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VOICE

大学院教育発達科学研究科

No.17 内田 良 准教授

新入生に贈る言葉:「ごめんなさい」と「ありがとう」が言えれば,なんとかやっていける。

 

Q:この言葉を選ばれた理由は?

世の中、うまくいかないことがたくさんあります。「ごめんなさい」や「ありがとう」をちゃんと言って頭を下げておけば、とりあえずはギリギリで乗り切っていけると思います。

乗り切れそうにないときには、とにかく、誰かを頼りましょう。必ず、助けてくれる人がいます。人にやさしく、自分にはもっとやさしく。 

 

Q:先生のご専門である「教育社会学」とはどのような学問なのでしょうか?研究の具体的な内容をお教えください。

社会学を母体とする学問です。社会学の手法で教育を斬ります。

社会学の手法とは、僕なりに表現すると、個々人の経験や感情を、より広い社会的な文脈から捉え直すことです。あなたが風邪を引いたのは、「あなたが不注意だったから」? 「いや、ちゃうやろ。だって……」(あとは自分で答えを想像してみてください。そこから社会学が始まります。)

 

Q:名古屋大学経済学部のご出身でいらっしゃいますが、在学中に研究に興味を持ったきっかけを教えてください。

そもそも経済学部は、二次試験の科目が得意科目だったからという理由だけで選びました。人文・社会科学系であれば、経済学部でも文学部でも、どこでもよかったのです。ただ、大学に入ってから、高校では学べない、社会のさまざまな問題に触れるなかで、もっと勉強してそれらの問題に向き合っていきたいと考えるようになりました。

 

総長との安全で楽しい二段ピラミッド(名古屋大学教育学部創設70周年記念式典の懇親会場にて).JPG
松尾総長との安全で楽しい二段ピラミッド
(名古屋大学教育学部創設70周年記念式典の懇親会場にて)

 

Q:学生時代、研究が面白い!と思った瞬間はどんな時ですか?

学問領域に関係なく、常識破りな発想に魅力を感じました。常識というのは、それに従いさえすれば、私たちは何も考えずに生きていけます。でも、それだと、常識によって困っている人たち、苦しんでいる人たちのことは見えてこないんですよね。

 

Q:学生時代を振り返って、最も印象に残っている思い出は?

悪さばっかりしてたから、あまり思い出したくありません。

 

Q:今だからこそ言える、学生時代「ああしておけばよかった!」と後悔していることはありますか?

毎日、寝過ぎた気がします。だからと言って、当時、睡眠時間を減らすことができたのかというと、そうでもないのですが……。

 

Q: リスクの「見える化」を積極的に推進し、メディアにも多く取り上げられていらっしゃいます。そのヘアスタイルも有名ですが、意図があってのこととか・・・?

 「大学教員」という肩書きは、一つの「権威」です。学生さんを含めみんな、その「権威」の言うことを信じてしまいます。僕は、学生のみなさんに、僕の言うことを信じてほしくありません。日本の教育界では、金髪・茶髪はとても評判が悪いので、そうすることで、僕の権威をできるだけ消すようにしています。

なお、ご参考までに、名古屋大学のスローガンは「勇気ある知識人」です。

 

Q:先生の後輩である名古屋大学の新入生や、受験生の皆さんへのメッセージをお願いします。

それなりに名の知れた大学に入ったからと油断していると、すぐに他大学の学生や就職を選んだ同級生に追い抜かれます。学歴だけは立派で、頭のなかはスッカラカンというのが、いちばんカッコ悪いです。

名古屋大学に入学した時点で、みなさんは善かれ悪しかれ、エリートです。グローバル社会のリーダーです。だとするならば、自分に何ができるか、自分は誰を救えるのか。そういった自覚をもって、勉学に励んでほしいです。

 

氏名(ふりがな) 内田 良(うちだ りょう)

所属  大学院教育発達科学研究科

職名 准教授

 

趣味

寝る,そして,寝る。

 

 

【関連情報】

教員・研究紹介(名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教育学部)

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