摘された形です。

1時間の活発なやり取りでしたが、なかなかエキサイティングで疲れました。一方で、とても友好的な雰囲気でもありました。終了後、審査員が次の調査に出て行った後、大学側から、我々の面談についてどうだったか詳しく質問されました。それぞれの調査について、しっかり把握して、明日に活かすということでした。

少し時間を空けて、夕方には図書館の一室で大学関係者だけで本日のラップアップを行なっていました。少しだけ覗いたのですが、朝の学長の発表と質疑からスタートして何がうまく行って、何がさらに説明が必要だったかなどを、バックオフィスのメンバーが綿密に分析、2時間ほどもやっていたようです。

卓越大学の現地調査は明日も続くのですが、私の役目は終わり、少し気持ちを楽にして、医学部のメンバーも加わっての名大メンバーでの夕食会に向かいました。自家製ビールのある有名なバーということでしたが、ビールを飲まない私には残念でした。料理もザワークラウト、どうにも好きになれません。ただ、ほんの一週間ほど前まで私の秘書を務めてくれた早津さんが、パートナーに帯同してフライブルクに来年3月までいる、ということでここで会えたのは大きな驚きでした。

 

 

6月2日①

本日はフライブルク大学にとって、非常に大事な日になります。今日と明日、二日間をかけて卓越大学の審査員(レビューアーとパネル)による現地調査があるからです。

そのための準備を1年以上かけて行ってきたとのこと、スパークリング、というコンセプトを表す水色のグラディエーションを使ったポスター等が街中にあふれ、トラムの一台もそれで飾り付けているとのこと、さすが大学街、街を挙げての応援です。

本日は昨日に比べ涼しくなりましたが、朝から少し雨模様で変わりやすい天気でした。

さて、午前中は、学長のプレゼンと審査員との質疑がありました。場所は昨日訪問したFRIASの目の前、解剖学教室の講義室です。名古屋大学からは私だけが参加しました。行ってみてびっくり、学長、副学長ら執行部は壇上なのですが、その前が、審査員の席、その後ろが我々のような外部の応援団、そしてその背後には学部長、研究所長、教員、さらに学生まで、総勢300人、大イベントです。外部からは、フライブルク市長も参加、急遽休暇から戻ってきたとのことです。

審査員が入場する前から、学長が登場すると大きな拍手と歓声、さらに準備を担当した女性が登場すると、その大変な作業と素晴らしい出来栄えを皆さん知っているからでしょう、全員が立ち上がって拍手が鳴り止まず、本人が涙ぐむ一幕もありました。

会場が完全に温まったところで、審査員の入場です。総勢20人ぐらい、ヨーロッパを中心に世界中の大学の関係者がほとんどでした。その入場も大きな拍手と歓声で迎えられ、すっかり審査員を味方につけた形です。

クリーグルシュタイン学長の発表ですが、後で聞いたところによると、相当ダメ出しをされながらリハーサルをしたとのこと、素晴らしい出来栄えでした。最初に、最近ドイツ国内で話題となっているフライブルク大学のハラスメント問題について言及したのは、よかったと思います。これは大学の職員が学外で、しかも学生を相手に盗撮をした、という事件とのことですが、しっかりとガバナンスを効かせて対応しているという印象を与えられたのではないでしょうか。

30分ほどの発表の後は、審査員からの質問が1時間半続きました。和やかな雰囲気でしたが、バジェットの半分が大学の運営の方に使われるという計画についての質問や、社会課題を解決するためのプロジェクト研究と専門に基づく研究の関係など、答えるのが難しい質問もいくつかあった印象です。

その後はFRIASの建物に移動して、審査員と大学執行部を交えてのコーヒータイムです。私も参加しましたが、敵味方という感じではなく交流をしていました。その後は、ポスターセッションに移行しましたが、私の役割はとりあえずはここまで、ホテルに帰って、名大の皆さんが帰ってくるのを待ってから皆で街へ繰り出し、ランチです。季節なので、再び白アスパラを楽しみました。

 

 

6月1日②

午後ですが、同行した周藤副総長らはフライブルク大学の国際担当副学長らと面談、私は少し休憩をした後、夕方に大学の博物館ユニゼウムでの歓迎会に参加しました。これは名古屋大学の訪問団と、明日からの卓越大学の現地調査に出席する協力機関(名大も含まれます)の代表をクリーグルシュタイン学長自らが招いての会になります。軽食とおしゃべり、ということでアペロというフランス語の名前のイベントでした。

場所は、地下にあるかつてのワインセラー、趣があって、しかも涼しい快適な場所でした。夕方でも本日はまだまだ暑かったです。

 

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学長からのご挨拶の後は歓談、名大と同様にフライブルク大学にとっての戦略的パートナー大学(エンハンスド・パートナーと呼びます)のガーナ大学の学長らも来られていました。フライブルク大学はガーナ大学、アデレード大学、ペンシルバニア州立大学、そして本学の4つをエンハンスド・パートナーと定めています。食事は軽食、といっても季節の白アスパラガスのスープは絶品でした。

歓迎会の後はホテルまで歩いて帰ったのですが、夜8時でもまだまだ明るく、また昼間の暑さも残っていたのには少しびっくりです。緯度が北海道の北部と同じ、その上、ドイツの中でも最も西にあり、さらにサマータイムであることも手伝って、夏至を迎えるこの時期は日の入りが9時半近く、10時頃まで明るいとのことです。

 

 

6月1日①

本日からドイツ、フライブルクに来ています。戦略的パートナー大学であるフライブルク大学のドイツの卓越大学申請をサポートするためと、本学のグローバルキャンパス設置、そして医学部間のジョイント・ディグリー協定更新調印のためになります。

昨晩羽田をたって、本日の朝5時過ぎにフランクフルト空港に到着しました。空港が開くのが5時以降ということで、羽田で少し時間を調整しての到着です。

さすがに到着便もまだ少なく、イミグレーションはすんなりと通れました。ただこの空港、荷物の受け取りが一旦外に出てから入る形になるので注意が必要です。

先発隊と合流して、ドイツ鉄道のICEでフライブルクに移動です。このICEが曲者で、遅れることで悪名が高く、今回も予想に違わず、50分遅れでした。7時50分の予定が、結局8時半ぐらいに出発、それでもなんとか11時前には到着、駅近くのホテルに荷物を置いてそのまま大学の高等研究院FRIASに移動です。FRIASでは旧知のラルフ・ファン・デン・ホッフ所長が、若手育成プログラムなど研究所の活動について説明をして下さった後、2階に開設される本学のグローバルキャンパスオフィスを見学しました。実はここは長年、本学のヨーロッパセンターだったところで、今回、機能をフライブルク大学との交流に絞っての再スタートということになります。アップした写真、グローバルキャンパスオフィスの中で、ファン・デン・ホッフ所長らと話しているところです。

その後は、街の中心にある大聖堂(カテドラル)の前のマーケットでソーセージをパンに挟んだ軽食をいただき、ようやくホテルにチェックインとなりました。

 

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