No.53 藤井 慶輔 准教授
Researchers'
大学院人文学研究科
No.50 中川 朋美 准教授
この職業をしていると、モデルケースの少なさ(というより多様性)から研究・キャリア・ライフプランで何を選択すればよいのか悩むときもあります。しかし、結局自分の人生なので、色々な人の意見を聞いて、自分の頭で考えて、最後は自分が良いと思ったものを自分で選び、そして「選んだのは私」と考えるようにしています。きっとその方が面白いですしね(笑)
研究テーマは主に2つあります。一つは、古人骨と考古学から見る、先史時代の暴力の様相と生成・助長要因の研究です。骨に残る傷や、武器が残った墓を対象に、いつ・どこの地域で、どの程度の暴力が生じていたのかという様相を整理し、さらにその中でも特に集団を巻き込みうる暴力が起こった社会的背景を階層化や人口圧から検討しています。
もう一つは、考古資料の三次元計測についてです。考古資料を三次元データ化する際に、どういった手順・条件下で、より良質なモデルを得られるかといった計測方法を検討し、そのうえで、得られた三次元データと、既存の説とどのような差が出るのかを比較・検討を行っています。これらのいくつかは、共同研究で行っています。
一番は「もう少し学びたい」の「もう少し」を続けた結果かなと思います。
最初の「学びたい」は学部の一般教養の講義で面白いなと思ったことです。法学部から文学部に編入するきっかけです。大学院に進学して自分の勉強不足を痛感し、「もう少し学びたい、足りない」と思い続けて、気が付いたら博士に進んでいました。
楽しいと、知識への渇望と、あとはこれらの感情の根源についていえば、私が人類社会の中で生きていくためのケーススタディが欲しかったのだと思います。人によって進路選択は異なりますし、その時代によって迫られることも違いますから、考えるための参考資料を歴史に求めたのかなと。
立てた仮説に対して、考古資料から結果が得られたときです。仮説が当てはまっても当てはまらなくても面白いです。「え、なんで??」と悩む時間はどちらの結果だったとしてもあり得るので、どのような説明が可能なのか、また何を失敗したのか考えているときが面白いです。
おそらくなのですが、研究をしているときはもうそのスイッチというかモードがあり、こうした問いかけで思い出せないのです。。。スイッチが入ると思い出せるのですが・・・
ですので、こうした場面で印象に残っていることは、発掘現場であれば、参加した学生と笑い転げているとき。調査先であれば、人に優しく丁寧に対応してもらったとき。町の景色。夜にふらりと入った居酒屋でお店の料理やお酒、人の雰囲気。そういったものになります。
某店でお料理があまりにも美味しくて、「美味しい」とつぶやいてたら、最後に奥からお店のご主人が出てくれて笑顔だったこととか。そんな感じです。
何でしょう・・・疲れてくると壁がぶつかってくることとかでしょうか。
基本的に引きこもりたいので、週に1日はとことん家で過ごします。自由に惰眠を貪り、ゆっくり風呂に入って栄養価が高いものを食べて体力を回復し、平日に備えます。
学生時代にも同じことを言った気がしますが、指導・助言・協力・応援・・・なんと言ったらわからないのですが、これまで他の方から色々ともらいすぎているので、研究面でも教育面でも、これらをお返し出来たらと思います。
氏名(ふりがな) 中川 朋美(なかがわ ともみ)
所属 名古屋大学大学院人文学研究科
職名 准教授
略歴・趣味
2020年 岡山大学社会文化科学研究科(博士後期課程) を修了後、南山大学人類学研究所博士研究員、2023年 名古屋大学人文学研究科 准教授着任
趣味:惰眠を貪る、食事、ガーデニング